開講学期
Course Start
2014年度 前期
授業区分
Regular or Intensive
週間授業
対象学科
Department
機械航空創造系学科
対象学年
Year
2
必修・選択
Mandatory or Elective
必須
授業方法
Lecture or Seminar
講義
授業科目名
Course Title
航空流体力学
授業科目名(英語)
Course Title
[授業科目名(英語)]
単位数
Number of Credits
2
担当教員
Lecturer
今井良二
教員室番号
Office
B214
連絡先(Tel)
Telephone
5356
連絡先(E-mail)
E-mail
r_imai(at)mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー
Office Hour
火曜日 15:00-17:00
授業のねらい
Learning Objectives
この授業では,航空機やロケット推進において重要となる流体(液体と気体)の流れを理解し,設計や運用に役立てることができるようになることを,ねらいとしています.今後,圧縮性流体力学,粘性流体力学,数値流体力学と続く流体力学の講義の基礎となる部分を学習します.
到達度目標
Outcomes Measured By:
1. 静止状態にある流体の性質が理解でき,壁面に作用する流体の
圧力による力が算出できること.(理解力,計算力)
2. ベルヌーイの式が理解でき,この式の応用ができること.(理解力,応用力)
3. 流体の運動量の法則が理解でき,この法則が応用できること.(理解力,応用力)
4. 円管内の流れや円柱まわりの流れなど,基本的な流れ場の性質が理解できること.(理解力)
5. 流れの中にある物体に作用する流体力(抗力と揚力)が理解でき,抗力係数と揚力係数を用い,物体に働く抗力と揚力が計算できること.(理解力,計算力)
6. 翼理論の基礎となる理想流体流れが理解できること.(理解力)
授業計画
Course Schedule
総授業時間数;24時間
 1週目 流体とは(さまざまな流れ現象,流体の特徴と物理的性質)  
 2週目 静止流体の力学(静止流体中の圧力,壁面に及ぼす流体の力)
 3週目 静止流体の力学(浮力と浮揚体,相対的静止状態の流体)
 4週目 流体運動の基礎(連続の式と運動方程式)  
 5週目 ベルヌーイの定理(式の導出と物理的意味) 
 6週目 ベルヌーイの定理の応用(流速・流量の測定など)
 7週目 運動量の法則と応用(式の導出,ジェットが平板に及ぼす力,ジェット推進の原理)  
 8週目 粘性流れの基礎と管路内の流れ(円管内の層流と乱流,管摩擦損失) 
 9週目 粘性流れの基礎と管路内の流れ(管摩擦損失,拡大管と収縮管) 
10週目 物体まわりの流れ(物体に作用する流体力(抗力と揚力),物体表面近くの流れ)  
11週目 流れ関数,流体粒子の変形と回転,回転と渦度  
12週目 理想流体流れの概要,渦度と循環,渦なし流れと速度ポテンシャル  
13週目 複素速度ポテンシャルと簡単な流れ  
14週目 物体まわり流れ(円柱まわりの流れ,クッタ・ジュコフスキーの定理)  
15週目 翼まわりの流れ
(16週目  定期試験) 
教科書
Required Text
杉山弘・松村昌典・河合秀樹・風間俊治著,明解入門 流体力学, 森北出版 (2012年)
参考書
Required Materials
杉山弘、遠藤剛、新井隆景 共著、流体力学、森北出版(1995年)
清水正之、前田昌信 共著、図解流体力学の学び方、オーム社(1986年) 
教科書・参考書に関する備考 他に必要な資料は適宜プリントとして配布します.
成績評価方法
Grading Guidelines
100点満点中60点以上を合格点とする.
100点満点で,定期試験70点,小テストもしくはレポート30点の割合で評価する.
履修上の注意
Please Note
1) 定期試験を受験するには2/3以上の出席率を必要とする。
2) 講義の理解度を見るために小テストもしくはホームワークを行う。小テスト、およびホームワークのレポートも成績評価に入れる。
3) 講義は教科書、スライド、板書を併用して行なう。第一回目から授業用ノートを準備しておくこと。
4) 授業の変更や緊急時の連絡は授業中、e-mailまたは掲示板で通知をする。
5) 成績評価が60点に満たない場合,再試験を一度だけ行う。再試験での点数が60点以上であっても,最終成績は60点となる。
6)再試験での点数が60点未満の場合は再履修すること。
教員メッセージ
Message from Lecturer
流体力学は航空コースを代表する重要な科目の一つであり,この「航空流体力学」はその導入に当たります.流れ現象は航空機の翼の性能,ジェットエンジンやロケットエンジンの推力特性等、様々な場面で活用されます。今後、これらの機器、システムの研究開発および設計を有効に進め、世界最先端の成果を狙うには、まずは基礎固めをしっかりしておく必要があります。
流体力学では複雑な数式がしばしばあらわれるため難解な印象を受けがちですが,本授業で,流れ現象の本質,流体力学の基礎を正しく理解できるよう努めます。
学習・教育目標との対応
Learning and Educational
Policy
B) 航空宇宙システム工学分野に必要な様々な知識,技術の修得
(航空宇宙工学基盤知識「専門分野の基礎と応用能力」を身につける)
E) 自発的,継続的に学習する能力を修得
(コースの全課程において身につける)
関連科目
Associated Courses
解析A、航空宇宙熱力学、粘性流体力学、ジェットエンジン、伝熱・燃焼工学、航空宇宙工学実験
備考
Remarks