開講学期 Course Start |
2015年度 前期 |
授業区分 Regular or Intensive |
週間授業 |
対象学科 Department |
全学科 |
対象学年 Year |
2 |
必修・選択 Mandatory or Elective |
選択 |
授業方法 Lecture or Seminar |
講義 |
授業科目名 Course Title |
日本近現代史A |
単位数 Number of Credits |
2 |
担当教員 Lecturer |
一瀬啓恵(窓口教員 永井真也) |
教員室番号 Office |
Q301非常勤講師室 |
連絡先(Tel) Telephone |
5648 |
連絡先(E-mail) |
CZE15657@nifty.com |
オフィスアワー Office Hour |
毎週水曜日 |
授業のねらい Learning Objectives |
授業のテーマ「近世・近代の日本と災害」 この授業では、江戸時代から明治前期にかけて日本で発生した災害を中心に、その発生原因やそれに対する救援活動、復旧、復興がどう行われたか、その概要を解説していきます。取りあげる災害は、飢饉や大火、疫病のほか、地震や噴火などで、このうち飢饉は今のところ現代日本で発生する可能性は低く、地震などがおきない限り、単独の出火が大火につながることも少なくなりました。一方、ウイルス感染や地震、噴火は依然として日本社会の存立を脅かす可能性をもつ災害です。そこでこの授業では、飢饉や大火、疫病が発生する背景を、ただ単に気候や科学技術の問題とするのではなく、当時の政治や経済、社会のあり方から明らかにしていきます。また地震や噴火に対し、明治維新後の政府がどのような方針で対処したかを、江戸幕府の対応と比較しつつ明らかにし、近代日本における災害の特質について考察していきます。 |
到達度目標 Outcomes Measured By: |
1)江戸時代後期から明治前期にかけての日本が、どのような災害に見舞われ、救援、復旧、復興がどのように進められたのかを理解する。 2)飢饉や大火、疫病が発生するメカニズムとその背景を理解する。 3)地震や噴火に対し、江戸幕府と明治新政府がそれぞれどう対応したかを比較することで、日本の近代という時代の特質を理解できる。 |
授業計画 Course Schedule |
第1回 ガイダンス 第2回 飢饉(1)〜その概要 第3回 飢饉(2)〜発生のメカニズム 第4回 疫病(1)〜その概要 第5回 疫病(2)〜流行への対応 第6回 大火(1)〜その概要 第7回 大火(2)〜防火への取り組み 第8回 開国と災害(1)〜安政東海・南海地震 第9回 開国と災害(2)〜安政江戸地震 第10回 1888年磐梯山噴火(1)〜災害救助の法整備 第11回 1888年磐梯山噴火(2)〜天皇と恩賜金 第12回 1888年磐梯山噴火(3)〜新聞報道と義捐金 第13回 1891年濃尾地震(1)〜救助と軍隊 第14回 1891年濃尾地震(2)〜防災への取り組み 第15回 全体の総括、進度調節 第16回 試験 総時間24時間 授業を受けるにあたって必要な日本史の基礎知識については、授業中の指示に従い、事前に調べたり、確認してくること。 |
教科書 Required Text |
|
参考書 Required Materials |
北原糸子・松浦律子・木村玲欧編『日本歴史災害事典』(吉川弘文館、2012年)ISBN9784642014687# 北原糸子編『日本災害史』(吉川弘文館、2006年)ISBN9784642079686# 菊池勇夫『近世の飢饉』(吉川弘文館、1997年)ISBN9784642066549# 黒木喬『明暦の大火』(講談社現代新書、1977年)# 酒井シヅ『病が語る日本史』(講談社学術文庫、2008年)ISBN9784061598867# 野口武彦『安政江戸地震―災害と政治権力―』(ちくま新書、1997年)ISBN9784480057006# 北原糸子『地震の社会史―安政大地震と民衆―』(吉川弘文館、2013年)ISBN9784061594425# 北原糸子『磐梯山噴火―災異から災害の科学へ―』(吉川弘文館、1998年)ISBN9784642037020# 村松郁栄『濃尾震災―明治24年内陸最大の地震―』(古今書院、2006年)ISBN9784772240628# |
教科書・参考書に関する備考 |
授業では、毎回レジュメを配布し、それにそって話していきます。 参考書や史料については、授業の進行にそって、その都度紹介します。 |
成績評価方法 Grading Guidelines |
到達度目標1については授業中に書くミニレポートで評価し、到達度目標2・3について定期試験で評価します。 授業中に書くミニレポート(意見・感想)を3割、定期試験を7割として、総合的に評価します。 100点満点中60点以上で合格とします。 |
履修上の注意 Please Note |
毎回授業中に書くミニレポートは授業の第8回と最終回に評価をして返却する。このレポートは「自分なりの意見」をきちんと書けるかどうかをみるものなので、真面目に取り組んでください。 定期試験は2000字程度で、与えられたテーマを論じてもらいます。 なお不合格者に対する再試験は行いません。 |
教員メッセージ Message from Lecturer |
近世から近代にかけての人々が災害にどのように向き合ってきたのか、また明治維新をへて近代国家が形成される過程において、災害に対する考え方や救済、復興のあり方がどのように変化したのか、理解を深めたい学生に履修をすすめます。この時期の日本歴史に知識のない学生も多いので、災害がおきた当時の政治や経済、外交などについてもわかりやすく説明を加えます。 |
学習・教育目標との対応 Learning and Educational Policy |
JABEE基準 (a)多面的に物事を考える能力 の達成に寄与する。 機械システム工学コースの学習・教育到達目標との対応 (A) 多面的考察力の修得 |
関連科目 Associated Courses |
2014年度 日本近現代史A 2014年度 日本近現代史B 2015 年度 日本近現代史B |
備考 Remarks |