日時

令和4年3月8日(火)-3月10日(木)

場所

Zoomでの開催
ご参加を希望される方は、mkato@mmm.muroran-it.ac.jp (加藤) までご連絡下さい。
ZoomのIDとPWをお知らせ致します。

講演者&講演要旨

講演者: 黒田紘敏 氏 (北海道大学)
講演題目:特異拡散方程式の解の生存時間の評価について

講演要旨

拡散係数が無限大となりうるような特異拡散方程式と呼ばれる方程式の解の生存時間 (extinction time) について考察する。 拡散方程式では時間に対する解の減衰評価はよく知られているが、特異拡散方程式については有限時間で定常解に到達するような現象が確認できる。 この定常解と一致する時刻を解の生存時間と呼ぶ。2階の特異拡散方程式は全変動の L2-勾配流として定式化され、Andreu-Caselles-Diaz-Mazón (2002) により 解の生存時間に関する評価が得られた。Andreuらの評価は領域の直径に依存するものであったが、Giga-Kohn (2011) において scale-invariant な形の評価に改良された。また、4階の特異拡散方程式は全変動の H-1-勾配流として定式化され、周期境界条件の下でGiga-Kohn (2011) により scale-invariant な形の生存時間の評価が示された。 本講演では上記の4階の方程式の解析に用いられた補間不等式を拡張することで、3階の方程式を含む H-s-勾配流 (0 < s < 1) の場合にも解の生存時間に関する評価が得られることを概説する。

講演者:側島基宏 氏 (東京理科大学)
講演題目:逆二乗型ポテンシャルを持つSchrödinger作用素のLp理論について

講演要旨

特異な係数を持つシュレディンガー作用素のLp理論には数多くの研究がある。ここでは特に逆二乗ポテンシャルや非有界な拡散を持つ場合について講演者がこれまでに得た結果について解説したい。談話会では、より一般化したスケール構造をもつ楕円型作用素に対する半群の生成可能性について論ずる。考える作用素は拡散・移流・ポテンシャル項からなり、結合定数のバランスによって様々な状況が現れる。また、作用素に対応する重み付きRellich不等式についても、密接な関連があることを説明したい。講演では、これらの事柄を詳しく掘り下げ、半群が生成されない場合や、一意性が担保できない場合に起きている事象についてもできる限り説明したい。本内容は、G.Metafune氏(Salento), C.Spina氏(Salento), N.Okazawa氏(東京理科大)との共同研究に基づく。

プログラム

3月8日(火)

 14:00-15:00 黒田氏 -- Overview (兼 室蘭工大数理科学談話会)
 15:15-16:15 側島氏 -- Overview (兼 室蘭工大数理科学談話会)

3月9日(水)

 10:00-11:30 黒田氏 -- Part 1
(昼休み)
 13:00-14:30 側島氏 -- Part 1
 15:00-16:30 黒田氏 -- Part 2

3月10日(木)

 10:00-11:30 側島氏 -- Part 2
 (昼休み)
 13:00-14:30 黒田氏 -- Part 3
 15:00-16:30 側島氏 -- Part 3


本研究会は

  室蘭工業大学研究ユニット予算

の援助を受けて開催されます.


世話人
可香谷隆,加藤正和,高橋雅朋,内免大輔
(室蘭工業大学ひと文化系領域数理科学ユニット)

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