開講学期
Course Start
2015年度 前期
授業区分
Regular or Intensive
週間授業
対象学科
Department
情報電子工学系学科
情報システム学コース
コンピュータ知能学コース 
対象学年
Year
3
必修・選択
Mandatory or Elective
必修
授業方法
Lecture or Seminar
実験
授業科目名
Course Title
コンピュータ知能学実験
単位数
Number of Credits
1.5
担当教員
Lecturer
永野 宏治、渡部 修、董 冕雄
教員室番号
Office
R204(永野)
R308(渡部)
V311(董)
連絡先(Tel)
Telephone
46-5420(永野)
46-5421(渡部)
46-5409(董)
連絡先(E-mail)
E-mail
永野 nagano(at)mmm.muroran-it.ac.jp
渡部 watanabe(at)csse.muroran-it.ac.jp
董 mx.dong(at)csse.muroran-it.ac.jp
@を(at)と表示
オフィスアワー
Office Hour
月曜日17:00〜18:00(永野)
木曜日16:30〜17:30(渡部)
月曜日11:00〜12:00(董)
授業のねらい
Learning Objectives
講義で学んだ事柄を実際に自分で行うことによって、より深く理解する。

信号処理の実験では、ディジタル信号処理等の講義で学んだ離散データ処理の理論的事項をもとに、実際に様々な計算を行うことで実践的に理解する。課題の実施に際しては、数値シミュレーションで広く用いられているMATLABを用いる。実験の成果をレポートにまとめることで、MATLABの基礎とレポート作成技法を修得する。

PICマイコンの実験では、OSに守られていない計算機(PICマイコン)を直接操作する過程をとおして、計算機システムの基本的動作を理解する。

コンピュータ知能プログラミング実験では、コンピュータ知能に関わる知識情報処理として、選択と意思決定のアルゴリズムについてその基礎的手法を理解する。
到達度目標
Outcomes Measured By:
課題1:MATLABによる信号処理
目標1-1:フーリエ変換を用い様々な信号の周波数スペクトルを計算できる。
目標1-2:MATLABを用いて離散信号処理のプログラムを作成できる。
目標1-3:数式やグラフ等を用いた技術レポートを作成できる。

課題2.PICマイコンの基礎とプログラミング
目標2-1:PICマイコンを操作できる。
目標2-2:共同してPICマイコンを使った電子回路とプログラムを作成できる。

課題3. JAVAによるコンピュータ知能プログラミング
目標3-1:探索と行動選択などコンピュータ知能の基本アルゴリズムを理解・作成できる(理解力)。
目標3-2:高度な意思決定アルゴリズムなど、作成・改良できる(応用力)。
目標3-3:学習した内容を正しく論理的にレポートによって説明できる(表現力)。
授業計画
Course Schedule
授業時間:145分×15週=2175分

第1週〜第5週はLaTeXを用いたレポート作成技法と、MATLABを用いた信号処理実験を行う。第6週以降は,履修登録した学生を2グループに分ける。5週分がJAVAによるコンピュータ知能プログラミング実験,5週分がPICマイコンの実験である。

1週目 MATLABによる信号処理1(レポート作成とMATLABの基礎)
2週目 MATLABによる信号処理2(基本信号の周波数特性)
3週目 MATLABによる信号処理3(離散フーリエ変換)
4週目 MATLABによる信号処理4(線形時不変システム)
5週目 MATLABによる信号処理5(画像データ処理)
6週目 PICマイコンの実験1(開発環境の理解)
7週目 PICマイコンの実験2(加算・減算プログラム製作とLED点滅回路製作)
8週目 PICマイコンの実験3 (PIC回路とプログラムの自由製作)
9週目 PICマイコンの実験4 (PIC回路とプログラムの自由製作)
10週目 PICマイコンの実験5 (PIC回路とプログラムの自由製作の成果発表)
11週目 知識表現のデータ構造
12週目 探索アルゴリズム
13週目 選好評価と行動選択
14週目 課題開発作業
15週目 課題まとめ作業

自己学習の取組
・信号処理、PIC、コンピュータ知能プログラミング実験では、毎週レポート課題を課す。期限までに必ず提出すること。
・短期間で数多くの事柄を学びます。演習室の開放時間を利用して、十分な準備(プログラミング技法の習熟等)を行ってください。
・PIC実験の課題は、製作物(プログラム、電子回路)をより高いレベルで実現することを目指す課題になっています。そのため、授業時間以外でも,自主的に勉強して実験できるように、実験室を平日8:30〜18:00に開放しています。
教科書
Required Text
有木康夫(編)、「ディジタル信号処理」、オーム社
参考書
Required Materials
信号処理
・樋口龍雄,川又政征,「MATLAB対応 ディジタル信号処理」,昭晃堂
・樋口龍雄,川又政征,「MATLAB対応 ディジタル信号処理」,森北出版

PICマイコンの実験
・マイクロチップ・テクノロジー・ジャパンのホームページ
・後閑哲也氏のホームページ「電子工作室の実験室」
・高田直人,「CによるPIC活用ブック」, 東京電機大学出版局
・堀桂太郎,「図解PICマイコン実習 : ゼロからわかる電子制御」,森北出版
・高橋隆雄,「やさしいPICマイコンプログラミング&電子工作」,秀和システム

知能実験
・太原育夫 著,新 人工知能の基礎知識,近代科学社(2800円+税)
・S. Russell, P. Norvig 著, 古川 康一 監訳, エージェントアプローチ人工知能 第2版, 共立出版
・新田 克己 著,知識と推論,サイエンス社
・本位田 真一 編, IT Text 人工知能, オーム社
・荒屋 真二 著, 人工知能概論 第2版, 共立出版
・小林 一郎 著,人工知能の基礎,サイエンス社
・菅原研次著,「人工知能」,森北出版株式会社,2200円
・新谷虎松著,「Javaによる知能プログラミング入門」,コロナ社,2600円+税   
教科書・参考書に関する備考 ・教科書で指定しているのは、昨年度2年次後期の講義「ディジタル信号処理」の教科書です。当該講義を受講してない者、過年度生で異なる教科書を利用していた者、編入生等で上記テキストを持っていない者は、購入して実験に臨むこと(生協書店で注文購入できます)。

・実験の手引き書をプリントで配布します。
成績評価方法
Grading Guidelines
到達度目標のすべての項目について、提出されたレポートの内容で成績を判定する。
100点満点中60点以上が合格点である。

課題1(信号処理) 
レポートにおいて、論述問題およびMATLABによる数値計算課題を出題し、目標1-1〜1-3の達成度を評価する。

課題2(PIC)
目標2-1は、第5週で発表した電子回路とプログラムを述べたレポートによって評価する。
目標2-2は、第5週の発表とレポート及び第4週までの作業内容によって評価する。

課題3(知能実験)
レポートにおいて,論述問題および実験による問題を出題し,目標3-1〜3-3の達成度を評価する。

ただし、次の2点が成績評価の必要条件である。
(1)全ての実験に出席し、実験を行うこと。
(2)全ての課題のレポートを提出すること。
履修上の注意
Please Note
不合格の場合は再履修すること。
再履修する場合は、正規学年の学生と同様に出席し、レポートを提出すること。
関連科目の内容を調べ、理解して授業に臨むこと。
教員メッセージ
Message from Lecturer
信号処理:MATLABは、信号処理を始めとする様々な数値解析で広く用いられる代表的なツールです。MATLABの基本的な利用方法を修得してください。

PICマイコンの実験では、OSに守られていない環境下で、物(電気回路と電子回路)を動かす楽しさを味わってください。これはパソコンで慣れた計算機とは別のおもしろさがあります。

知能実験では、これまでに学んできた「データ構造とアルゴリズム」「プログラミング」などの知識は習得済みであることを前提とした内容を扱う。それらについて、しっかりと復習して演習に臨むこと。本実験は独自性を発揮し開発を行うことを期待する.評価は結果のみでなく、過程、意欲、文章力など含めて総合的に行う。
学習・教育目標との対応
Learning and Educational
Policy
この授業科目は情報電子工学系科(情報システム学コース・コンピュータ知能学コース)の学習目標の以下の項目に対応している。
・人[チームワーク力]他者と共同して仕事を進める能力を身につける。
・情報技術者「コンピュータサイエンス」情報工学の基礎知識と応用能力を身につける。
関連科目
Associated Courses
「電子情報回路」「組込みシステム」「ディジタル信号処理」「視覚情報処理」
備考
Remarks