開講学期 Course Start |
2015年度 前期 |
授業区分 Regular or Intensive |
週間授業 |
対象学科 Department |
応用理化学系学科応用物理コース |
対象学年 Year |
2 |
必修・選択 Mandatory or Elective |
必修 |
授業方法 Lecture or Seminar |
講義と演習 |
授業科目名 Course Title |
固体の力学 |
単位数 Number of Credits |
2 |
担当教員 Lecturer |
柴山義行 |
教員室番号 Office |
K210 |
連絡先(Tel) Telephone |
0143-46-5612 |
連絡先(E-mail) |
yshibaya@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー Office Hour |
月曜日 16:00〜17:30 他の時間帯での質問etcも大歓迎ですので,お互い都合のよい時間帯をe-mail等で打ち合わせしましょう. |
授業のねらい Learning Objectives |
皆さんはこれまで,基礎物理Aでは質点の力学を,基礎物理Bでは剛体の力学を学びました.質点は質量だけを持ち大きさがないもの,剛体は質量も大きさも持つがその形状が決して変化しないもの,でした.どちらも身の回りの物体の運動を記述するための基礎となる考え方です. しかし,現実に存在する物体(固体)は質量も大きさも持ち,且つ,その物体に力を加えるとその形状が変化(変形)します.非常に大きな力を加えれば,その物体が破壊されることもあります.1年生で学んだ物理学の知識を基に身の回りの物体の運動の様子をより正確に扱うためには,この『固体の変形』の変形を定量的に扱うための知識を身につける必要があります. 本講義では,固体(弾性体)に比較的小さな力を加えた時に生じる『固体の変形』について学びます.弾性体に外力を加えると弾性体内部に『応力』が生じ,その結果弾性体内部に『ひずみ』が生じます.この『ひずみ』が弾性体全体の『変形』に繋がります.『応力』と『ひずみ』の関係は,『一般化されたフックの法則』で関係づけられています.この『一般化されたフックの法則』を理解し,『ひずみ』と『応力』との関係を理解すると共に,『線型応答』という考え方に触れることを本講義の目的とします. |
到達度目標 Outcomes Measured By: |
1.スカラーとベクトルとの違いを理解し,3次元のベクトルの演算ができる. 2.正しい表記法で物理量を表記することができ,単位の換算を行うことができる 3.力と応力との違いが分り,応力とひずみの概念を理解できる. 4.2次元及び3次元応力の座標変換が理解でき,モール円の意味が分かる. 5.与えられた応力成分より,主応力及び主方向の計算ができる. |
授業計画 Course Schedule |
総授業時間数(実時間):24時間 1週目 シラバスの説明(授業の進め方,成績評価等),ベクトルとスカラー,物理量の表記 2週目 力と応力との関係,応力と応力テンソル 3週目 直応力と直ひずみ,せん断応力とせん断ひずみ 4週目 フックの法則と弾性構成方程式 5週目 2次元応力の座標変換 6週目 2次元応力の座標変換とモールの応力円 7週目 モールの応力円と2次元主応力・主方向 8週目 等方的な3次元弾性体 9週目 3次元の直交変換 10週目 応力テンソルの直交変換 11週目 3次元応力の座標長変換 12週目 3次元応力とモールの応力円 13週目 3次元応力とモールの応力円 14週目 3次元主応力と不変量,応力テンソルと圧力 15週目 ひずみエネルギー (16週目 定期試験) 毎授業時間冒頭に小テストを実施する予定ですので,充分復習を行ってください. |
教科書 Required Text |
なし. |
参考書 Required Materials |
中山秀太郎,『材料力学入門』,大河出版,東京,1981.(978-4886615107) |
教科書・参考書に関する備考 |
特定の教科書は指定しません.プリントを配布し,それに沿って授業を行います. 関連する参考書としては上に挙げた物の他に,「材料力学」や「弾性学」等の書名のものが授業の内容に近いと思われます. |
成績評価方法 Grading Guidelines |
100点満点中60点以上が合格点です. 成績は期末定期試験のみで評価します. 各達成度目標の評価方法は次のように行います. 目標1:期末定期試験において計算問題を中心に出題し,達成度を評価します. 目標2:期末定期試験において計算問題を中心に出題し,達成度を評価します. 目標3:期末定期試験において計算問題を中心に出題し,達成度を評価します. 目標4:期末定期試験において計算問題を中心に出題し,達成度を評価します. 目標5:期末定期試験において計算問題を中心に出題し,達成度を評価します. 授業中に実施する小テストは出欠の確認には用いますが,成績評価の対象にはしません.また,自己学習を促すために時折レポートを課すかもしれませんが,これも成績評価の対象にはしません. |
履修上の注意 Please Note |
出欠確認を兼ねて,毎授業時間冒頭に小テストを行います. 出席率80%未満(15週の講義の内4回以上の欠席)の者は定期試験成績に関わらず単位を取得できません. 再試験は行いません. |
教員メッセージ Message from Lecturer |
配布プリントだけでは理解することは難しく,内容の理解には必ず授業に出席することが必要と思われます.小テストは成績評価には用いませんが,皆さんの理解度をお互いに確認するために行います.出来たところも出来なかったところも良く復習し,自己学習に役立ててください. |
学習・教育目標との対応 Learning and Educational Policy |
コースの学習・教育目標(F):応用物理専門能力(材料物性を含む応用物理分野の専門知識を習得し,これを自ら取り組む課題に応用できる能力を身につける)に対応しています. この授業の単位修得は,JABEE基準(d)-(2a),(2b),(g)に対応しています. |
関連科目 Associated Courses |
この科目の履修にあたっては,1学年前期開講の基礎物理Aと同後期開講の基礎物理Bとを履修しておくこと望ましいでしょう. 今後の関連科目は3学年後期開講の応用力学になります. |
備考 Remarks |
なし. |