開講学期 2010年度 後期
授業区分 週間授業
対象学科 応用理化学系学科
対象学年 1年
必修・選択 必修
授業方法 講義と演習
授業科目名 基礎物理B (応理前半)
単位数 2
担当教員 高野英明
教員室番号 Q205
連絡先(Tel) 0143-46-5617
連絡先(E-mail) takano@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー 火曜日16:00~18:00
授業のねらい 1. 現実の物体は広がりを持っており,複雑な運動を行う。基礎物理Bではまず最初に広がりを持つ質点系と剛体の運動を概観し,質点の運動との相違点を理解する。
2. 電磁気現象の主役は電荷の流れ,すなわち電流である。基礎物理Bの後半では,電磁気現象の基礎となる考えを学び,我々の身のまわりで見られる電磁気現象について理解する。
到達度目標 質点系と剛体の力学
1. 質点系や剛体の運動の特徴を理解し,質点の運動との違いを説明できる。
2. 剛体に働く力を図示し,そのつり合いの条件を求めることができる。
3. 簡単な系の慣性モーメントの計算ができる。
4. 代表的な固定軸のまわりの剛体の回転運動を解くことができる。
電磁気学
5. 電場や電位の概念を理解し,クーロンの法則やガウスの法則から簡単な系の電場や電位を計算できる。
6. 複数のキャパシターと電気抵抗を合成でき,オームの法則を用いて簡単な回路の計算ができる。
7. 磁石と磁場,電流と磁場の関係を理解し,簡単な電流のまわりの磁場を計算できる。

8. 解いた結果から何が言えるかを考える習慣を身につける。
授業計画 総授業時間数(実時間):24時間
前回あるいは当日の講義内容の理解度の確認のために,毎講義時間に小テストを実施する。
1. ガイダンス(授業計画,成績評価方法)(シラバスプリント配布),基礎物理Aの復習
2. 質点系の重心運動(重心の並進運動と回転運動)(教科書p.44-65)
3. 剛体とそのつり合い(力のモーメント[ベクトルの外積の導入])(教科書p.51,65-67)
4. 固定軸のまわりの剛体の運動(回転の運動方程式と慣性モーメント)(教科書p.67-71)
5. 慣性モーメントに関する定理(教科書p.71-74)
6. 慣性モーメントの計算(離散集合体の場合と連続体の場合)(教科書p.71-74)
7. 剛体の平面運動(教科書p.69-70)
8.電荷とクーロンの法則(場の概念の導入) (教科書p.225-228)
9. 電場と電気力線(ガウスの法則[面積分の導入])(教科書p.228-233)
10. 電位と等電位面(教科書p.233-237)
11. 電気回路素子と回路の基本法則1(コンデンサー)(教科書p.237--253)
12. 電気回路素子と回路の基本法則2(電気抵抗とオームの法則)(教科書p.255--264)
13. 磁石と磁場(ローレンツ力)(教科書p.264-274)
14. 電流の作る磁場(ビオ・サバールの法則とアンペールの法則)(教科書p.274-287)
15. まとめと自己達成度評価アンケート及び授業評価アンケート(アンケート用紙配布)
16. 定期試験
教科書 小出昭一郎 「物理学(三訂版)」 裳華房
参考書 # 「基礎物理演習2010」 高野,中川,村山,戎,関根,湊 共著
# 「基礎物理ハンドブック2010」 高野,中川,村山,戎,関根,湊 共著 
教科書・参考書に関する備考 平成22年度入学者全員に無償で配布した「基礎物理演習2010」と「基礎物理ハンドブック2010」を授業で使用します。
成績評価方法 1.定期試験60%,小テスト40%で評価し,100点満点で60点以上を合格とする。
2.再試験の成績は試験70%,定期試験終了時の成績30%で評価し,100点満点で60点以上を合格とする。
3.追試験の成績評価は定期試験と同様に行う。
履修上の注意 1. 定期試験不合格者には課題を与え,その解答をレポートとして提出した者について再試験を1回実施します。
2. 特別の事由がある者については再試験をもって追試験とします。追試験不合格者に対する再試験は実施しません。
3. 授業の欠席回数により最終成績を減点する場合があります。
4. 再試験で不合格の場合は再履修となります。
5. 授業中の私語は厳禁です。
6. 講義内容についての質問は大歓迎です。授業中あるいはオフィスアワーのどちらでも対応します。
7. 授業の変更や緊急時の連絡は授業中または掲示板でお知らせします。
教員メッセージ 基礎物理Aでは質点の力学について学習しました。基礎物理Bで学ぶ力学は,実際の物体のように広がりを持つ系の運動です。質点の力学の内容と対応させながら理解するようにしましょう。
さらに基礎物理Bでは,電磁気学の基礎についても学習します。電磁気学では,ベクトル的な考え方が非常に重要になります。また,電磁気現象は身近な現象ですが,力学の現象のようにすべて目に見えるというものではありません。イメージを膨らませながら学習するようにしましょう。
学習・教育目標との対応 応用物理コースの学習教育目標(D)理工学基礎に対応している。
JABEE基準1(c)に対応している。
関連科目 基礎物理A(1年次前期)
備考