開講学期 Course Start |
2011年度 後期 |
授業区分 Regular or Intensive |
週間授業 |
対象学科 Department |
全学科 |
対象学年 Year |
3 |
必修・選択 Mandatory or Elective |
選択 |
授業方法 Lecture or Seminar |
講義 |
授業科目名 Course Title |
日本近現代史B |
単位数 Number of Credits |
2 |
担当教員 Lecturer |
丸山博、一瀬啓恵 |
教員室番号 Office |
Q301非常勤講師室 |
連絡先(Tel) Telephone |
5848 |
連絡先(E-mail) |
CZE15657@nifty.com |
オフィスアワー Office Hour |
毎週水曜日 |
授業のねらい Learning Objectives |
この授業では、明治維新期から大正にかけての日本の政治と外交について講義します。 明治維新を経て近代国家として歩み始めた日本は、憲法制定や議会開設により立憲君主制が導入する一方、日清、日露戦争により清やロシアと朝鮮の支配権をかけて争い、勝利したことで韓国を併合し、ついに植民地を得て大陸へと乗り出すこととなりました。しかし、この過程において政府内では、つねに一貫した目標や方針があったわけではなく、内部対立のなかで政策が決定され、また民間にもさまざまな構想や意見があり、さらには植民地を獲得した後にも「植民地を放棄すべきである」といった意見も登場しました。そこでこの講義では、明治維新期から第一次大戦期までの政治と外交を概観するとともに、政府内部や国民のなかで政治や外交に対してどのような意見がだされ、何が議論されていたのかを講義していきたいと思います。 |
到達度目標 Outcomes Measured By: |
(1)明治維新期から第一次大戦期までの国内政治や対清、対朝鮮外交において、政府内部や国民のあいだ で何が議論され、どのような決定がなされていたのか理解する。 (2)日清戦争や日露戦争がどのようにして勃発し、どのような経過をたどったのかを理解する。 (3)近代日本が、「植民地」をもち大陸国家化することについて、政府や民間においてどのような意見がだされ ていたのかを理解する。 |
授業計画 Course Schedule |
第1回 ガイダンス 第2回 明治維新期の対清、対朝鮮政策と対外観 第3回 朝鮮中立化をめぐって 第4回 国権論の登場〜徳富蘇峰を中心に 第5回 日清戦争と議会@〜初期議会の動向 第6回 日清戦争と議会A〜戦争勃発 第7回 日清戦後の国内情勢〜政党内閣の出現 第8回 日清戦後の対外関係〜対朝鮮政策と日英同盟 第9回 日露戦争@〜開戦論と非戦論 第10回 日露戦争A〜世界史のなかの日露戦争 第11回 日露戦後の国内情勢〜幸徳秋水と大逆事件 第12回 韓国併合 第13回 小国主義の登場〜石橋湛山を中心に 第14回 大正デモクラシーと国家改造〜吉野作造と北一輝 第15回 進路調節 総時間22時間30分 |
教科書 Required Text |
特になし。 |
参考書 Required Materials |
岩波講座『東アジア近現代通史(1)東アジア世界の近代』(岩波書店、2010年) 岩波講座『東アジア近現代通史』(2)日露戦争と韓国併合』(岩波書店、2010年) 岩波講座『東アジア近現代通史』(3)世界戦争と改造』(岩波書店、2010年) 歴史教育研究会・歴史教科書研究会編『日韓歴史共通教材 日韓交流の歴史―先史から現代まで』(明石書店、2007年) 原田敬一『日本近現代史B 日清・日露戦争』(岩波新書、2007年) 成田龍一『日本近現代史C 大正デモクラシー』(岩波新書、2007年) |
教科書・参考書に関する備考 | レジュメを配布し、それにそって講義をする。 |
成績評価方法 Grading Guidelines |
講義中に書いてもらう意見・感想を3割、定期試験を7割として総合的に評価する。 100点満点中60点以上で合格とする。 |
履修上の注意 Please Note |
受講者には、毎回講義中に5〜10分程度の時間を使って、講義を聴いて理解できたことに対して「自分はどう考えるのか」を書いてもらい、毎回提出してもらう。これらは講義の第8回と最終回に評価をして返却するが、この評価は全体の成績評価にも加えるので、講義に出席しても、自分の考えが持てない学生は必然的に評価が低くなる。 定期試験は2000字程度で、与えられたテーマを論じる。 不合格者に対する再試験は行わない。 |
教員メッセージ Message from Lecturer |
近年、日本と中国や朝鮮の関係はいっそう重要度を増している。そこで近代日本の東アジア外交や、日清戦争や日露戦争に興味がある学生に受講をすすめる。講義の対象となる時期は1868〜1910年代までであり、日本の近代史を見直すことにもなる。この時期の歴史について知識のない学生も多いので、基礎的な事項にはその都度解説も加えるつもりである。 |
学習・教育目標との対応 Learning and Educational Policy |
JABEE基準 (a)多面的に物事を考える能力 の達成に寄与する。 |
関連科目 Associated Courses |
2010年度日本近現代史A、2011年度日本近現代史A |
備考 Remarks |