
手書きの曖昧さをユーザーの意図表現として認識する
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研究者紹介Fuculty
Purpose
研究の目的
「手書き文字入力」はアプリケーション開発者が手軽に利用できる「文字認識エンジン」が普及しているので比較的簡単に実現できる。しかし、「手書き図形入力」となると、途方に暮れるのが現状である。私たちは15年以上の基礎研究を積み重ねて、汎用的に利用できる「手書き図形認識エンジン:FSCI」を開発してきており、これが手書き図形入力の真の実用化のためのブレークスルーとなると考えている。
Overview
研究の概要
手書きの曖昧さをユーザーの意図表現として認識する
「文字」は「形」で区別できるように人がデザインしたものであるから、「形」の類似性で認識できる。だが、「図形」はその例ではない。たとえば、「楕円弧」といっても実に多様な「形」の楕円弧がある。私たちは、曲線の「形」の幾何学性質を解析しつつ、さらに描写スピードなど「動作」の特徴を捉えることで手書きの曖昧さからユーザーの意図を読み取る、全くユニークな図形認識エンジンFSCIを実現している。

Seeds 01 手書きの曖昧さをユーザーの意図表現として認識する
[PDF DL]Point
研究(開発)のアピールポイント
研究の新規制、独自性
手書き曲線の曖昧さの程度をユーザーの意図表現として積極的に活用するファジィ理論に基づいた幾何線認識法。
研究に関連した特許の出願、登録状況
特許取得済み従来研究(技術)と比べての優位性
従来の手書き図形認識システムは作図アプリケーションと一体で開発されていて、他への転用が困難だったが、FSCIは図形認識エンジンとして独立しているので既存の作図アプリケーションとのリンクが可能。また、FSCIは2次元でも3次元でも動作するアルゴリズムなのでスマートフォンからバーチャルリアリティシステムまで幅広いプラットフォームで利用可能。
Vision/Stage
研究(開発)のビジョン・ステージ
適応分野
「お絵かきソフト」から「業務用CAD製図ソフト」まであらゆる分野の作図アプリケーションにFSCIによる手書き図形入力機能の付加。研究のステージ
応用段階製品化、事業化のイメージ
(1)タブレットOS用の「汎用手書き幾何図形入力メソッド」の実装。(2)既存のCADシステムへの手書き入力機能の組込み。
(3)バーチャルリアリティを利用した、空中手書き3次元CADシステムの開発。
(4)その他、手書き幾何図形入力による直感的インタフェース開発全般。
Suggestion/
Message
企業などへのご提案・メッセージ
研究(開発)に関連して、
あるいはそれ以外に関われる業務
オンライン手書き図形認識のコア・アルゴリズムに関する技術提供、実用作図ソフト開発企業との連携で「図形認識」と「図形処理」の専門家による「実用性の高い手書き作図システム」を実現、3次元CG分野。
利用可能な設備、装置など
教員からのメッセージ
私たちは、体系的なコア技術の蓄積を大切にしてアルゴリズム開発を続けています。今後、具体的な製品開発企画をお持ちの企業と連携することで、その実用性を応用面からも追求したいと考えています。互いの技術とノウハウを持ち寄って、今までに無い画期的な製品を世に送り出せればと願っています。