Research Activities研究活動

光量子工学研究室

#量子光学#光工学#非線形光学#表面分析

渡邊浩太 教授
趙 越准教授

研究内容

 本研究室は広帯域の中赤外量子もつれ光子対の生成、計測およびそれを用いた応用に関する研究を行っています。中赤外帯域の量子もつれを用いた量子光学の研究は、光と物質の相互作用を革新的に探求する重要な分野です。この研究により、分子やナノ構造物のダイナミクスやエネルギー準位を解析し、新たな光応答や量子制御現象を明らかにすることが可能です。また、中赤外帯域の量子もつれを利用したセンシングやイメージングなどの応用も期待されています。例えば、分子スペクトロスコピーの高感度化や化学反応の制御、医療画像の向上などが挙げられます。中赤外帯域の量子もつれを活用することで、光学技術のさらなる進化と多様な応用の開拓が可能となります。

研究テーマ

1. 超広帯域中赤外量子もつれ光源の開発

中赤外領域での量子光学研究において重要な課題の一つです。広帯域で高品質の量子もつれ光源を開発することで、分子やナノスケールの相互作用や量子制御の解明に貢献し、医療診断や材料科学、エネルギー変換にも革新的な応用が期待されます。超広帯域中赤外量子もつれ光源の開発は、量子光学研究とそれに基づく新たな技術の創出において、重要な一歩となります。

2. 超広帯域中赤外量子もつれ光子の計測技術の開発

中赤外光は可視光や近赤外光に比べて検出が困難であり、有効な計測手法の開発が求められます。一方、可視光は既に高感度かつ高分解能の計測技術があります。そこで、非線形光学効果を利用して中赤外光を可視光に変換すれば効率よく計測することができます。これにより、中赤外光計測の制約や難関を克服することが期待されます。