開講学期
Course Start
2013年度 後期
授業区分
Regular or Intensive
週間授業
対象学科
Department
全学科
対象学年
Year
1
必修・選択
Mandatory or Elective
選択
授業方法
Lecture or Seminar
講義
授業科目名
Course Title
線形空間入門
単位数
Number of Credits
2
担当教員
Lecturer
長谷川雄之
教員室番号
Office
Q413
連絡先(Tel)
Telephone
(緊急連絡はE-mailを利用のこと。)
連絡先(E-mail)
E-mail
yuji@mmm.muroran‐it.ac.jp
※緊急連絡に限る。件名に必ず学籍番号・氏名を記すこと。
オフィスアワー
Office Hour
2013年度後期:水曜16:15〜17:45
授業のねらい
Learning Objectives
数ベクトル全体の集まりは数ベクトル空間と呼ばれる。数ベクトル空間は一般的なベクトル空間の概念に抽象化され、数学のあらゆる分野で使われている。
ベクトル空間の間の線形写像は行列で表すことができるという重要な事実がある。特に、ある数学的対象のなすベクトル空間Vの性質を調べるには、V上の“よい”線形変換の性質を調べることが有効である。その際、対応する正方行列の固有値や固有ベクトルが重要な役割を果たす。また、内積をもつベクトル空間を内積空間というが、そこで得られる特別な行列は際だった性質を有するので広範に用いられている。
この講義では、ベクトル空間、線形写像、固有値・固有ベクトル、行列の対角化、内積空間等についての基礎を習得し、さらに解析学および他分野への簡単な応用を通じてその有用性・汎用性を理解してもらうことをねらいとする。
到達度目標
Outcomes Measured By:
(1) ベクトル空間の議論、特に基底の概念をよく理解し、与えられた条件から部分空間の基底を求めることができる。
(2) ベクトル空間に基底が与えられているとき、線形写像を行列で表すことができ、また像や核を求めることができる。
(3) 線形変換の固有値・固有ベクトルを求めることができる。
(4) 行列の対角化ができる。
(5) 内積空間において、正規直交基底を構成することができる。
(6) 解析学および他分野に現れる簡単な応用問題を解くことができる。
授業計画
Course Schedule
総授業時間数(実時間):24時間
教科書の第4章〜第6章(1年次前期科目「線形代数」の続き)およびその応用を解説する。
※順序が入れ替わったり、内容が若干変更になることもある。
●ベクトル空間
 1.ガイダンス/基本変形関連の復習
 2.同次連立1次方程式の解空間/固有値と固有ベクトル1
 3.ベクトル空間、部分空間の定義と例
 4.基底と次元
 5.基底の変換

●線形写像
 6.線形変換
 7.線形変換の表現行列
 8.中間試験
 9.固有値と固有ベクトル2
10.数列の一般項
11.線形微分方程式の解

●内積空間
12.内積空間
13.グラム‐シュミットの直交化法
14.関数の空間における内積
15.その他の話題など
16.(予備)
17.定期試験
教科書
Required Text
線形代数
桂田・竹ヶ原・千吉良・長谷川・山崎 共著
(学術図書出版社/本体2000円)
参考書
Required Materials
1.入門線形代数
  三宅敏恒 著
  (培風館/本体1450円)
#
2.線形写像と固有値
  石川・上見・泉屋・三波・陳・西森 共著
  (共立図書出版社/本体1600円) 
教科書・参考書に関する備考 教科書欄の本は1年次前期科目「線形代数」で使用したものと同じ。
参考書欄の1および2は図書館にあり。 
成績評価方法
Grading Guidelines
中間試験、定期試験、演習をそれぞれ100点満点で評価したとき、
 中間試験40%、定期試験40%、演習点20%
の比重つきで合計した得点(端数切捨て)が60点以上であれば合格とする。
各到達度目標の達成度は、中間試験・定期試験・演習で問題を出題して評価する。
履修上の注意
Please Note
1年次前期科目「線形代数」の内容をよく理解していることが大前提となる。

1.出欠席
次の者は不履修となるので、「線形空間入門」の単位取得希望者は次年度に再履修しなければならない。
 ・中間試験・定期試験のうちどちらか一方でも欠席した者
 ・講義を4回欠席したことが確認された者
※居眠りや継続的な私語のほか、下記5で述べる行為に該当する場合は欠席とみなすから注意のこと。

2.再試験は行わない。

3.【重要】試験についての注意(特に過年度生)
 (1) 中間試験の日程は、講義時及び掲示板で事前に通知する。
 (2) 中間試験は通常の講義時間外に行うこともある。
 (3) 掲示板に掲載される情報に常々注意を払うこと。

4.講義および試験欠席の申し出は1週間以内に
本項目は病気・事故などやむを得ない事情による欠席を1週間以内に申し出た者に限り適用する。
申し出時に欠席事由を証明するもの(診断書等)の提示を求める場合がある。なお、大学教務課あてにも必ず欠席届を提出すること。
 (1) 講義欠席:申し出があった場合、上記1の欠席回数に数えない。
 (2) 試験欠席:申し出があった場合、追試験の対象とする。
ただし1週間経過後は無断欠席扱いとし、追試験等は一切行わないものとする。

5.演習
講義中に適宜「演習」を実施する。
形式は、1.解答用紙を配布し解答を記入する、もしくは2.口頭試問、などである。
解答用紙を配布する形式の演習の場合、提出を求められた場合は速やかに提出すること。
なお、事後提出や解答欄が空欄の提出は欠席扱いとする。

6.学生からの申し出による合格の取消は認めない。
教員メッセージ
Message from Lecturer
講義に関する最新の情報はQ413前掲示板または下記URLを参照して下さい。
{http://www.mmm.muroran-it.ac.jp/~yuji/lecture_info/}
学習・教育目標との対応
Learning and Educational
Policy
工学を学ぶための最も基礎的な科目の一つである。

電気電子工学コース・情報通信システム工学コースにおいては、
「H 電気電子工学分野の技術が社会や環境に与える影響を考える能力を修得する。」
と対応する。

機械システム工学コースの学習・教育到達目標との対応
(A) 多面的考察力の修得
関連科目
Associated Courses
線形代数(1年次前期必修科目)
備考
Remarks