開講学期/Course Start | 2020年度/Academic Year 前期/First |
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開講曜限/Class period | 月/Mon 7,月/Mon 8 |
授業区分/Regular or Intensive | 週間授業 |
対象学科/Department | 応用理化学系学科 |
対象学年/Year | 3年,4年 |
授業科目区分/Category | 教育課程 主専門教育科目 |
必修・選択/Mandatory or Elective | 選択 |
授業方法/Lecture or Seminar | 講義科目 |
授業科目名/Course Title | 量子化学/Quantum Chemistry |
単位数/Number of Credits | 2.0 |
担当教員名/Lecturer | 飯森俊文 |
時間割コード/Registration Code | B3301 |
連絡先/Contact | 飯森俊文(居室: H棟410号室; 内線:5767; Email: iimori@mmm.muroran-it.ac.jp) |
オフィスアワー/Office hours | 飯森俊文(月曜日16:30ー18:30) |
実務経験/Work experience |
更新日/Date of renewal | 2020/04/18 |
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授業のねらい /Learning Objectives |
私たちが新しい化合物を反応によって創り出すためには、化学の力が必要であり、物質の反応・構造・物性を深く理解することが必要不可欠である。物理化学は、物質の反応・構造・物性を理解するために必要な基本的原理や法則を提供する学問である。物質は原子・分子から成り立っており、その反応・構造・物性を根本的に理解するためには、これらを構成する電子と原子核の力学を理解しなければならない。そこは量子論の世界である。巨視的な系を扱う化学熱力学とともに、量子論は物理化学の柱の一つとなっている。量子論はその誕生から1世紀ほどしかたっていないにもかかわらず、今日の科学・技術を量子論を抜きにして語ることはできない。私達の日常生活においても、多くの量子論の恩恵を被っている。他方、量子論とは、難しいもの、理解し難いものという印象も持たれている。 本講義では、量子論に立脚して原子や分子の構造や化学的性質を解き明かす学問である量子化学の基本的な考え方を講述し、自然現象に通底する本質の探究と体系的理解に必要な知識を身につけることを目指す。 |
到達度目標 /Outcomes Measured By: |
1.エネルギーの量子化と波ー粒子二重性を理解する。(20%) 2.シュレーディンガー方程式を理解する。(20%) 3.波動関数の物理的解釈と数学的性質を理解する。(20%) 4.演算子・期待値・不確定性原理を理解する。(20%) 5.運動の量子論を理解する。(20%) |
授業計画 /Course Schedule |
総授業時間数(実時間): 22.5時間 第01週~第11週 量子論への導入(7A-7C). 第01週 シラバスの説明、古典力学等の復習 第02週 エネルギーの量子化(7A.1) 第03週 波-粒子二重性(7A.2) 第04週 シュレーディンガー方程式(7B.1) 第05週 波動関数のボルンの解釈(7B.2) 第06週 確率密度(7B.3) 第07週 演算子. a固有値方程式(7C.1) 第08週 演算子. b演算子の構築(7C.1) 第09週 演算子. cエルミート演算子(7C.1) 第10週 演算子. d直交性(7C.1),重ね合わせと期待値(7C.2) 第11週 不確定性原理(7C.3) 第12週~第15週 運動の量子論(8A-8C). 第12週 並進(8A) 第13週 振動運動(8B) 第14週 二次元の回転(8C.1) 第15週 三次元の回転(8C.2) (7A.1)等の記号は目安としての教科書の章番号を示す. 本講義を効率良く理解するためには予習を行うことが必要である.講義後には教科書の演習問題を解いて復習し、理解を確認すること. 適宜演習課題に取り組む場合がある. 新型コロナウイルス感染症の流行状況に伴い、学生への十分な周知のもと、授業計画・授業実施方法は変更する可能性があります. |
教科書 /Required Text |
アトキンス 物理化学(上)第10版 (東京化学同人) (ISBN:9784807909087) |
参考書等 /Required Materials |
D. A. McQuarrie 著 ”Quantum Chemistry” (University Science Books)(ISBN:1891389505)
小出昭一郎 著 「量子力学(I)」、「量子力学(II)」(裳華房)(ISBN:4785321334) アトキンス 物理化学(下)第10版 (東京化学同人) (ISBN:9784807909094) マッカーリ・サイモン「物理化学ー分子論的アプローチ」(上)東京化学同人(ISBN:9784807905089) 真船文隆著「量子化学 : 基礎からのアプローチ」(化学同人)(ISBN:9784759810844) 大野公一著「量子化学」(岩波書店)(ISBN:4000079867) 原田義也著「量子化学」(裳華房)(上)(ISBN:9784785330736) 原田義也著「量子化学」(裳華房)(下)(ISBN:9784785330743) A. ザボ, N. S. オストランド著「新しい量子化学 : 電子構造の理論入門」(東京大学出版会)(ISBN:9784130621113) |
成績評価方法 /Grading Guidelines |
定期試験により評価する。室蘭工業大学学部学生の試験に関する規則(平成16年度室工大規則第75号)第9条により、100点満点の定期試験で60点以上が合格である。4つの到達度目標は、いずれも計算問題および論述問題を中心とした定期試験によって評価する。 新型コロナウイルス感染症の流行状況に伴い、学生への十分な周知のもと、成績評価方法は変更する可能性があります。 |
履修上の注意 /Notices |
授業計画の進行は、内容の習熟度合い等により変更する場合がある。 不合格の場合は再履修すること。 |
教員メッセージ /Message from Lecturer |
講義内容への質問等は、随時大いに歓迎する.量子論は初学者にとって難解な学問であることが予想される.到達目標を達成するためには、各自の予習や復習が必要である. |
学習・教育目標との対応 /Learning and Educational Policy |
(応用化学コース・バイオシステムコース) この授業の単位修得は、応用化学・生物工学プログラムの学習・教育到達目標の、(B2):化学または生物分野の技術課題に対応して専門性を発揮できるように、理論と実験において応用化学あるいは生物工学に関する専門知識を習得する(2・3・4年)、に対応している。 JABEE基準1の「(d)当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力」に対応している。 (応用物理コース) 応用物理コース学習目標 F 材料物性を含む応用物理分野の専門知識を習得し、これを自ら取り組む課題に応用できる能力を身につける。 |
関連科目 /Related course |
物理化学A、物理化学B、分子分光学、量子論 |
No. | 回(日時) /Time (date and time) |
主題と位置付け(担当) /Subjects and instructor's position |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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該当するデータはありません |
Active learning 1-1 /主体的学修(反転授業,小テスト,振り返り 等) |
・本講義を効率良く理解するためには予習を行うことが必要である。 ・講義後には教科書の演習問題を解いて、理解を確認すること。 ・適宜演習課題を与えるので、講義内容を復習して各自問題に取り組むこと。 |
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Active learning 1-2 /上記項目に係るALの度合い |
15%未満 |
Active learning 2-1 /対話的学修(グループ学習,協働,調査体験 等) |
グループ学習 |
Active learning 2-2 /上記項目に係るALの度合い |
該当なし |
Active learning 3-1 /深い学修(複数科目の知識の総合化や問題解決型学修 等) |
複数科目統合 |
Active learning 3-2 /上記項目に係るALの度合い |
該当なし |