日時

令和7年3月12日(水)-3月14日(金)

場所

室蘭工業大学 教育・研究2号館(Q棟)4階 数学ゼミナール室(Q402)
住所:室蘭市水元町27-1

講演者&講演要旨

講演者: 若杉勇太 氏 (広島大学)
講演題目:消散型波動方程式の解の漸近挙動

講演要旨

消散型波動方程式は抵抗や摩擦の効果によって減衰しながら伝播する波動現象を記述する偏微分方程式で,伝送線路理論の基礎方程式(電信方程式)や減衰する弦の振動の方程式として現れる.本講演では消散型波動方程式の解の性質や長時間漸近挙動,非線形問題の時間大域解の存在に関して,主要な結果として知られる (1) Matsumura (1976) による線形評価 (2) Nishihara (2003) による解の分解表示 (3) Ikehata–Todorova–Yordanovタイプの重み付きエネルギー法 (2001, 2005) について基本的なところから解説する.また,時間が許せば,これらの結果に関連する最近の研究の進展や,未解決として残されている問題についても紹介したい.

講演者: 清水翔之 氏 (京都工芸繊維大学)
講演題目:波動方程式の解の光円錐内における時空エネルギー評価

講演要旨

波動方程式の解に付随する全エネルギーは自由解の場合、時間に関しては保存量となる一方、その分布は時空間において光円錐に集中していく事が知られている。この事 実は Strichartz(1981) においてフーリエ変換を用いて証明された。本講演では自由解の場合にエネルギー法を用いてより精密な評価が得られる事を紹介する。さらに同様の方法 論で短距離型ポテンシャルを有する場合の波動方程式においても、同様の評価が導出される事を述べる。

プログラム

3月12日(水)

 14:00-15:00 若杉氏 -- Overview (兼 室蘭工大数理科学談話会)
 15:15-16:15 清水氏 -- Overview (兼 室蘭工大数理科学談話会)

3月13日(木)

 10:00-11:30 若杉氏 -- Part 1
 (昼休み)
 13:00-14:30 清水氏 -- Part 1
 15:00-16:30 若杉氏 -- Part 2

3月14日(金)

 10:00-11:30 清水氏 -- Part 2
 (昼休み)
 13:00-14:30 若杉氏 -- Part 3
 15:00-16:30 清水氏 -- Part 3


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本研究会は

  室蘭工業大学研究ユニット予算

の援助を受けて開催されます.


世話人
可香谷隆,高橋雅朋,内免大輔,若狭恭平
(室蘭工業大学ひと文化系領域数理科学ユニット)