開講学期 | 2010年度 後期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 |
主に、機械システム工学科, 他系学科の聴講も認める。 |
対象学年 | 主に、機械システム工学科3年 |
必修・選択 | 選択 |
授業方法 | 講義及び演習 |
授業科目名 | 熱機関 |
単位数 | 2 |
担当教員 | 岸浪紘機 |
教員室番号 | |
連絡先(Tel) |
電話:Tel. 0143-59-6398/ 5300(機械事務室)、 |
連絡先(E-mail) | kisi@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー | |
授業のねらい | 現在、熱機関は一国の経済・社会上資源・食料・エネルギなど物資の輸入・輸送と工業製品の輸出、さらに人の行き来に船舶・航空機・鉄道車両・自動車の原動機として重要なる役割を演じ、将来的にもその役割は変わらないはずである。そして、その輸送形態により最適な熱機関の諸形態とその特徴についての基本と応用の習熟、地球環境保全上さらなる高効率を追求する改良サイクル、ハイブリッド機関、コンバインサイクル機関の諸形態と特性などについて伝達する。 |
到達度目標 | 本授業では、機械工学を学ぶ学生に必要な熱エネルギー工学の具体的な応用分野である熱機関についてその歴史的な発展を論じ、ボイラー、蒸気機関車、蒸気タービン、内燃機関さらにガスタービン等の諸形態における作動原理と仕事率などの理解、機関固有のトルク、仕事、出力、熱効率、実効率、燃料消費率などの機械工学エンジニャとして必要な基本事項の理解・習熟と、さらに近年地球環境保全のためCO2ガス排出の低減、即ち熱機関の高効率化を達成した改良サイクル、ハイブリット、コンバインサイクル機関について言及、理解・習熟を目的とする。 |
授業計画 |
総授業時間数(実時間):24時間 1週目 1.シラバスの説明、仕事および出力 ・トルクと回転数から算定される動力計の原理 2週目 2.初期の熱機関 .1 ニューコメンの大気圧機関 3週目 .2 ワットのコンデンサー分離型機関 4週目 3.外燃機関 .1 ボイラーの基本と技術的な発達 5週目 .2 ボイラーに対する伝熱工学的な考察 (燃焼室、燃焼効率、伝熱効率の重要性) 6週目 .3 蒸気機関車概論と性能評価 7週目 .4 熱を伴う流動エネルギーと回転エネルギー (トルク、慣性モーメント、角速度) 8週目 .5 蒸気タービン 9週目 4.内燃機関 .1 2サイクルと4サイクル機関 10週目 .2 火花電気着火式機関 .3 圧縮着火式機関 11週目 .4 指圧線図とバルブ・タイミング 給排気弁と給排気管の重要性 12週目 .5 平均有高圧と出力及び効率、燃料消費率 .6 諸内燃機関の特徴 13週目 5.ガスタービン .1 定置軸出力型 .2 推進飛行型 14週目 6.複合サイクル機関 7.電気モーターと併用するハイブリット機関 15週目 演習 16週目 定期試験 |
教科書 | |
参考書 |
原動機各論、浅沼 強 著、朝倉書店 # 熱機関演習、槌田 昭 著、学献社 # 熱機関工学、西脇 仁一 著、朝倉書店# 自動車エンジン工学、村山 正、常本秀幸、東京電機大学出版局# 内燃機関、坂田 勝、田坂秀紀、森北出版 |
教科書・参考書に関する備考 | 特定の教科書は用いない. 関係資料を授業ごとに配布する。 |
成績評価方法 | 定期試験100点満点中60点以上を合格とする。 |
履修上の注意 |
1.再試験は行わない。 極端に試験結果が悪くて不合格となった学生は翌年の本試験を受けること。 2.授業中の質問は歓迎する。先生のほうから講義中に質問することが授業効果を引き出すことになるため多用している。 3.授業の変更は授業中に通知する。 |
教員メッセージ | 熱機関の原理を主軸に、熱工学(熱力学、伝熱工学、燃焼工学)と流体力学、振動工学などを現実問題として関連づけてシステマッチクな講義を努力している。従って、講義に出ないで試験のみで履修することを考える学生は甘いと言わざるを得ない。書物からは解読することは時間と能力が必要で、講義聴講の重要性がある。 |
学習・教育目標との対応 |
「学科学習教育目標との対応」1.熱機関工学上の諸問題を科学的に解決するための基礎知識の習得。 「JABEE学習教育目標との対応」機械システム工学に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力の育成。 |
関連科目 | この科目の履修にあたっては、1,2年時開講の熱力学、流体力学、2年次開講の振動工学、3年次開講の伝熱工学、燃焼工学などを履修しておくことが望ましい。逆に、本履修により上述の基本科目の重要性を認識できるので、必ずしも履修しておく必要はない。 |
備考 |