授業情報/Course information

開講学期/Course Start 2021年度/Academic Year  前期/First
開講曜限/Class period 火/Tue 1,火/Tue 2
授業区分/Regular or Intensive 週間授業
対象学科/Department システム理化学科物理物質システムコース
対象学年/Year 3年,4年
授業科目区分/Category 教育課程 システム理化学科
必修・選択/Mandatory or Elective 必修
授業方法/Lecture or Seminar 講義科目
授業科目名/Course Title 量子力学A
単位数/Number of Credits 2.0
担当教員名/Lecturer 戎  修二
時間割コード/Registration Code J4080
連絡先/Contact 戎 修二(K402 ebisu@mmm.muroran-it.ac.jp 0143-46-5620)
オフィスアワー/Office hours 戎 修二(金曜日 16:00-18:00;時間外でも都合がつけば対応します)
実務経験/Work experience
更新日/Date of renewal 2021/02/12
授業のねらい
/Learning Objectives
物質は原子やその集合体である分子を単位として構成されており、原子・分子中に存在するさらに小さな電子は物質のマクロな物性に重要な影響を与える。これらの小さな粒子の振る舞いを通常の力学(古典力学と呼ぶ)を適用して解釈しようとすると破綻を来し、ミクロな世界でのルールである量子力学が必要となる。量子力学の基礎的事項を扱う本授業「量子力学A」では、光や電子等の粒子・波動の二重性を理解し、ミクロな粒子の振る舞いをシュレーディンガー波動方程式で記述する方法およびその解法を習得する。
到達度目標
/Outcomes Measured By:
1.量子力学誕生のきっかけとなった現象について理解し、簡単な説明ができる。
2.光や電子等の粒子・波動の二重性、ド・ブローイ波、不確定性原理について理解し、
  関連する物理量の簡単な計算ができる。
3.運動量演算子とハミルトニアンを微分演算子で表し、波動関数に作用させることが
  できる。
4.簡単な系でシュレーディンガー波動方程式を立て、それを解くことができる。
5.量子数で状態を記述することの意味を理解し、実例に適用できる。
授業計画
/Course Schedule
総授業時間数(実時間);22.5時間

第1回  シラバスの説明、量子力学に関連する人物・事項の認知度調査
     簡単な数学のおさらい
第2回  古典物理学の破綻(1章;黒体放射、熱容量、光電効果)
第3回  量子力学の誕生(1章;プランク)
第4回  光量子説、ボーアの量子仮説、物質波
     (1章;アインシュタイン、ボーア、ド・ブローイ)
第5回  量子論の考え方、不確定性原理(2章;ハイゼンベルク)
第6回  波動関数の意味、波動方程式の復習(2章;二重スリット、粒子か?波動か?)
第7回  数学的準備、微分演算子、運動量演算子、ハミルトニアン
     (2章;ナブラ、ラプラシアン)
第8回  シュレーディンガーの波動方程式
     (2章;シュレーディンガー、時間を含むシュレーディンガー方程式)
第9回  シュレーディンガーの波動方程式
     (2章;古典力学との対応、エーレンフェストの定理)
第10回  シュレーディンガーの波動方程式
     (2章;定常波、固有値、固有関数、時間を含まないシュレーディンガー方程式)
第11回  箱の中の自由粒子(3章;量子化、零点エネルギー、エネルギー準位、励起、縮退)
第12回  箱の中の自由粒子(3章;周期的境界条件、直交性)
第13回  調和振動子(3章;復元力がある簡単な系への適用)
第14回  水素原子(3章;原子構造が最も簡単な水素への適用)
第15回  全体の復習
定期試験

新型コロナウイルス感染症の流行状況に伴い、学生への十分な周知のもと、授業計画・授業実施方法は変更する可能性があります。
教科書
/Required Text
量子論 小出昭一郎著  裳華房 1990(ISBN:9784785321314)
参考書等
/Required Materials
量子力学 I 小出昭一郎著  裳華房 1990(ISBN:9784785321321)
アトキンス物理化学 上 P.W.Atkins著 ; 千原秀昭, 中村亘男訳  東京化学同人 2001(ISBN:9784807905294)
初等量子力学 原島鮮著  裳華房 1986(ISBN:9784785320225)
なっとくする量子力学 都筑卓司著  講談社 2018(ISBN:9784065127216)
成績評価方法
/Grading Guidelines
3回の課題レポートの合計点を25点満点に換算し、定期試験の点数を75点満点に換算し、これらの合計点で評価する。合計点が60点以上のものを合格とする。不合格者には、一度だけ再試験を実施し、上と同様の換算で合計点60点以上を合格とする。ただし、再試験の最高評価点(換算合計点)は79点とする。再試験不合格者は再履修すること。
到達度目標1-5については、課題および定期試験において論述問題および計算問題を出題して評価する。
新型コロナウイルス感染症の流行状況に伴い、学生への十分な周知のもと、成績評価方法は変更する可能性があります。
履修上の注意
/Notices
・次回のレジュメを予め配付し、Webでも公開しますので、教科書と対照して予習すること。理解のしやすさが大きく変わります。
・課題を3回課します。

1.毎回出席することが大前提である。やむを得ない理由で欠席した場合には、
  公開している資料・教科書できちんと勉強し、翌週に臨むこと。
  原則として4回以上の欠席者は、定期試験の受験資格を失うものとする
  (3回まで欠席して構わないという意味では決してない)。
2.次週のレジュメを予め渡しますので、予習をしておくこと。また、教科書も
  きちんと読むこと。
3.毎回、出欠確認を兼ねてミニットペーパーを提出してもらいます。
  その名の通り1分とはいかないかもしれませんが、ほんの数分で自分なりに
  その週の内容をまとめて(あるいは自分が最重要と感じたことを書いて)
  提出すること。
4.積極的に質問すること。授業中の質問が最も望ましいです。授業直後や
  教員室を訪ねての質問も歓迎します。
5.振動・波動論の内容を理解していることが望ましい。
6.緊急の告知は掲示等でおこなう。
学習・教育目標との対応
/Learning and Educational Policy
学生便覧「学習目標と授業科目との関係表」参照
関連科目
/Related course
履修にあたって、2学年に開講の必修科目:微分積分C、振動・波動論、電磁気学Aおよび電磁気学演習を履修・理解しておくことが望ましい。
今後の関連科目は、3学年に開講の量子力学B、統計力学、固体物理A, B、光学等である。
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
該当するデータはありません
Active learning 1-1
/主体的学修(反転授業,小テスト,振り返り 等)
・事前配布プリントで主体的に学習して授業に臨むこと。
・毎回、振り返りの時間を設けるので、主体的に理解度を確認すること。
・課題について自ら振り返り学習を行い、理解を深めること。
Active learning 1-2
/上記項目に係るALの度合い
15%~50%
Active learning 2-1
/対話的学修(グループ学習,協働,調査体験 等)
授業中に、受講者同士で討論する機会を設けることがある。
Active learning 2-2
/上記項目に係るALの度合い
15%未満
Active learning 3-1
/深い学修(複数科目の知識の総合化や問題解決型学修 等)
Active learning 3-2
/上記項目に係るALの度合い
該当なし