永井　宏准教授

建物とそれを支える地盤との仲介役である「基礎」の耐震問題を一体として考えている。パイルド・ラフト基礎はその設計コンセプトから地震時には、上部構造と地盤の両者の振動特性、両者の動的相互作用が関係する。建物の安全性の向上や耐震設計法の確立に向けて、建築物や基礎の地震時応答を明確にすると共に、簡易な耐震性評価法の構築を目指す。

従来の直接基礎と杭基礎を併用したパイルド・ラフト基礎を採用した建築構造物の高性能化を目指し、上部構造/基礎/地盤を一体的に取り扱うことで、建物慣性力と地盤震動に伴う外力、建物－地盤系の動的相互作用の効果を考慮した地震応答の評価、耐震設計を行う上で必須となる地震時の杭応力に関する評価を研究している。