Material
近年の機械の小型軽量化・高機能化に伴い、用いられる電子材料の小型化・高性能化の発展は目覚ましいものがある。電子材料にはセラミックス材料が用いられており、本研究は光触媒や圧電素子など様々な機能を有するセラミックスを、金属を腐食させることによる合成を試みている。(我々はこの技術を「腐食合成法」と呼称)この技術が確立すれば「安く」「簡単に」「大量に」、高品質な機能性材料を生産することが可能になると考えている。
金属を溶液中で溶解・混合し、得られる腐食生成物を焼成することで複酸化物(セラミックス)を作製する。具体的には、
① 目的のセラミックスを構成する金属の腐食における電気化学的条件の決定
② 金属腐食と合成実験
③ XRD等による物質の同定および粒子形状観察と特性評価、を行っている。
腐食防食学の「金属を腐食から守る」技術を逆手にとり、自然の腐食反応を利用した液相合成法によりセラミックスを合成する技術であり、定量的な解析が可能である。
腐食が進行しやすい溶液・触媒等を用いて、より効率的に生産できる。
また、自然反応を利用するので加熱などの外部エネルギーはほとんど必要ない。
腐食合成法に関する技術とノウハウ、腐食条件と出発材料の選定、腐食合成実験と焼成、得られた材料の同定、電気化学的測定による腐食反応の最適条件の決定
電子顕微鏡、XRD装置