開講学期 | 2010年度 後期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 | 機械システム工学科 |
対象学年 | 3年次 |
必修・選択 | 選択 |
授業方法 | 自作テキスト「流動工学(反応装置設計基礎論、簡易製本)」を受講者に無料配布。この解説を基に板書によって授業を進める。 |
授業科目名 | 流動工学 |
単位数 | 2 |
担当教員 | 高橋洋志(特任教授) |
教員室番号 | 当座連絡先:学内連絡係 河合まで(教員室番号B219,内線5304) |
連絡先(Tel) | 0143-59-5763 |
連絡先(E-mail) | hitak@plum.plala.or.jp |
オフィスアワー | 開講日 |
授業のねらい | 我々の生活に必要なエネルギーや素材、工業製品は反応器(リアクター)など各種装置からなる生産システムによって製造される。本講義課目では、流れの模型化(理想化)と物質保存式・熱保存式の組み立てから反応器の大きさ及び操作条件の決定を行方法、さらに反応器内を流動する流体の滞留時間分布の概念を学ぶ。また、反応器としてよく利用される粒子充填層や流動層(固体粒子と流体の混相系)を取り上げ、粒子と流体の相互作用(流体抗力)から圧力損失・流動開始速度などの評価方法を学ぶ。 |
到達度目標 |
(1)理想流れとしての「押し出し流れ」と「完全混合流れ」が理解できる。(知識力) (2)理想反応器(押し出し流れ反応器、完全混合流れ反応器)の設計式が誘導できる。(理論力) (3)理想反応器の反応率や反応器体積が計算できる。(計算力) (4)実在流れの特性を理解するための各種過渡応答法が理解できる。(知識力) (5)実在流れ:反応器内流体の滞留時間分布関数と平均滞留時間・分散の決定ができる。(知識力、計算力) (6)非等温反応器の最適操作と熱処理方式が理解できる。(理論力) (7)粒子充填式容器(充填層)を透過する流体の流体抵抗と圧力損失を計算できる。(知識力、計算力) (8)流動層の圧力損失を理解、計算できる。(知識力、計算力) (9)粒子群の流動化開始速度を計算できる。(知識力、計算力) |
授業計画 |
教授内容項目 総時間数:22.5時間 1)産業と反応工学、理想流れ (テキスト:pp.1-5) 2)理想反応器1:物質収支と押し出し流れ反応器の設計式 (pp.5- 9) 3)理想反応器2:物質収支と完全混合流れ反応器の設計式 (pp.9-10) 4)理想反応器1と2の比較 (pp.10-11) 5)実在流れ:滞留時間分布、平均滞留時間と分散 (pp.12-15) 6)理想流れの滞留時間分布関数 (pp.16-17) 7)実在流れの模型化 (pp.17-19) 8)まとめと演習 9)非等温反応器の最適温度分布と熱処理方式(pp.20-22) 10)非等温反応器の熱安定性 (pp.22-23) 11)粒子充填層を透過する流れ:単一粒子の流体抵抗 (pp.23-25) 12)粒子群の流体抵抗と圧力損失 (pp.26-27) 13)粒子群の流動化 と圧力損失(pp.27-29) 14)流動化開始速度と流体中の粒子運動 (pp.29-33) 15) まとめ |
教科書 | |
参考書 | 橋本健治著「反応工学」倍風館、 #久保田 宏、関根恒夫著「反応工学概論」 、#粉体工学会編「粉体工学便覧」第2版 |
教科書・参考書に関する備考 | 教材は自作のテキスト「反応装置設計基礎論」(簡易製本)を使用する(無料配布)。 |
成績評価方法 | 定期試験において、100点満点で60点以上を合格とする。 |
履修上の注意 |
1)80%以上の出席が必要(未満の場合は非履修とみなす)。 2)授業中の質問は大いにしてほしい。 3)授業の変更などは授業中に通知する。 4)再試験は原則行わない。 |
教員メッセージ | 反応器(リアクター)は化学反応を利用した生産システムの心臓部である。反応器の設計には、1)どんな化学反応で目的物を得るかの決定、2)反応器形式・サイズ・運転条件・熱処理方式・圧力損失などの決定、3)反応環境下での装置材料の決定、4)計測・制御方式の決定など、あらゆる分野の技術が必要である。本講義では、このうち上記2)の部分を学ぶようにテキストは作成されている。テキストを有効に活用して、本授業の目標を達成し、この分野への興味を抱いてほしい。 |
学習・教育目標との対応 |
学科の学習・教育目標との対応:(A)-4:「機械システム工学に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力」 JABEEの学習・教育目標との関連:(d)「該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力」 |
関連科目 | 関連科目:「熱力学I」、「燃焼工学」 |
備考 |