開講学期
Course Start
2012年度 前期
授業区分
Regular or Intensive
週間授業
対象学科
Department
機械システム工学科
対象学年
Year
4年生
必修・選択
Mandatory or Elective
必修
授業方法
Lecture or Seminar
講義形式
授業科目名
Course Title
知的所有権 (機械コース)
単位数
Number of Credits
1
担当教員
Lecturer
鈴木雍宏
教員室番号
Office
T103
連絡先(Tel)
Telephone
内5863
連絡先(E-mail)
E-mail
ysuzuki@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー
Office Hour
月曜日 13:30~15:00
授業のねらい
Learning Objectives
産業界における事業活動において「知的財産」は重要な役割をしています。まず、知的財産権とは何かを学習し、それを如何に活用すべきかを検討します。また、経営戦略と技術開発戦略との関係、今後益々複雑になる著作権や営業秘密保護(産業スパイ)の問題を考えます。更に、本学学生として知的財産創出に関与する際の心構えなどについて学習します。
到達度目標
Outcomes Measured By:
知的財産権は、人間が頭の中で創造する無形の財産権です。しかし、この権利は比較的簡単に模倣やコピーがされてしまいます。技術者や科学者を目指す学生諸君は、自分のオリジナルな技術、著作、デザイン等は模倣やコピーをされることを嫌う筈です。即ち、本授業は、他人が開発した技術、著作等を尊重することを学び、学習や研究以外に直接模倣・コピー等をしないことを理解し、これを実践することにより、目的は達成できたものと見なします。
1.従来の発明等の技術、著作物、デザイン等を参考に学習した成果に、自らのオリジナリティを付加して自分らしいものを作り上げることができる。(50%)
2.先人の著作物等の盗用は、罪であること、決して自己を成長させないことを理解する。(25%)
3.従来技術、発明等が収録されているデータベースにアクセスする能力を持つ。(10%)
4.法律用語を理解する。(15%)

授業計画
Course Schedule
総授業時間数(実時間):12時間(45分×16講)
  (45分×2)を1講義として、8回の授業を行う。

1週目 
シラバスの説明、「知的財産権」とは何か。 学生諸君の現状の知識の把握のため、ディスカッション形式で「知的所有権」について議論する。

2週目 
資料(当日配布予定)に基づいて、知的財産権の法的な概要:先ず、特許権から説明を始める。特許権の他、詳細な講義は著作権および不正競争防止法のみであり、実用新案権、商標権、意匠権については、概要のみ紹介する。

3週目
 特許権の権利範囲、権利の執行、独占的実施権について概説する。知的財産経営、知的財産戦略について概説する。

4週目
 技術文書としての特許明細書の読み方、書き方。特許明細書は法律文書ですが、技術文書として学術文献と同様に学習の対象になる。ただし、特許明細書は学術的に正しくないことも書かれている場合があるので注意が必要。何を権利化しているのか、理解できると良い(場合により省略する)。

5週目
 イノベーションと知的財産活動の関係: イノベーションの継続がこれからの日本企業を育成し、発展させる。イノベーションの概念と知的財産について概説する。

6週目
 著作権 文学、絵画、音楽、映画、舞台芸術、論文等、表現されたものの価値を保護するための国際的な取り決め。音楽や映像のダウンロードの問題、コンピュータソフトウェアのコピー問題、著作権を持つ営利企業からの締め付けと自由なコピーによる文化の発展への寄与のせめぎ合い。

7週目
 不正競争防止法 知的財産権等に係る不正な事業参加等の問題、営業秘密(スパイ防止)に関する問題等、身近に存在する法律を概説する。

8週目
 予備日および定期試験
教科書
Required Text
特別な教科書は使用しない。教師が毎回資料を配布する。特に予習等をする必要はないが、知的財産権等に関わるニュース等に興味を持ち、ニュースの周辺を調査し、次回の講義で話題にしてくれても良い。
参考書
Required Materials
その都度、参考書となる書籍等を紹介する。 
教科書・参考書に関する備考 講義に使用する必要な資料は適宜プリントとして配布する。
成績評価方法
Grading Guidelines
定期試験・レポートによる。100点満点中、60点で合格とする。
出席率を勘案する場合がある。
履修上の注意
Please Note
成績の評価は、試験(100点満点の60点以上)およびレポート(試験と同様)で厳格に行う。不合格者は次年度再履修して頂く。
教員メッセージ
Message from Lecturer
物事を科学技術面のみでなく、社会科学的に把握することも大切です。本授業を通じて産業界における技術者の営みを感じてくれれば良い。新聞等、社会情勢の変化を常に把握しておいてください。多様な情報やアイデアを結びつけ新しい概念を創り出すことができれば最高です。
学習・教育目標との対応
Learning and Educational
Policy
物づくりの周辺で行われている知識管理を学習することにより、機械システム工学科で学習した科学技術の活用範囲等を広く理解し、技術者科学者としての素養を取得する。
関連科目
Associated Courses
備考
Remarks