開講学期 Course Start |
2013年度 前期 |
授業区分 Regular or Intensive |
週間授業 |
対象学科 Department |
応用理化学系専攻 |
対象学年 Year |
2 |
必修・選択 Mandatory or Elective |
選択 |
授業方法 Lecture or Seminar |
講義 |
授業科目名 Course Title |
固体物性学 |
単位数 Number of Credits |
2 |
担当教員 Lecturer |
戎 修二 |
教員室番号 Office |
K604 |
連絡先(Tel) Telephone |
0143-46-5620 |
連絡先(E-mail) |
ebisu@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー Office Hour |
金曜日 16:00-18:00 |
授業のねらい Learning Objectives |
固体を結晶か非結晶(アモルファス)かに大別することがあるが、大多数の物質は結晶質であり、この講義でも結晶としての固体をを取り扱う。機能材料の多くは、原子の外殻電子状態に機能発現の鍵を持っており、この電子状態はどのような対称性を持った結晶中に原子が置かれているかによって大きく変わる。対称性を扱う学問である群論の、固体物性学への応用は有益である。また固体物性学に関連する論文を読む際、群論の知識がないと理解が困難な記述に遭遇することも多い。この講義では群論の基礎を修得し、群の表現に慣れ、固体物性学への応用事例を学ぶ。 |
到達度目標 Outcomes Measured By: |
1.結晶としての固体を扱う際の、対称性の重要性を説明できる。 2.群の概念を説明できる。 3.対称操作による関数の変換ができる。 4.既約表現について理解している。 5.空間群について説明できる。 6.固体物性学への群論の適用方法が理解できる。 |
授業計画 Course Schedule |
総授業時間数(実時間):22.5時間 第1週 対称性と群 第2週 群論の有益性 第3週 群の概念、積表、部分群、共役な元、類 第4週 対称操作による関数の変換 第5週 群の表現と基底、表現、可約表現、既約表現 第6週 量子力学への応用 第7週 積表現と選択則 第8週 点群 第9週 分子振動 第10週 分子の電子状態 第11週 スピンと2価表現 第12週 対称積表現と反対称積表現 第13週 結晶の対称性 第14週 結晶場によるJ多重項の既約表現への簡約 第15週 結晶場が化合物磁性におよぼす影響 |
教科書 Required Text |
小野寺嘉孝著「群論入門」裳華房 |
参考書 Required Materials |
・G.バーンズ著、中村輝太郎・澤田昭勝共訳「物性物理学のための群論入門」培風館# ・犬井鉄郎、田辺行人、小野寺嘉孝著「応用群論 −群表現と物理学- (増補版)」裳華房# (英訳本:T. Inui, Y. Tanabe, Y. Onodera著「Group Theory and Its Applications in Physics」, Springer, Solid-State Sciences.) |
教科書・参考書に関する備考 | |
成績評価方法 Grading Guidelines |
レポートにより評価し、60点以上を合格とする。 |
履修上の注意 Please Note |
量子力学を復習しておくこと。 |
教員メッセージ Message from Lecturer |
固体物性学に関連する論文や書籍の中で、ことわりなく群論の表現が使われることも多くあります。それほど難しいことを述べていなくても、群論に慣れていないと難解なことと認識してしまい、先に進めないことがあります。この講義では、対称性とは何か、群論とは何か、というところから始めて、どういう場合に群論が使われるかを学習します。この講義を通して、固体物性に関する文献をより詳細に読めるようになることを望みます。 演習を交えて進めますので、必ずしも授業計画に記載の内容が完了するとは限りません。しかし、教科書を最後まで読破し、各自の研究にも活かしていただきたく思います。 |
学習・教育目標との対応 Learning and Educational Policy |
|
関連科目 Associated Courses |
|
備考 Remarks |