開講学期 2010年度 後期
授業区分 週間授業
対象学科 材料物性工学科 材料工学コース
対象学年 2
必修・選択 必修
授業方法 講義
授業科目名 物理化学B
単位数 2
担当教員 佐伯 功
教員室番号 K-505
連絡先(Tel) 0143-46-5634
連絡先(E-mail) isaos@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー 毎水曜日15-17時
授業のねらい 素材を材料へ変換する操作は主に化学変化と物理変化からなっている。本講義ではこれらを支配している「平衡」を理解し、使いこなせるようになることを目標とする.
到達度目標 1. (熱力学3法則)物理・化学的な変化が自発的に進む条件とは何かを理解すること。
2. (平衡)自発的な物理・化学的変化の到達点としての平衡を理解すること。
3. (相図)相平衡の図的な表現に慣れ親しみ、図を用いて現象を推測あるいは予測できること。
3. (化学平衡)熱力学データベースとダイヤグラムを用い、一定圧力および一定温度における物理・化学的平衡を予測することができること。
授業計画 総授業時間数(実時間): 22.5 時間
1週目 ガイダンスおよびオリエンテーションおよびスタートアップ(1)熱力学第一法則の復習 テキスト pp.28-72
2週目 スタートアップ(2)熱力学第二法則の復習 テキスト pp.78-102
3週目 スタートアップ(3)第一法則と第二法則の結合 テキスト pp. 104-117
4週目 純物質の物理的な変態(1)相図 テキスト pp.121-126
5週目 純物質の物理的な変態(2)相の安定性と相転移 テキスト pp.121-126
6週目 単純な混合物(1)混合物の熱力学的な記述 テキスト pp.140-147
7週目 単純な混合物(2)液体の化学ポテンシャル テキスト pp.147-151
8週目 単純な混合物(3)溶液の性質 テキスト pp.152-162
9週目 単純な混合物(4)活量 テキスト pp.162-167
10週目 相図(1)相、成分、自由度 テキスト pp.180-185
11週目 相図(2)2成分系 テキスト pp.185-190
12週目 相図(3)液体ー液体の相図以後 テキスト pp.190-198
13週目 化学平衡(1)自発的な化学反応 テキスト pp.206-215
14週目 化学平衡(2)平衡に対する圧力の影響 テキスト pp.215-216
15週目 化学平衡(3)平衡に対する温度の影響 テキスト pp.217-221
16週目定期試験
*第1週目も課題を課します。出席しない場合には不利になるので注意。
教科書 P.W.Atkins著 千原秀昭、中村亘男訳「アトキンス物理化学(上)第8版」東京化学同人.
参考書 斎藤勝裕 「絶対わかる物理化学」、講談社サイエンティフィック ISBN4-06-155053-5 
教科書・参考書に関する備考 必要に応じてプリントを配布する.
成績評価方法 毎回課す課題(14回x3点)と定期試験(58点満点)を合計し、総合点が60点以上を合格とする。再試験:定期試験の成績不良者には1度だけ再試験を実施する。なお、不合格者は再履修をしてもらい、その際、前年度以前の出席履歴はいっさい持ち越されません。
履修上の注意 第1週のガイダンスでは種々重要な注意を行う予定であるから、万難を排して出席のこと。
15週までの間に10回以上出席していること(未満の場合は、非履修とみなす)。
指数、対数が計算できる電卓を持参すること。
講義に関する連絡は授業中または学科掲示板(材料物性棟1階)で行う。
不合格者の場合には再履修が必要になります。
教員メッセージ 毎回課す課題の範囲は授業の内容とするので、遅刻や欠席をしないよう注意すること。評価方法を見ておわかりのように、毎回の努力が結果を生みます。
出席要件の出席回数は「身内のご不幸など、やむなき事情にて出席できないことがありうる」ことを考慮して書いたものであり、理由なく欠席することを容認しているわけでは無いことを理解されたい。教務課に欠席届を提出しても、出席には繰り入れません。他の教員と解釈が異なるかもしれませんが、そのように取り扱います。
成績評価は厳格に行います。たとえ就職が決まっていようと、単位認定とは全く関係の無い話です。
このように書くと、大層単位取得困難な科目にみえるかもしれませんが、要は常識をもって臨んでくださいと言っているわけです。
学習・教育目標との対応 この授業の単位習得は、機械航空創造系学科 材料工学コースの学習・教育目標のうちDのさまざまな材料に関する専門知識・技術の習得とそれらを新材料の創製のための問題解決に応用できる能力を身につける、に対応している。
また、JABEEプログラム 材料工学コース基準1(1)の(d)(2)の材料のプロセスに関する基本の理解、に対応している。
関連科目 この科目は、基礎化学(必修)、熱力学(必修))、熱力学演習(必修)および物理化学A(必修)の内容を十分理解していることを前提として講義を進める。今後の関連科目は、材料精製学(必修)、材料電気化学(選択)、表界面科学(選択)、耐環境材料学(選択)である。
備考