
現象解明を助ける混相流体の先進的な計測技術の開発
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研究者紹介Fuculty
Purpose
研究の目的
船の航行速度は大型タンカークラスで14not(秒速7m)であり、流れは乱流となる。乱流の時の壁面摩擦抵抗は粘性の効果 に加え、乱れの効果(レイノルズ応力)がかかる。この微細気泡による摩擦抵抗低減は、乱流境界層
中に微細気泡を混入させることで船舶の摩擦抵抗を低減させる方法である。しかし,現時点でなぜ摩擦抵抗が低減するのかわかっていない。摩擦抵抗が低減するメカニズムを解明することが、本研究のモチベーション(研究の動機)である。

Overview
研究の概要
現象解明を助ける混相流体の先進的な計測技術の開発
大型船舶は航行中、常に抵抗を受けている。船舶の抵抗は大きく分けて造波抵抗、造渦抵抗、摩擦抵抗の3つがある。そのうち大型船舶が受ける摩擦抵抗は船全体にかかる抵抗のうちおよそ80%を占めている。この摩擦抵抗を低減させることで、船舶の航行速度の効率化や省エネ効果が期待され、輸送期間の削減と輸送コストが期待される。このようなことから、摩擦抵抗を低減させる技術に関する研究は国内外を問わず精力的に行われている。

Seeds 01 現象解明を助ける混相流体の先進的な計測技術の開発
[PDF DL]Point
研究(開発)のアピールポイント
研究の新規制、独自性
レーザードップラーの原理を応用させ、乱流の応力に寄与する縦渦構造や低速ストーリークの周期変化を光学系システムにより直接計測装置を開発した。データ取得方法から解析までを独自開発し、実績を積み上げている。

研究に関連した特許の出願、登録状況
出願中従来研究(技術)と比べての優位性
・添加剤が不要で低環境負荷
・既存装置に取り付け,設計が容易
・国際競争力のある高い船舶技術
・高付加価値
Vision/Stage
研究(開発)のビジョン・ステージ
適応分野
・対水速度対応の先進船舶船速度計・高粘度流体の振動せん断応力計
・混相流体の振動せん断応力計
研究のステージ
応用段階製品化、事業化のイメージ
未知の流体のせん断応力を直接計測でき,振動特性などを検知可能となる
Suggestion/
Message
企業などへのご提案・メッセージ
研究(開発)に関連して、
あるいはそれ以外に関われる業務
装置系全体を設計しているため,求める装置の解析事例を紹介し、目的のデータを解析して提供する。
開発中に新たな解析方法が明らかになった場合,解析プログラムを提供する。
利用可能な設備、装置など
レーザードップラー光学系せん断応力装置,7m/s回流水槽,可視化計測装置,解析演算機
教員からのメッセージ
せん断応力を精度よく計測できる既存装置はありません。気泡流を中心に測定を行ってきましたが、計測原理上どのような流体でも測定が可能
ですので、ぜひお試しください。