開講学期 Course Start |
2015年度 前期 |
授業区分 Regular or Intensive |
週間授業 |
対象学科 Department |
情報電子工学系学科・情報システム学コース/コンピュータ知能学コース |
対象学年 Year |
4 |
必修・選択 Mandatory or Elective |
選択 |
授業方法 Lecture or Seminar |
講義 |
授業科目名 Course Title |
計算機代数システム (情シ・コンピコース) |
単位数 Number of Credits |
2 |
担当教員 Lecturer |
森田英章 |
教員室番号 Office |
Q410 |
連絡先(Tel) Telephone |
(緊急連絡はE-mailを利用のこと。) |
連絡先(E-mail) |
morita(at)mmm.muroran‐it.ac.jp |
オフィスアワー Office Hour |
水曜日13:00−14:00 |
授業のねらい Learning Objectives |
群・環・体の初歩を理解することを目的とする。これら三者は、いわゆる「代数系」の典型である。我々は小学生以来、整数などの数の加減乗除に親しんでいるが、様々な要請のもと、より一般の対象物にも和や積などの演算を考える必要が出てくる。これらを統一的に記述するために用意されている言語が代数系である。この授業では、方程式の解法の復習およびその歴史を振り返ることからはじめ、その過程で「数」が構築される様子を観察し, それが現代の代数系に収斂していく様子を概観する。 |
到達度目標 Outcomes Measured By: |
・代数方程式の解法(2次・3次)を概観し、そこから現代の代数構造〜群・環・体〜が発生してくる様子を理解する。 ・群・環・体の公理から、基本的な命題を演繹できるようになる。 ・整数全体の集合や多項式全体の集合にはじまる様々な具体的構造における計算を通じて、具象・抽象について考えるきっかけをつかむ。 |
授業計画 Course Schedule |
総授業時間数(実時間)24時間 1. 代数方程式を「解く」〜2次と3次 2. 数の一般化〜“体” 3. 対称性を記述する〜“群” 4. 代数方程式が解ける「こと」とは? 以下の内容を順に各3回程度で講義する。 各回には各自の理解を深めるために演習がつく。 演習の提出期限は、出題回の次回の講義終了時を標準とする。 実際の内容に入る前に、一回ガイダンスを行う。 また途中、中間試験とその返却・解説を各一回行う。 |
教科書 Required Text |
教科書は特に指定しない。 |
参考書 Required Materials |
松坂和夫著「代数系入門」(岩波書店) # 寺田文行著「数理・情報系のための代数系の基礎」 (サイエンス社) # 森田康夫著「代数概論」(裳華房) |
教科書・参考書に関する備考 | 特定の教科書に沿って授業を行う訳ではないので、必ずしも手元に本が必要な訳ではないが、自ら選んだものを一冊持っておく事は重要である。各授業の該当箇所を自ら読んでみるとよい。 |
成績評価方法 Grading Guidelines |
成績評価には中間試験・定期試験・演習を用いる。 中間試験10%、定期試験20%、演習点70%で評価し、 100点満点中60点以上を合格とする。 各到達度目標は、これら中間試験・定期試験・演習を通じて評価される。 再試験等は一切行わない。 受講者は、自己のスケジュール管理と体調管理に万全を期すこと。 合格のための必要条件は、 1: 中間と定期の両方の試験を受験すること。 2: 演習を10回ほど行うが、そのうち 8 回以上提出すること。 3: 履修者名簿に指名が掲載されていること。 以上の3点である。 特に必要条件 3 については、 受講者自身の責任で確実に登録を行い、事務的な不備を自ら排すること。 この点に関して教員からの救済は一切期待できない。 また、不合格者は再履修すること。 |
履修上の注意 Please Note |
「線形代数」および「線型空間入門」を履修していることが望ましい。 再試験等は一切行わない。合格のための必要条件は、中間と定期の両方の試験を受験すること。 および、演習を10回ほど行うが、そのうち8回以上の提出が求めれる。 また、予備知識として「線形代数」、「線形空間入門」の内容を仮定する。 以下、演習についての注意点を挙げておく: ・演習問題は大別して I, II, III の三種類の問題群が用意されている。それを各自解答を作成して提出する。I, II, III それぞれいくつかの小問で構成されている。 ・I の問題群は、講義中に取り扱われた例題に準じた問題である。ノートを見ながらやれば、確実に解答できる。 ・ II の問題群は、I の問題群に計算的側面で若干の負荷をかけたもの、および話の流れの都合、あるいは時間的制約で授業中には扱えなかった諸事実を問題の形で提示したものが並ぶ。 ・ III の問題群は、理論的側面に重点をおいた問題や、将来の展開に対する動機付けを与える問題などが並ぶ。 ・ I の問題群を完全に解決していない答案、および日付欄に出題日が記載されていない答案は、提出物として認めない。 ・・提出期限は出題回の次回の講義の終了時を標準とする。ただし、より完成度を高めたい場合に限り、提出期限を延長を認める。その際は、講義終了時の延長申請を通じ、私に一言断る事。 ・各提出物には、内容により S, A, B, C の評価が与えられる. S は8点、A は7点、B は6点、C は0点に換算され、その合計が演習点となる。ただし、演習点の合計値の上限は70点とする。 ・I の問題群を完全に解決している提出物は, B 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。 ・II の問題群を完全に解決している提出物は, A 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。 ・III の問題群を完全に解決している提出物は, S 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。 ・提出期限を過ぎた提出物は、評価が下がる場合がある。 ・提出物等は該当教室以外では受け取らない。 |
教員メッセージ Message from Lecturer |
演習は周囲の学生同士で相談するのもよしとするが、自分の理解を大切にすること。 |
学習・教育目標との対応 Learning and Educational Policy |
情報システム学コース・コンピュータ知能学コース 「[コンピュータサイエンス] 情報工学の基礎知識と応用能力を身につける。」 に対応する。 |
関連科目 Associated Courses |
線形代数、線形空間 |
備考 Remarks |