工作機械一覧
cremo内の工作機械を紹介します。一部の工作機械は安全講習とは別に特別講習が必要となりますので、ご注意ください。
2014年度より,cremoの機器破損に対する負担ルールが変更になりました。 具体的には,工作機械を破損した作業が以下の条件を満たす場合には、研究室に修理費用を負担していただくことになりました。
・利用目的が研究室で実施している研究に関するものである
・使用形態がライセンス保有者の自主利用である
・修理費用が30万円以上となる
旋盤
円柱状の材料を回し、それにバイトと呼ばれる刃を当てて材料を削る工作機械です。
機械加工で最もよく使われる工作機械の一つです。
使用するには:安全講習会の他、旋盤講習会の受講が必要です。
フライス盤
刃物に回転運動を与え、テーブルに固定した材料に送り運動を与えることによって切削加工する工作機械です。
材料を固定したテーブルは、ハンドルを操作して横(x軸)・前後(y軸)・高さ(z軸)の3方向に正確に移動させることができます。
一般に工具にはエンドミルと呼ばれる刃物を使い、材料の上面や側面を水平・垂直に切削加工します。 様々な形状の工具を使うことで溝入れや段加工、切断を行うことも出来ます。
また、工具の回転に対する送りの方向により「アップカット」「ダウンカット」の異なる削り方になります。
使用するには:安全講習会の他、フライス講習会の受講が必要です。
加工物の例
フライス盤を使えば、写真のように金属に複雑な溝をつけることも可能です。
NC旋盤
汎用旋盤の前後・左右送り、主軸回転をコンピューター制御にしたのがNC旋盤です。
汎用旋盤では前後もしくは左右のいずれか1軸のみ自動送りができますが、 NC旋盤では2軸同時に自動送りができるためテーパー切削や曲面・球面の加工が簡単に行えます。 プログラム作成も専用ソフトにより容易に組めるようになっています。
使用するには:
安全講習会の他、旋盤講習会およびNCプログラム講習会の受講が必要です。
加工物の例
ミニマシニングセンタ
マシニングセンタとは、工作物を取付変えすることなく多種類加工を施すことができる数値制御工作機械です。 工具の自動交換装置(ATC)により、プログラムに従って主軸に各種工具を取り付けて工作物を加工できます。 フライス盤と良く似ていますがATCの装備が大きな違いになります。 このATCのおかげで数種の工具を必要とする複雑な形状も無人運転による加工が可能になります。
使用するには:
安全講習会の他、NCプログラム講習会及びマシニングセンタ講習会の受講が必要です。
ボール盤
直立ボール盤 |
ラジアルボール盤 |
卓上ボール盤 |
主に金属材料を工作物とする、機械加工に使われる代表的な工作機械の一種で、ドリルを使って穴あけ切削加工を行う工作機械です。
ボール盤では一般的にドリルに回転運動を与えつつ上下に送り運動を与えることによって工作物に穴をあけます。工作物にあける穴のサイズは使用するドリルの径を変えることで調整します。また、ボール盤は工作物に既にあいている穴のサイズを大きくする場合にもよく使われます。ボーリングバーという専用工具を使うことで大径穴の加工もできます。
使用するには:
卓上ボール盤については安全講習の受講のみで使用できます。
直立ボール盤とラジアルボール盤は安全講習の受講と技術職員の監視のもと使用できます。
丸のこ盤
円盤状の刃を回転させて主に板状の材料の切断を行う工具です。1800mm×900mmまでのプラスチックや木材、薄いアルミ切断が可能です。
使用するには:
安全講習を受講し、技術職員あるいはcremoクルーの監督の下使用できます。
帯のこ盤
エンドレスの輪になったのこ刃を使用し材料を切断する機械で、主に金属・樹脂材料の切断に使用します。材料は油圧の作用によりバイスで固定されます。
使用するには:安全講習を受講し、技術職員の監督の下使用できます。
コンターマシン
エンドレスの輪になったのこ刃が垂直になった機械で、比較的薄い材料の切断に使用されます。材料を手で押さえて切り込むので使用には細心の注意が必要です。切断する材料を両手でしっかりと押さえ、刃の進行方向には絶対に指を置いてはいけません。特に切り終わりのときには注意が必要です。
安全講習の受講のみで使用できます。
レーザー彫刻機
レーザー光によって材料を切削・切断する機械です。
レーザー光を反射する金属などには不向きですが、アクリル素材や木材、コルクなどの加工を行うことができます。
出力を調節することで文字や写真の彫刻や5mm程度までの切断作業を行うことができます。
専用ソフトで描画する他、持参したPDFデータも使用することができます。
使用するには:
安全講習を受講し、技術職員或いはcremoクルーの許可の下使用することできます。
加工物の例
写真はアクリルを彫刻したものです。背面に黒のシートを張ることで、このようなモノクロ写真のような仕上がりになります。
ワイヤー放電加工機
髪の毛ほどの太さのワイヤーを使い、電気の力で金属を溶かして切断する機械です。
ワイヤー放電加工は加工物と接触しない非接触加工でかつ溶融加工であり、細いスリットなどの微細形状加工、 硬い材料・ねばい材料はもちろん焼入鋼の加工、曲線形状でもどんな複雑な形状の加工などの様々な利点があります。
使用するには:
安全講習会の他、NCプログラム講習会およびワイヤー放電加工機講習会の受講が必要です。
平面研削盤
磁性体の金属を磁力で機械に固定し、グラインダーと同じ様に円形の砥石を回転させ材料を左右に動かし表面を平らに削る機械です。
使用するには:安全講習を受講し、技術職員の監督の下使用できます。
万能試験機
中央の金具に金属などの材料を固定しを引っ張り強度を測るための試験機です。主に金属が延びるために必要な力や切れるために必要な力などを測定します。
使用するには:安全講習を受講し、技術職員の監督の下使用できます。
プリント回路基板加工機
プリント回路基板を製作する装置です。銅箔のついたプリント基板にミリングカッタで溝を掘り、回路パタンを形成します。
プリント基板を作成するためのデータはそれぞれ専用の電子回路シミュレータとプリント基板レイアウトソフトで作ります。
使用するには:安全講習会の他、プリント基板講習会の受講が必要です。
3Dプリンター
粉末接着式3Dプリンター |
インクジェット式3Dプリンター |
熱溶解式3Dプリンター |
3DCADなどの専用ソフトを用いて設計した図面を立体物として出力することができる機械です。それぞれ造形方法が異なり、用途に応じて使い分けることが出来ます。
使用するには、安全講習会の他、3次元造形機講習会の受講が必要です。
下にこの機械を用いた加工物の写真を載せます。
左から粉末接着式、熱溶解式、インクジェット式のプリンターで出力したものです。それぞれ密度、強度、質感が異なります。
当面3Dプリンタの使用は学内予算の振り替えで支払いができる方に限らせていただきます。また、出力に当たっては消耗品費用として以下の利用料をご負担いただきます。
・粉末接着式3Dプリンター
基本料金3,000円,パウダー300円/cuin,バインダー100円/ml
・インクジェット式3Dプリンター
基本料金3,000円,材料費100円/g
・熱溶解式3Dプリンター
基本料金なし,材料費10円/g
3Dスキャナー・3次元測定機
3Dスキャナー |
3次元測定機 |
3Dスキャナーおよび3次元測定機は、対象の物体を測定し3Dデータに取り込むことができる機器のことです。
対象物に縞状の光を照射し、2つのCCDカメラで撮影することで立体物の測定をします。
紹介した他にも多くの工作機械があります。ぜひ一度足を運んでください