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Biotechnology

Seeds
キーワード:北海道の素材,天然物化学,ケミカルバイオロジー,認知症,生物活性物質
北海道天然資源からの新規機能性物質の探索と活用法の開発
しくみ解明系領域
化学生物工学ユニット
うわい こうじ

上井 幸司准教授

Phone:0143-46-5775
Fax:0143-46-5701
天然資源由来の新機能性食品

研究の目的

超少子高齢化が進む我が国では、認知症、とりわけその半数以上を占めるアルツハイマー病の克服は喫緊の課題となっている。本研究では、その病因の一つとされる脳内でのアミロイドβタンパクの凝集を抑制する素材と活性物質の探索から新機能性食品の開発を目的としている。

研究の概要

天然素材に新しい付加価値を見出して製品化を目指す!

北海道白糠町産植物約190種類のエキスライブラリーを作成した他、他団体提供のものを合わせ、これまでに約900種類のサンプルを収集した。これらのアミロイドβ凝集阻害活性を微量ハイスループットスクリーニング(MSHTS) システムにより評価した結果、シソ科に属するハーブ系香辛料、その中でも北海道白糠町産のチリメンアオジソが特に高い活性を示すことがわかった。

研究(開発)のアピールポイント

研究の新規性、独自性

独自に収集した素材を研究グループ独自の手法を使ってハイスループットに分析できる。また,抗酸化活性やポリフェノール定量などの他の活性と複合的な評価ができる。

研究に関連した特許の出願、登録状況

・特願2015-249378
「アミロイドβタンパク質の凝集阻害組成物」

従来研究(技術)と比べての優位性

・チリメンアオジソのアミロイドβ凝集阻害活性は、香辛料で最も高かったスペアミントより40倍、既知のアミロイドβ凝集阻害物質ロスマリン酸の15倍の活性を示している。 ・エキスライブラリーは北海道白糠町で採取したものや、委託栽培した植物から独自に作成したもので、他にはないラインアップを揃えている。

研究(開発)のビジョン・ステージ

適応分野

・基礎分野(構造活性相関,阻害機構解明ツール)
・医薬品分野(認知症予防薬)
・食品分野(脳機能改善保健機能食品)

研究のステージ

基礎研究応用段階

製品化、事業化のイメージ

天然素材や合成化合物から新規アルツハイマー病予防薬・治療薬の開発や認知機能改善が期待される新規保健機能食品の開発が見込まれる

企業等へのご提案・メッセージ

研究(開発)に関連して、あるいはそれ以外に関われる業務

・独自に収集・調製した北海道産天然物のエキスライブラリーを保有  これを用いた受託研究あるいは共同研究、エキスの提供が可能 ・素材中の有機物質の分析が可能 ・その他一般的な生物活性試験についてもご相談ください。

利用可能な設備、装置など

ガスクロマトグラフ/質量分析計 (GC/MS) 高速向流クロマトグラフィー(HSCCC) 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) 核磁気共鳴装置(NMR,共用機器)

教員からのメッセージ

一次産業素材を基盤とした研究により地域に寄り添った研究を発展させ六次産業化につなげたいと考えています。ここに記載のある内容以外でも有機資源の分析や有効活用法など気軽にご相談ください。よろしくお願いします。
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