研究テーマ 概要

 本研究室では、「建築史分野」の研究に取り組んでいます。
 現在は、「ヘレニズム期の墓に関する研究」や「文化財、歴史的建造物等の保存、保護、活用に関する研究」に主に取り組んでいます。
 各研究分野の詳細は、以下の通りです

西洋建築史分野

 建築史分野では、古代ギリシア建築、殊にヘレニズム期の墓に関する研究を行っています。
 ヘレニズム期とは、アレクサンドロス大王の東方遠征を契機に始まる時代で、紀元前4世紀から紀元前1世紀辺りの時代を指します。ヘレニズム期には、古代地中海世界の各地で、壮麗、壮大な墓が建設されるようになりますが、古代世界の七不思議の一つ「ハリカルナソスのマウソレイオン(右図)」も、この時代に建設された墓の一つです。
 本研究は、このようなヘレニズム期の墓を建築形態、設計法、施工法の観点から体系化することを目的としています。


図版出展:Fedak, J., Monumental Tombs of the Hellenistic Age (Toronto 1990)


■ヘレニズム期の墓についてもっと知りたい

西洋建築史分野

 建築物には、芸術的価値を有するものや、年を経て歴史的な価値や文化的な価値、地域の人々の記憶装置としての価値を得たものなど、様々な価値をもつものがあります。このような価値ある建築物は、当時の技術の粋を集めて創られた優れた建築空間体験によって、あるいは当時の懐かしい記憶を呼び起こすことによって、新しく建て替えた建築物以上の感動を我々に与えてくれます。従って、建築物を長きに亘って大切に使用することは、環境保護の観点からも重要なことだといえますが、豊かな建築空間体験を提供するという意味でも重要なことだといえます。よって、年数を重ねた建築物を安易に壊すのではなく、その価値を明らかにし、残すべきものは残してゆくことが必要だと考えられます。
 本研究は、建築物の価値を明らかにし、その適切な保存、保護、活用の方法を提案することを目的とした研究です。現在は、特に地元の室蘭市や三笠市の炭鉱遺構の建築物の価値の明確化や、それら価値ある建築物のより良い保存、保護、活用方法を探ることを目的に研究を行っています。
 ゼミの形態 開催日時

本研究室では、毎週木曜日にゼミを開催しています。
ゼミは全員参加を基本としていますが、
各学生の発表の頻度は、2週に1回としています。
運営形態
 「ヘレニズム期の墓」を研究する学生、「文化財、歴史的建造物等の保存、保護、活用に関する研究」を研究する学生を分けずに、ゼミを開催しています。各分野の学生が入り混じることにより、互いの分野に対する客観的な意見を取得できるといった効果が期待できます。
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