授業情報/Course information

開講学期/Course Start 2024年度/Academic Year   前期/First
開講曜限/Class period 火/Tue 9 , 火/Tue 10
授業区分/Regular or Intensive 週間授業
対象学科/Department 機械航空創造系学科航空宇宙システム工学コース/Department of Mechanical Aerospace and Materials EngineeringCourse of Aerospace Engineering,創造工学科航空宇宙工学コース/Department of EngineeringCourse of Aerospace Engineering
対象学年/Year 3年 , 4年
授業科目区分/Category 教育課程 創造工学科
必修・選択/Mandatory or Elective 選択
授業方法/Lecture or Seminar 講義科目
授業科目名/Course Title 飛行力学Ⅱ/Airplane Flight Mechanics II
単位数/Number of Credits 2
担当教員名/Lecturer 溝端 一秀 (創造工学科航空宇宙工学コース) , 柴田 拓馬 (創造工学科航空宇宙工学コース)
時間割コード/Registration Code J3164
連絡先/Contact 溝端 一秀(教員室: S304
e-mail: mizobata(at)muroran-it.ac.jp
連絡は基本的にe-mailでお願いします。)
柴田 拓馬(居室:B203
電話番号:0143-46-5322
Email:takuma.shibata@muroran-it.ac.jp)
オフィスアワー/Office hours 溝端 一秀(特に指定しない。)
柴田 拓馬(月曜日15:00 - 16:00 (要連絡)
火曜日10:00 - 11:00 (要連絡))
実務経験/Work experience 溝端 一秀(航空宇宙研究開発事業を扱う国立研究所において極超音速飛行実験機の概念設計(空力的機体形状設計、空力特性計測評価、飛行性能予測、等)に携わった在職経験を有する。)
柴田 拓馬(輸送用機器製造事業を扱う企業での航空宇宙推進システムの開発経験を有する)
更新日/Date of renewal 2024/02/15
授業のねらい
/Learning Objectives
飛行機の運動は、一般的な物体(剛体)の運動と同様に、重心の並進運動と、重心周りの回転運動に分解することができる。ただし、他の物体と異なって飛行機の場合は、空気力を活用して回転運動(姿勢変化運動)を引き起こし、その結果として空気力が変化して、並進運動が変化する、というふうに空気力を介して回転運動と並進運動が密接に関わっている。そして回転運動を制御することによって並進運動を制御することができ、これが飛行機の最も一般的な操縦方法となっている。
また、乗り物にはその姿勢が釣り合い位置からずれた時には自然に釣り合い状態に戻ろうとする「静安定性」を備える必要があり、飛行機にも静安定性を備えるための種々の工夫が施される。
本授業の前半では、これら飛行機の回転運動(姿勢変化運動)の制御方法、およびその静安定を実現する方法の概略を学ぶ。
後半では、これら飛行機の並進・回転運動を詳細かつ定量的に記述する手法を学び、それを用いて飛行機の固有運動モードを理解する。
到達度目標
/Outcomes Measured By:
前半
1.翼にはたらく空気力の性質の概略を理解する。
2.舵面による姿勢制御の仕組みを理解する。
3.偏揺れの釣り合いと静安定の実現方法を理解する。
4.横揺れの釣り合いと静安定の実現方法を理解する。
5.縦揺れの釣り合いと静安定の実現方法、および重心位置の重要性を定量的に理解する。
後半
6.動座標系でのベクトル表記を理解し、それに基づき飛行機の6自由度運動方程式が導出できる。
7.空力安定微係数の意味を把握し、安定に大きく影響する係数を説明できる。
8.飛行機特有の運動モードを理解する。
授業計画
/Course Schedule
総授業時間数(実時間):22.5時間

前半(担当:溝端)
第1週 翼型の空気力学的特性
第2週 三次元翼の空気力学的特性
第3週 舵面による姿勢変化運動(縦揺れ、横揺れ、偏揺れ)
第4週 縦揺れ、横揺れ、偏揺れの静安定の定性的取り扱い
第5週 縦揺れの静安定の定量的取り扱い(主翼の効果)
第6週 縦揺れの静安定の定量的取り扱い(尾翼の効果)
第7週 縦揺れの静安定の問題演習
第8週 まとめ
後半(担当:柴田)
第9週 剛体の運動方程式
第10週 動座標系の導入
第11週 飛行機の運動方程式
第12週 小テスト、擾乱方程式
第13週 擾乱方程式の線形化
第14週 操舵応答と運動モード、縦の安定
第15週 まとめ
第16週 定期試験
 
各回の自己学修時間の目安として、事前・事後合わせて4時間必要です。
参考書等
/Required Materials
航空機力学入門 加藤寛一郎, 大屋昭男, 柄沢研治著  東京大学出版会 1982(ISBN:4130610430)
飛行力学(前田 弘、養賢堂、1981)
航空機の飛行力学と制御 片柳亮二著  森北出版 2007(ISBN:9784627690813)
宇宙システム入門 : ロケット・人工衛星の運動 冨田信之著  東京大学出版会 1993(ISBN:4130611518)
Dynamics of flight : stability and control Bernard Etkin, Lloyd Duff Reid  Wiley 1996(ISBN:9780471034186)
Introduction to space dynamics by William Tyrrell Thomson  Dover 1986(ISBN:0486651134)
教科書・参考書に関する備考 教科書は特になし。自作資料を配付します。
成績評価方法
/Grading Guidelines
前半:
後半部分と併せて学期末定期試験を実施し、100点満点中60点以上の得点をもって合格とします。
各到達度目標の評価方法は、以下の通りである。
目標1~4: 定期試験において穴埋めまたは論述問題を出題し、達成度を評価する。
目標5: 定期試験において論述問題を出題し、達成度を評価する。

後半:
式の導出法の習得と知識の定着を目的として、小テスト(40点×1回)と期末試験(60点)にて評価。合計100点満点中60点以上を合格とする。小テストは式の導出問題、期末試験は基本原理・しくみについて説明を求める文章問題を予定。

前半・後半それぞれに合格することを要する。
そのうえで、前半・後半の成績の平均をもって、本授業科目の成績とする。
履修上の注意
/Notices
単位取得・高成績獲得の早道は「真面目に出席」する事ですので留意ください。
原則として追試・再試は実施しませんので、不合格となった場合は翌年度に再履修すること。(その覚悟でしっかり勉強してください。)
節目で自宅学習用の課題・演習を配布しますので、必ず自宅で取り組むこと。
学習・教育目標との対応
/Learning and Educational Policy
航空宇宙工学コースの学習目標のうち以下の項目に対応します。
B.航空宇宙システム工学分野に必要な様々な知識、技術を修得する。
E.自発的、継続的に学習する能力を修得する。

学生便覧「学習目標と授業科目との関係表」を参照のこと。
関連科目
/Related course
●この科目を必要とする科目:
航空機設計法Ⅰ、同Ⅱ、航空宇宙制御工学Ⅱ
●この科目の基礎となる科目:
航空宇宙機械力学、飛行力学Ⅰ
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
該当するデータはありません
Active learning 1-1
/主体的学修(反転授業,小テスト,振り返り 等)
Active learning 1-2
/上記項目に係るALの度合い
該当なし
Active learning 2-1
/対話的学修(グループ学習,協働,調査体験 等)
Active learning 2-2
/上記項目に係るALの度合い
該当なし
Active learning 3-1
/深い学修(複数科目の知識の総合化や問題解決型学修 等)
Active learning 3-2
/上記項目に係るALの度合い
該当なし