Material
粉体が材料表面に衝突し、損傷を受ける摩耗現象を「エロージョン摩耗」という。この現象は、輸送系配管、タービンブレード等において大きな問題となっている。現在、産業界では生産効率の向上およびコスト削減の観点から耐摩耗材料の開発、余寿命の予測が必要とされており、本研究がこうした問題の解決に結びつくことを期待している。
高硬度な炭化物を有し、更に材料の基地組織を強化するため、鉄―炭素系状態図を基本にクロム、モリブデン、タングステンおよびバナジウム等の炭化物形成元素を系統的に配合した合金設計を行っている。
医学,生物学の分野では既によく用いられている 三次元画像可視化技術(シリアルセクショニング)は、鋳造材料への適応例は少なく、特に金属組織および炭化物形態の三次元観察に新規性を見出し、適応を試みている。
用途に応じた組織制御を行うための指針として、シリアルセクショニングによる炭化物形態や分布の三次元観察ならびに定量評価手法確立の検討も行っている。
各種摩耗でお困りの企業様との連携
常温・高温エロージョン摩耗試験機、スガ式摩耗試験機、平面曲げ疲労試験機、シャルピー衝撃試験機、ラバーホイール試験機、各種硬度計(ビッカース、ロックウェル、ブリネル、ショア),高温ビッカース硬度計、固体金属発光分析装置 、EDS付き電子顕微鏡、卓上電子顕微鏡、レーザー顕微鏡、光学顕微鏡、マイクロスコープ、ファインカッター、3D構造用解析ソフト(LS-DYNA、ANSYS)、鋳造シミュレーションソフト(JS-CAST、ADSTEFAN)等 (もの創造系領域 清水一道教授から借用)