開講学期
Course Start
2012年度 前期
授業区分
Regular or Intensive
週間授業
対象学科
Department
全学科
対象学年
Year
4
必修・選択
Mandatory or Elective
選択
授業方法
Lecture or Seminar
講義
授業科目名
Course Title
計算機代数システム
単位数
Number of Credits
2
担当教員
Lecturer
森田英章
教員室番号
Office
Q410
連絡先(Tel)
Telephone
(緊急連絡はE-mailを利用のこと。)
連絡先(E-mail)
E-mail
morita @ mmm. muroran ‐ it. ac. jp
オフィスアワー
Office Hour
火曜日16:30−18:00
授業のねらい
Learning Objectives
群・環・体の初歩を理解することを目的とする。これら三者は、いわゆる「代数系」の典型である。我々は小学生以来、整数などの数の加減乗除に親しんでいるが、様々な要請のもと、より一般の対象物にも和や積などの演算を考える必要が出てくる。これらを統一的に記述するために用意されている言語が代数系である。この授業では、様々な具体的構造を通じて、その抽象的な枠組みに親しむ。また、代数構造が現代の通信技術にいかに用いられているかを概観する。
到達度目標
Outcomes Measured By:
群・環・体の公理を知り、基本的な命題を演繹できるようになる。また、整数全体の集合や多項式全体の集合にはじまる様々な具体的構造における計算を通じて、具象・抽象について考えるきっかけをつかむ。また、群や体の通信技術(符号・暗号)への応用を概観する。
授業計画
Course Schedule
以下の内容を順に各3回程度で講義する:

1. 数の一般化〜“体”
2. 対称性を記述する〜“群”
3. 通信技術への応用 I〜“暗号理論”
4. 通信技術への応用 II〜“符号理論”

これらの話に入る前に、一回ガイダンスを行う。また途中、中間試験とその返却・解説を各一回行う。(総授業時間数(実時間)24時間)
教科書
Required Text
教科書は特に指定しない。授業計画に則した内容のものを、書店等で各自購えばよい。
参考書
Required Materials
松坂和夫著「代数系入門」(岩波書店)
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金子晃著「応用代数講義」(サイエンス社)
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寺田文行著「数理・情報系のための代数系の基礎」 (サイエンス社)
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 森田康夫著「代数概論」(裳華房)
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N.Koblitz著(櫻井幸一訳)「数論アルゴリズムと楕円暗号理論入門」(シュプリンガー)
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有田正剛他著「暗号理論と楕円曲線」(森北出版) 
教科書・参考書に関する備考 特定の教科書に沿って授業を行う訳ではないので、必ずしも手元に本が必要な訳ではないが、自ら選んだものを一冊持っておく事は重要。各授業の該当箇所を自ら読んでみるとよい。
成績評価方法
Grading Guidelines
成績評価には中間試験・定期試験・演習を用いる。
中間試験30%、定期試験50%、演習点20%で評価し、60点以上を合格とする。再試験等は一切行わない。合格のための必要条件は、中間と定期の両方の試験を受験すること。および、演習を10回ほど行うが、そのうち3分の2以上提出すること。以上の2点である。
履修上の注意
Please Note
再試験等は一切行わない。合格のための必要条件は、中間と定期の両方の試験を受験すること。および、演習を10回ほど行うが、そのうち3分の2以上提出すること。以上の2点である。 

また、予備知識として1年次前期科目「線形代数」、2年次後期科目「線形空間」の内容を仮定する。

以下、演習についての注意点を挙げておく:

・演習問題は大別して I, II, III の三種類の問題群が用意されている。それを各自解答を作成して提出する。I, II, III それぞれいくつかの小問で構成されている。

・I の問題群は、講義中に取り扱われた例題に準じた問題である。ノートを見ながらやれば、確実に解答できる。

・ II の問題群は、I の問題群に計算的側面で若干の負荷をかけたもの、および話の流れの都合、あるいは時間的制約で授業中には扱えなかった諸事実を問題の形で提示したものが並ぶ。

・ III の問題群は、理論的側面に重点をおいた問題や、将来の展開に対する動機付けを与える問題などが並ぶ。

・ I の問題群を完全に解決していない答案、および日付欄に出題日が記載されていない答案は、提出物として認めない。

・提出期限は原則としてその次の授業までである。より完成度を高めたい場合に限り、提出期限の延長を認める。その際は、私に一言断る事。

・各提出物には、内容により S, A, B, C の評価が与えられる. S は3点、A は2点、B は1点、C は0点に換算され、その合計が演習点となる。ただし、20点をもって演習点の上限と定める。

・I の問題群を完全に解決している提出物は, B 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。

・II の問題群を完全に解決している提出物は, A 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。

・III の問題群を完全に解決している提出物は, S 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。

・提出期限を過ぎた提出物は、評価が下がる場合がある。 
教員メッセージ
Message from Lecturer
演習は周囲の学生同士で相談するのもよしとするが、自分の理解を大切にすること。
学習・教育目標との対応
Learning and Educational
Policy
<JABEEの学習・教育目標との関連>
(c) 数学、自然科学及び情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力
関連科目
Associated Courses
微分積分、線形代数、線形空間
備考
Remarks