開講学期 Course Start |
2012年度 前期 |
授業区分 Regular or Intensive |
週間授業 |
対象学科 Department |
機械航空創造系学科 航空宇宙システム工学コース |
対象学年 Year |
2 |
必修・選択 Mandatory or Elective |
必修 |
授業方法 Lecture or Seminar |
講義 |
授業科目名 Course Title |
空気力学基礎理論 |
単位数 Number of Credits |
2 |
担当教員 Lecturer |
杉山 弘 |
教員室番号 Office |
A318-1 |
連絡先(Tel) Telephone |
0143-46-5364 |
連絡先(E-mail) |
sugiyama@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー Office Hour |
木曜13:00-15:00 |
授業のねらい Learning Objectives |
この授業では航空機やロケット推進において重要となる流体(液体と気体)の流れを理解し,設計や運用に役立てることができるようになることをねらいとしています.今後,圧縮性流体力学,粘性流体力学,数値流体力学と続く流体力学の講義の基礎となる部分を学習します. |
到達度目標 Outcomes Measured By: |
1.流体に関する各物理量の意味を正しく理解する. 2.静止状態にある流体の性質を理解し,壁面に作用する流体の圧力による力が算出できる. 3.流れの基礎方程式の概要を理解する. 4.ベルヌーイの式が理解でき,この式の応用ができる. 5.流体の運動量の法則が理解でき,この法則が応用できる. 6.円管内の流れや円柱まわりの流れなど,基本的な流れ場の性質が理解できる. 7.流れの中にある物体に作用する流体力(抗力と揚力)が理解でき,抗力係数と揚力係数を用い,物体に働く抗力と揚力が計算できる. 8.翼理論の基礎となる理想流体流れが理解できること. |
授業計画 Course Schedule |
総授業時間数;24時間 1.流体とは(さまざまな流れ現象,流体の特徴と物理的性質) (第1週) 2.静止流体の力学(静止流体中の圧力,壁面に及ぼす流体の力,相対的静止状態の流体) (第2,3週) 3.流体運動の基礎(連続の式と運動方程式) (第4週) 4.ベルヌーイの定理と応用(式の導出と物理的意味,流速・流量の測定など) (第5,6週) 5.運動量の法則と応用(式の導出,ジェットが平板に及ぼす力,ジェット推進の原理) (第7週) 6.粘性流れの基礎と管路内の流れ(円管内の層流と乱流,管摩擦損失,拡大管と収縮管) (第8,9週) 7.物体まわりの流れ(物体に作用する流体力(抗力と揚力),物体表面近くの流れ) (第10週) 8.流れ関数,流体粒子の変形と回転,回転と渦度 (第11週) 9.理想流体流れの概要,渦度と循環,渦なし流れと速度ポテンシャル (第12週) 10.複素速度ポテンシャルと簡単な流れ (第13週) 11.物体まわり流れ(円柱まわりの流れ,クッタ・ジュコフスキーの定理) (第14週) 12.まとめ (第15週) 13.定期試験 (第16週) ・この授業に関する復習は,毎週1時間以上は行ってください. ・宿題またはレポートを,3週に1回程度課します. |
教科書 Required Text |
杉山弘・松村昌典・河合秀樹・風間俊治著,明解入門 流体力学, 森北出版 (2012年) |
参考書 Required Materials |
杉山弘・遠藤剛・新井隆景著,流体力学,森北出版(1995年) #松尾一泰著,流体の力学,理工学社(2007年) |
教科書・参考書に関する備考 | 他に必要な資料は適宜プリントとして配布します. |
成績評価方法 Grading Guidelines |
定期試験で評価します.100点満点で60点以上を合格とします. |
履修上の注意 Please Note |
3/4以上の授業出席が必要. 不合格者に対しては,授業への出席状況が良好で,定期試験で一定の評価点以上を得た者に対し, 再試験を行う. 再試験で不合格になった者は次年度再履修すること. |
教員メッセージ Message from Lecturer |
流体力学は航空コースを代表する重要な科目の一つであり,この「空気力学基礎理論」はその導入にあたる重要な位置を占めます.流れ現象は航空機の揚力を生み出すだけでなく,ジェットエンジンやロケットエンジンなどの推進機,およびこれらの機器の冷却など,様々な場面で活用されます.微分,積分等がしばしばあらわれるため,流体力学は難解な印象を受けがちですが,本授業で,流れ現象の本質,流体力学の基礎を正しく理解できるよう努めたいと思います. |
学習・教育目標との対応 Learning and Educational Policy |
B) 航空宇宙システム工学分野に必要な様々な知識,技術の習得 (航空宇宙工学基盤知識「専門分野の基礎と応用能力」を身につける) E) 自発的,継続的に学習する能力を修得 (コースの全課程において身につける) |
関連科目 Associated Courses |
この科目の履修に当たっては,微分・偏微分・積分等の数学的な知識が必要となります.また,力学・熱力学の知識も必要です.よく復習しておいてください.また本科目は2年次後期に開講される圧縮性流体力学,3年次に開講される粘性流体力学,数値流体力学と密接に関係します.また,推進工学基礎理論,ロケット工学,ジェットエンジン,伝熱・燃焼工学の各科目でも,本科目で学んだ基礎知識を活用します.さらに2年前期開講の航空宇宙工学基礎演習で,流体力学の問題を取り扱います. |
備考 Remarks |