材料

Material

Seeds
キーワード:ナノグラファイト、ナノサイズ効果、電子物性測定、グラフェン
ナノグラファイトの電子物性
しくみ解明系領域
物理物質科学ユニット
しばやま よしゆき

柴山 義行准教授

ナノグラファイトネットワークの電子状態を解明

研究の目的

近年、孤立した1つのナノグラファイトの電子状態の理解は急速に進んだが、そのナノグラファイトがネットワークを組んだナノグラファイトネットワークの電子状態の研究はあまり進んでいない。しかし、グラフェンを用いた次世代半導体素子の開発にはナノグラファイトネットワークの電子状態に関する知見が必要である。このナノグラファイトネットワークの電子状態を電子輸送現象の観点から明らかにする

研究の概要

特性を解明し製品への応用を目指す

電子輸送現象、比熱、磁化の測定からナノグラファイトネットワークの電子状態の研究を行い、伝導キャリアとナノグラファイトに特有なπ電子エッジ状態との相互作用を明らかにする。また、このエッジ状態はフェルミ準位に存在するため外来分子と大きな相互作用を持つ。この特性を利用し、気体吸着センサー等への応用も目指す。

研究(開発)のアピールポイント

研究の新規性、独自性

『巨大分子』とも『微小なグラファイト』とも見なせるナノグラファイトにおいて、分子にもグラファイトにも現れない『π電子エッジ状態による磁性』を世界で初めて実験的に見出したこと。

研究に関連した特許の出願、登録状況

なし

従来研究(技術)と比べての優位性

『炭素材料』という観点からの研究が多かった物質に対して、物理学、特に『乱れの物理』や『ナノサイズ効果』という観点から電子物性を評価・解釈している点。

研究(開発)のビジョン・ステージ

適応分野

半導体産業、炭素材料産業。

研究のステージ

基礎研究応用段階

製品化、事業化のイメージ

グラフェンを利用した次世代の半導体素子、気体吸着センサー、高周波シールド。

企業等へのご提案・メッセージ

研究(開発)に関連して、あるいはそれ以外に関われる業務

試料の電気物性の測定、測定装置の開発、測定結果の解釈、その他低温物理学に関わる実験的な研究・相談。

利用可能な設備、装置など

教員からのメッセージ

これまで化学、物理、両方の分野にまたがって教育、研究を行ってきました。
材料よりのことから物理よりのことまでお力になれると思いますのでお気軽にご相談ください。
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