開講学期
Course Start
2014年度 前期
授業区分
Regular or Intensive
週間授業
対象学科
Department
応用理化学系学科
対象学年
Year
3
必修・選択
Mandatory or Elective
選択
授業方法
Lecture or Seminar
講義
授業科目名
Course Title
量子化学
授業科目名(英語)
Course Title
[授業科目名(英語)]
単位数
Number of Credits
2
担当教員
Lecturer
古賀俊勝
教員室番号
Office
U405
連絡先(Tel)
Telephone
内線5722
連絡先(E-mail)
E-mail
koga(at)mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー
Office Hour
木曜日 午前11時−正午
授業のねらい
Learning Objectives
 化学は、物質の構造・物性・反応を原子・分子のレベルで探求する学問である。したがって、原子・分子の持つ様々な化学的性質を明らかにするためには、これらを構成する電子と原子核の力学を理解しなければならない。そこは、量子論の世界である。
 本講では、まず、原子・分子中の電子の3次元の運動を量子力学的に追求する方法を水素原子を例として紹介する。次に、変分法と摂動論という二つの重要な近似法を述べる。さらに、原子の性質とその周期的な変化および分子における化学結合の生成が量子論によって明快に説明される事を講述する。
到達度目標
Outcomes Measured By:
1.水素原子を例として3次元の問題の量子論的取り扱いを学ぶ。(25%)
2.変分法と摂動論を理解し、ヘリウム原子に応用する。(25%)
3.多電子問題の基礎を学び、原子の電子配置と周期律を理解する。(25%)
4.簡単な二原子分子を例として、化学結合生成の起源を学ぶ。(25%)
授業計画
Course Schedule
総授業時間数(実時間): 24時間
第1週−第5週 水素原子(第6章)
第1週 極座標
第2週 ラプラス演算子の極座標表示・水素原子のSchroedinger方程式
第3週 球面調和関数
第4週 水素原子の軌道
第5週 s軌道・p軌道・d軌道
第6週−第8週 近似的方法(第7章)
第6週 変分法
第7週 線形変分法
第8週 摂動論
第9週−第12週 多電子原子(第8章の一部)
第9週 原子単位・ヘリウム原子
第10週 ヘリウム原子のHartree-Fock法・電子スピン
第11週 電子波動関数の反対称性・Slater行列式波動関数
第12週 原子のHartree-Fock法・周期律
第13週−第15週 二原子分子(第9章の一部)
第13週 Born-Oppenheimer近似・LCAO近似・分子軌道の規格化と重なり積分
第14週 水素分子イオンの安定性・結合性軌道と反結合性軌道
第15週 等核二原子分子・結合次数
(第16週 定期試験)
毎回の授業時間の後半に小テストを課すので、準備しておくこと。
教科書
Required Text
 D. A. McQuarrie and J. D. Simon著、千原秀昭・江口太郎・齋藤一弥訳、「物理化学(上)」、東京化学同人
 この教科書は「物理化学B」および「分子分光学」でも使用する。
参考書
Required Materials
 一般に、「量子論」、「量子力学」、「量子化学」などと題する図書は、いずれも参考となる。 
教科書・参考書に関する備考
成績評価方法
Grading Guidelines
 定期試験により評価する。室蘭工業大学学部学生の試験に関する規則(平成16年度室工大規則第75号)第9条により、60点以上が合格である。
 4つの到達度目標とも、定期試験における論述問題もしくは計算問題によって到達度を評価する。
履修上の注意
Please Note
 再試験は行わない。 本講の内容は、2年次後期開講の「物理化学B」の履修を前提としている。
教員メッセージ
Message from Lecturer
 人間の目で直接には見ることのできない世界を「見る」ための道具は数学的論理です。
学習・教育目標との対応
Learning and Educational
Policy
 この科目は、応用化学コースおよびバイオシステムコース教育プログラムの教育目標のB-1(専門的知識-化学)の達成に寄与する。
また、応用物理コース教育プログラムの、F(応用物理専門能力の達成)に寄与する。

関連科目
Associated Courses
物理化学B(必修)・分子分光学(選択)
備考
Remarks