日時

平成28年1月7日(木)-9日(土)

場所

室蘭工業大学 教育・研究2号館(Q棟)4階 数学ゼミナール室(Q402)
住所:室蘭市水元町27-1

講演者&講演要旨

講演者: 竹田寛志 氏 (福岡工業大学)
講演題目: 弱い消散項を持つ非線形梁方程式の解の大域挙動

講演要旨

本講演では弱い消散項を持つ非線形梁方程式の解の大域挙動に関する一連の結果を概観する. 特に小さい初期値に対する初期値問題に対して
 (1) 無条件時間大域適切性と時間減衰評価を同じ空間で扱うこと
 (2) 解の平滑化効果を示すこと(吉川周二氏(愛媛大学)との共同研究)
に焦点をあてる. その考察の基礎となる線形解の基本的性質に言及し, 他の方程式の解との比較を通して線形主要部の特徴を明らかにした後,問題に応じた非線形項の評価の構成についての詳細を述べる.

講演者: 中川和重 氏 (福島大学)
講演題目: 非線形楕円型方程式の非有界領域における最大値原理について

講演要旨

 物理学などに現れる偏微分方程式には,弱解の概念として超関数解が 大変重要であり,膨大な研究がされている.一方,微分幾何学や 工学・経済学等に現れる方程式には,超関数解が適当でない場合が多々あった. Crandall-Lions に1980年代初頭に導入された弱解の一つである粘性解は, 非発散型偏微分方程式などに対する適切な弱解であり,以降,基礎理論と 様々な応用研究が行われている. 一方で領域と解の関係に目を向けると,柱状領域において ラプラス方程式を考察すると簡単な反例により最大値原理が 成立しないことがわかる.どのような条件があると 最大値原理は成り立つだろうか. 連続講演では,領域との関係に注意しつつ非有界領域での 最大値原理について考察し,あわせて粘性解の基礎について紹介する.

プログラム

1月7日(木)

 15:30-16:30 竹田氏 -- Overview (兼 室蘭工大数理科学談話会)
 16:45-17:45 中川氏 -- Overview (兼 室蘭工大数理科学談話会)

1月8日(金)

 10:00-11:30 竹田氏 -- Part 1
  (昼休み)
 13:00-14:30 中川氏 -- Part 1
 15:00-16:30 竹田氏 -- Part 2

1月9日(土)

 10:00-11:30 中川氏 -- Part 2
  (昼休み)
 13:00-14:30 竹田氏 -- Part 3
 15:00-16:30 中川氏 -- Part 3

プログラムのPDF版はこちら


本研究会は

  室蘭工業大学研究ユニット予算

の援助を受けて開催されます.


世話人
加藤正和,黒木場正城,高橋雅朋
(室蘭工業大学ひと文化系領域数理科学ユニット)

過去の講演会の記録