開講学期 Course Start |
2014年度 後期 |
授業区分 Regular or Intensive |
週間授業 |
対象学科 Department |
全学科 |
対象学年 Year |
1 |
必修・選択 Mandatory or Elective |
選択 |
授業方法 Lecture or Seminar |
講義 |
授業科目名 Course Title |
日本近現代史B |
授業科目名(英語) Course Title |
[授業科目名(英語)] |
単位数 Number of Credits |
2 |
担当教員 Lecturer |
一瀬啓恵 (窓口教員 永井真也) |
教員室番号 Office |
Q301非常勤講師室 |
連絡先(Tel) Telephone |
0143-46-5848(非常勤講師控室) |
連絡先(E-mail) |
CZE15657@nifty.com |
オフィスアワー Office Hour |
水曜日9,10時限(昼間) |
授業のねらい Learning Objectives |
講義のテーマ:近代日本の災害と戦争 災害とは、一般に人や社会が一定の地域内で突発的、あるいは恒常的に受ける集団的な被害のことと定義されています。具体的には、地震や火山噴火、津波、台風、洪水、高潮などの突発的自然災害、公害や伝染病、飢饉のほか、戦争も災害に含めることができるでしょう。ただし戦争を災害に含めることについては、違和感を覚える人もいると思います。しかし「防災」と「防衛」、「被災」と「戦争被害」には共通する面も多く、そもそも日本のように災害の多い国では、戦争中に災害が起こることも珍しくありませんでした。そこでこの授業では、明治後期から昭和戦前期にかけて日本が見舞われたいくつかの災害を取り上げ、復旧、復興や防災にどのような取り組みがなされたかについて解説するとともに、日清・日露戦争、第一次世界大戦を経て帝国主義国家の一員となり、中国における権益を守ろうと昭和戦前期にはさらなる戦争に突入していく時代におこった災害が、日本国内でどのように位置づけられ、また日本の政治や社会にどのような影響を与えたかについて考察することを目指していきます。 |
到達度目標 Outcomes Measured By: |
1)明治後期から昭和戦前期にかけての日本が、どのような災害に見舞われ、また救援、復旧、復興・防災がどのように進められたかを理解する。 2)災害と戦争がどのような関わりをもち、それぞれが政治や社会にどのような影響を与えるかについて、理解する。 |
授業計画 Course Schedule |
第1回 ガイダンス 第2回 寺田寅彦「天災と国防」を読む 第3回 明治前期の災害救助法 第4回 足尾銅山鉱毒事件 第5回 1896年明治三陸地震津波 第6回 日露戦争期の災害 第7回 第一次世界大戦期の災害 第8回 1923年関東大震災(1)〜虐殺事件 第9回 1923年関東大震災(2)〜報道 第10回 1923年関東大震災(3)〜防災 第11回 1926年十勝岳噴火(1)〜泥流被害 第12回 1926年十勝岳噴火(2)〜復旧と復興 第13回 1934年の2つの災害〜室戸台風と函館大火 第14回 アジア・太平洋戦争期の災害 第15回 進度調節・総括 総時間22時間30分 |
教科書 Required Text |
|
参考書 Required Materials |
北原糸子・松浦律子・木村玲欧『日本歴史災害事典』(吉川弘文館、2012年)ISBN9784642014687# 寺田寅彦『天災と国防』(講談社学術文庫、2011年)ISBN9784062920575# 原田敬一『日本近現代史B 日清・日露戦争』(岩波新書、2007年)ISBN9784004310440# 北原糸子編『日本災害史』(吉川弘文館、2006年)ISBN9784642079686# 北原糸子『関東大震災の社会史』(朝日新聞出版、2011年)ISBN 9784022599810# 鈴木淳『関東大震災―消防・医療・ボランティアから検証する―』(ちくま書房、2004年ISBN9784480062079# 松尾章一『関東大震災と戒厳令』(吉川弘文館、歴史文化ライブラリー162、2003年)ISBN9784642055628# 筒井清忠『帝都復興の時代―関東大震災以後―』(中公選書、2011年)ISBN9784121100030# |
教科書・参考書に関する備考 |
授業ではレジュメを配布し、それにそって講義をする。 参考書や史料については、授業の進度に応じ、その都度紹介する。 |
成績評価方法 Grading Guidelines |
到達度目標1については、講義中に書くミニレポートと期末レポートで評価する。到達度目標2については期末レポートで評価する。 講義中に書くミニレポートを3割、期末レポートを7割として総合的に評価する。 100点満点中60点以上で合格とする。 |
履修上の注意 Please Note |
受講者には、毎回講義中に5〜10分程度の時間を使って、講義を聴いて理解できたことや自分の意見などを書き、毎回提出してもらう。これらは講義の第8回と最終回に評価をして返却するが、この評価は全体の成績評価にも加えるので、授業に出席しても、「自分なりの意見」が持てない場合は、必然的に成績評価も下がることになる。 期末レポートは、近代の災害について各自自由にテーマを設定し、2000字以上で論じてもらう。 不合格者に対する再試験は行わない。 |
教員メッセージ Message from Lecturer |
近代日本が「災害」にどのように向き合ってきたのか、また今後「災害」に対して私たちがどう向き合えばいいのか、考えてみたい学生に履修をすすめる。日本近代史について知識のない学生も多いので、災害がおきた当時の政治や経済、外交など、必要な場合は基礎知識に戻って説明を加えるつもりである。 |
学習・教育目標との対応 Learning and Educational Policy |
JABEE基準 (a)多面的に物事を考える能力 の達成に寄与する。 機械システム工学コースの学習・教育到達目標との対応 (A) 多面的考察力の修得 |
関連科目 Associated Courses |
2013年度 日本近現代史B 2014年度 日本近現代史A |
備考 Remarks |