開講学期
Course Start
2013年度 前期
授業区分
Regular or Intensive
週間授業
対象学科
Department
全学科
対象学年
Year
1
必修・選択
Mandatory or Elective
選択
授業方法
Lecture or Seminar
講義
授業科目名
Course Title
日本近現代史A
単位数
Number of Credits
2
担当教員
Lecturer
一瀬啓恵(窓口教員 永井真也)
教員室番号
Office
Q301非常勤講師室
連絡先(Tel)
Telephone
5648
連絡先(E-mail)
E-mail
CZE15657@nifty.com
オフィスアワー
Office Hour
毎週水曜日
授業のねらい
Learning Objectives
講義のテーマ:近代日本と植民地
 この授業では、近代日本にとって植民地がどのような意味をもったのかについて講義します。明治維新を経て近代国家として歩み始めた日本は、憲法制定、議会開設により立憲君主制を導入する一方、日清、日露戦争により清やロシアと朝鮮の支配権をかけて争い、勝利したことで韓国を併合し、ついに植民地を得て大陸へと乗り出すこととなりました。しかしその間の政治や外交の方針は常に一貫していたわけではなく、また日清・日露戦争という2つの戦争の果てに得た植民地についても、その必要性を疑問視する議論も生まれ、日露戦後の国内において閉塞感を訴える論考が見受けられるようになりました。そこでこの講義では、明治維新期から韓国併合までの政治と外交を概観し、近代日本にとって「植民地を得る」ことがどのような意味をもったのかについて考えていきたいと思います。
到達度目標
Outcomes Measured By:
1)明治維新期から日露戦争を経て、韓国併合に至るまでの、明治政府の政治や外交がどのように行われていたのかを理解する。
2)明治期の対外観、欧米列強や中国や朝鮮、琉球に対して人々がどのような見方をしていたのか理解する。
3)日清戦争や日露戦争が勃発する過程においてどのような議論がなされ、また2つの戦争がどのように戦われたのかを理解する。
4)近代日本にとって「植民地を得る」ことがどのような意味をもったのかについて理解する。
授業計画
Course Schedule
第1回 ガイダンス
第2回 維新直後の対朝鮮外交
第3回 琉球藩の設置
第4回 台湾出兵
第5回 樺太・千島交換条約の締結
第6回 江華島事件と日朝修好条規
第7回 琉球処分
第8回 壬午軍乱と甲申事変
第9回 日清戦争〜開戦までの経過
第10回 日清戦後の情勢
第11回 日露戦争(1)〜非戦論と開戦論
第12回 日露戦争(2)〜その経過
第13回 日露戦後の情勢
第14回 韓国併合
第15回 植民地は必要か
第16回 試験
総時間24時間
教科書
Required Text
参考書
Required Materials
岩波講座『東アジア近現代通史(1)東アジア世界の近代』(岩波書店、2010年)
岩波講座『東アジア近現代通史』(2)日露戦争と韓国併合』(岩波書店、2010年)
歴史教育研究会・歴史教科書研究会編『日韓歴史共通教材 日韓交流の歴史―先史から現代まで』(明石書店、2007年)
井上勝生『日本近現代史@ 幕末・維新』(岩波新書、2006年)
牧原憲夫『日本近現代史A 民権と憲法』(岩波新書、2006年)
原田敬一『日本近現代史B 日清・日露戦争』(岩波新書、2007年)
 
教科書・参考書に関する備考 講義では、毎回レジュメを配布し、それにそって講義する。
参考書や史料については、講義の進行にそって、その都度紹介していく。
成績評価方法
Grading Guidelines
 講義中に書いてもらう小レポート(意見・感想)を3割、定期試験を7割として総合的に評価する。
 100点満点中60点以上で合格とする。
履修上の注意
Please Note
 受講者には、毎回講義中に5〜10分程度の時間を使って、講義で紹介する史料や講義内容そのものに対して意見や感想を書いてもらい、毎回提出してもらう。これらは講義の第8回と最終回に評価をして返却するが、この評価は全体の成績評価にも加えるので、講義に出席していても、「自分なりの意見」が持てない場合は、必然的に成績評価も下がることになる。
 定期試験は2000字程度で、与えられたテーマを論じる。
 不合格者に対する再試験は行わない。
教員メッセージ
Message from Lecturer
 近年、日本と周辺地域との関係はいっそう重要度を増している。そこで領土問題を含め東アジア外交や、日清戦争や日露戦争、また沖縄について関心がある学生に受講をすすめる。講義の対象となる時期は、1868〜1910年ごろまでで、明治期の外交史を見直すことにもなる。この時期の歴史について知識のない学生も多いので、基礎的な事項にはその都度解説も加えるつもりである。
学習・教育目標との対応
Learning and Educational
Policy
JABEE基準 (a)多面的に物事を考える能力 の達成に寄与する。

機械システム工学コースの学習・教育到達目標との対応
(A) 多面的考察力の修得
関連科目
Associated Courses
2012年度 日本近現代史A
備考
Remarks