開講学期
Course Start
2012年度 前期
授業区分
Regular or Intensive
週間授業
対象学科
Department
全学科
対象学年
Year
1
必修・選択
Mandatory or Elective
選択
授業方法
Lecture or Seminar
講義
授業科目名
Course Title
日本近現代史A
単位数
Number of Credits
2
担当教員
Lecturer
一瀬啓恵(窓口教員 清末愛砂)
教員室番号
Office
Q301非常勤講師室
連絡先(Tel)
Telephone
5648
連絡先(E-mail)
E-mail
CZE15657@nifty.com
オフィスアワー
Office Hour
毎週水曜日
授業のねらい
Learning Objectives
 この授業では、福沢諭吉の生涯とその思想を概観するとともに、彼が生きた明治という時代の国内政治や外交について講義します。
 福沢諭吉は1834年に大坂で生まれ、ペリーの来航により日本が開国した1854年、20才をむかえ、幕府が滅亡し明治維新となった1868年に34才となりました。つまり彼の少年期から青年期は、まさに日本を取り巻く国際情勢が大きく変化し、幕藩体制という250年以上続いた国内体制が揺らいだ時期にあたります。また彼が亡くなった1901年は明治34年にあたり、近代日本としての日本が憲法の制定や議会の開設を実現し、日清戦争に勝利し、さらには日露戦争にむかおうとする時期でした。福沢の生涯やその思想を理解することは、幕府の滅亡から明治新政府の誕生、明治国家の形成へと向かったこの時代の日本を知る手がかりになると思います。
到達度目標
Outcomes Measured By:
1)福沢諭吉が生きた、幕末から明治期にかけての政治情勢や外交を理解する。
2)福沢諭吉が、自らを取り巻く状況に対して、何を考えどのように行動したかを理解する。
3)福沢諭吉の思想に触れる。
授業計画
Course Schedule
第1回 ガイダンス
第2回 少年期の福沢諭吉
第3回 幕末の福沢諭吉
第4回 『西洋事情』の刊行と幕府の滅亡
第5回 明治維新と『学問のすゝめ』@
第6回 明治維新と『学問のすゝめ』A
第7回 『文明論之概略』@
第8回 『文明論之概略』A
第9回 『文明論之概略』B
第10回 西郷隆盛と福沢諭吉
第11回 自由民権運動と福沢諭吉―明治14年の政変―
第12回 朝鮮情勢と「脱亜論」
第13回 明治憲法の制定
第14回 初期議会と『痩我慢の説』
第15回 福沢諭吉の死

総時間22時間30分
教科書
Required Text
特になし。
参考書
Required Materials
福沢諭吉『新訂福翁自伝』(岩波文庫、1978年)
福沢諭吉『西洋事情』(慶應義塾大学出版会、2009年)
福沢諭吉『学問のすゝめ』(岩波文庫、1942年)
福沢諭吉『文明論之概略』(岩波文庫、1931年)
小泉信三『福沢諭吉』(岩波新書、1966年)
会田倉吉『福沢諭吉』(吉川弘文館、1985年)
坂本多加雄『新しい福沢諭吉』(講談社現代新書、1997年)
 
教科書・参考書に関する備考 講義では、毎回レジュメを配布し、それにそって講義する。
参考書に掲げた福沢諭吉の著作は、現代語訳が刊行されているものもあるので、講義の進行にそって、その都度紹介していく。
成績評価方法
Grading Guidelines
 講義中に書いてもらう意見・感想を3割、定期試験を7割として総合的に評価する。
 100点満点中60点以上で合格とする。
履修上の注意
Please Note
 受講者には、毎回講義中に5〜10分程度の時間を使って、講義で紹介する史料や講義内容そのものに対して意見や感想を書いてもらい、毎回提出してもらう。これらは講義の第8回と最終回に評価をして返却するが、この評価は全体の成績評価にも加えるので、講義に出席していても、「自分なりの意見」が持てない場合は、必然的に成績評価も下がることになる。
 定期試験は2000字程度で、与えられたテーマを論じる。
 不合格者に対する再試験は行わない。
教員メッセージ
Message from Lecturer
 福沢諭吉は、その知名度のわりにどのような人物だったか、実は知られていない。また彼が幕末の動乱から明治維新にかけてどのような考えをもち、どう行動したかを知ることは、明治維新という変革を考えるうえでも重要なので、福沢に関心があり、明治維新に興味がある学生に受講をすすめる。この時期の歴史について知識のない学生も多いので、基礎的な事項にはその都度解説も加えるつもりである。
学習・教育目標との対応
Learning and Educational
Policy
JABEE基準 (a)多面的に物事を考える能力 の達成に寄与する。
関連科目
Associated Courses
2012年度 日本近現代史B
備考
Remarks