開講学期 Course Start |
2012年度 後期 |
授業区分 Regular or Intensive |
週間授業 |
対象学科 Department |
情報電子工学系学科 情報システム学コース コンピュータ知能学コース |
対象学年 Year |
3 |
必修・選択 Mandatory or Elective |
選択 |
授業方法 Lecture or Seminar |
講義 |
授業科目名 Course Title |
認識と学習 |
単位数 Number of Credits |
2 |
担当教員 Lecturer |
渡部 修 |
教員室番号 Office |
R308 |
連絡先(Tel) Telephone |
0143-46-5421 |
連絡先(E-mail) |
watanabe@csse.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー Office Hour |
木曜日16:30-17:30 |
授業のねらい Learning Objectives |
情報技術の高度化と普及に伴い、現代の情報科学で扱うべき情報は、急速に多様化・複雑化が進んでいる。しかし、コンピュータの処理能力が向上しても、あらゆる状況に対し適切な処理を行うシステムの構築は簡単ではない。なぜなら、無数の状況を事前に想定し、その処理方法を逐一プログラムすることは限界があるためである。このため、現在の情報処理システムは、単なる計算機ではなく、現在の状況を「認識」し自ら「学習」することで適応的な処理を行う、知的なシステムであることが求められている。本講義では、情報処理システムの「認識」と「学習」に関する基礎理論を理解し、アルゴリズム化できる能力を習得する。 |
到達度目標 Outcomes Measured By: |
1.パターン認識と学習に関する基礎的な理論を理解する(理解力)。 2.認識と学習で学んだアルゴリズムのふるまいを、具体的な例題を用いて検証できる(応用力)。 |
授業計画 Course Schedule |
総授業時間数(実時間);24時間 1回目 認識と学習概論(講義のねらいと内容についての説明) 2回目 特徴空間と最近傍決定則(NN法)(教科書第1章) 3回目 最近傍決定則(NN法)の定式化(教科書4.1〜4.2節) 4回目 パーセプトロン学習(1)(教科書4.3節) 5回目 パーセプトロン学習(2)(教科書4.3節) 6回目 誤差評価に基づく学習(1)(教科書第5章) 7回目 誤差評価に基づく学習(2)(教科書第5章) 8回目 特別講義「脳神経認知学」(*注) 9回目 中間試験 10回目 中間試験の解答 11回目 誤差逆伝播学習法(BP)(1)(教科書6.2節) 12回目 誤差逆伝播学習法(BP)(2)(教科書6.2節) 13回目 サポートベクトルマシン(SVM)(1)(教科書6.1節) 14回目 サポートベクトルマシン(SVM)(2)(教科書6.1節) 15回目 データの統計的性質と認識性能の評価(教科書第7〜8章) (16回目 定期試験) (*注) 東京都市大で講義「脳神経認知学」を教えられている島谷祐一先生をお招きし、我々(人間)が学習し、パターンを認識する、その神経基盤についてお話しいただく予定です。実際の実施週は未定です。決定次第、講義中にアナウンスします。 |
教科書 Required Text |
「フリーソフトでつくる音声認識システム」 荒木雅弘 著、森北出版 |
参考書 Required Materials |
「わかりやすいパターン認識」 石井健一郎、上田修功、前田英作、村瀬洋 著、オーム社 |
教科書・参考書に関する備考 | 上記の参考書では、教科書に記載されている内容が、特に理論的事項を中心に詳しく説明されています。併読を薦めます。 |
成績評価方法 Grading Guidelines |
・講義中に課すレポートを提出し、かつ試験が100点満点中60点以上の者を合格とする。 ・試験は中間試験(30点満点)と定期試験(70点満点)を実施し、その合計点を評価する。 |
履修上の注意 Please Note |
不合格者は再履修とする。 |
教員メッセージ Message from Lecturer |
・基礎として線形代数と初歩の確率論が必要になる。講義中に必要最小限の説明は行うが、各自で必要な知識を復習しておくこと。 ・「認識と学習」で学ぶ柔軟で適応的な情報処理技術は、情報科学のあらゆる場面で必要とされるものである。本講で扱う内容は、現在も新たな知見が続々と集積されつつある進展中の分野であり、将来研究開発の一線に立つ諸君に、今後様々な応用が見込まれるこの分野に対応できるよう、その基礎理論と考え方について理解を深めるものである。 |
学習・教育目標との対応 Learning and Educational Policy |
この授業科目は「情報システム学コース」および「コンピュータ知能学コース」の学習目標の以下の項目に対応している。 ・情報技術者[コンピュータサイエンス]情報工学の基礎知識と応用能力を身につける。 |
関連科目 Associated Courses |
・履修の必須要件となる科目はないが、1年次開講の「線形代数」、2年次開講の「確率・統計」、3年次開講の「視覚情報処理」の内容を修得していると理解しやすい。 ・講義「認識と学習応用演習」では、本講義で学ぶ内容を実習を通して習得する。 |
備考 Remarks |