開講学期 | 2010年度 後期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 | 機械航空創造系学科 |
対象学年 | 1 |
必修・選択 | 必修 |
授業方法 | 演習 |
授業科目名 | 熱力学演習 (機航前半) |
単位数 | 1 |
担当教員 |
河合秀樹(機械システム工学コース)、平井 伸治(材料工学コース)、葛谷俊博(材料工学コース)、吹場活佳(航空宇宙システム工学コース)、 湊 亮二郎(航空宇宙システム工学コース)、 2010年度は平井、葛谷が主担当で進める. |
教員室番号 |
平井:K204(機械航空創造系学科材料工学コース) 葛谷:K202(機械航空創造系学科材料工学コース) |
連絡先(Tel) |
平井:0143-46-5636 葛谷:0143-46-5639 |
連絡先(E-mail) |
平井: hirai@mmm.muroran-it.ac.jp 葛谷: kuzuya@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー |
平井(火曜日11:00〜13:00, 水曜日:9:30〜12:00) 葛谷(火曜日9:00〜11:00,木曜日10:00〜12:00) |
授業のねらい |
熱力学は、「エントロピー」に代表されるように、抽象的な概念を多く取り扱う一方で、自然科学の基本原理を扱うため、材料工学、機械工学、航空宇宙工学など広範な工学分野に関わる基礎学問である。 また熱力学が持つ基礎的物理原理の把握や、その抽象的思考に慣れる事は、現代工学の高度なシステムを設計する上で非常に役立つので、熱力学の理解は工学者にとって不可欠である。 熱力学の法則を理解して実力を養うためには,基礎的な演習問題を数多くこなすことが重要である.この演習で学ぶのは、比熱の概念、理想気体の変化、内部エネルギーとエンタルピー、熱力学の第一法則(エネルギー保存則),熱力学第二法則とエントロピーである。 |
到達度目標 |
(1)比熱、顕熱と潜熱、単位に関する知識を理解して熱量計算ができる。(計算力) (2)閉じた系と流れ系に対して、熱力学第一法則により、系に出入りする熱量、内部エネルギ、仕事量が計算出来る。(計算力) (3)サイクルの基本概念を理解して熱機関サイクルの熱効率、冷凍サイクルの動作係数が計算できる。(計算力) (4)理想気体の各種状態変化における熱量、仕事量、内部エネルギ・エンタルピの変化量の計算できる。(計算力) |
授業計画 |
総授業時間数(実時間): 22.5 時間 「熱力学I」の進行に合わせて実施する。 1)授業の進め方.熱力学で使用する物理量と単位. 2)温度、比熱、熱量(顕熱と潜熱)、 閉じた系,開いた系,孤立系. 3)熱量、仕事、熱力学第一法則 4)熱量、仕事、 熱力学第一法則、準静的過程、内部エネルギ(状態量) 5)エンタルピ(状態量)とエネルギ保存則(閉じた系、開いた系) 6)まとめ 7)熱力学第二法則.可逆変化と不可逆変化. 8)熱機関、冷凍機関サイクルその1 9)熱機関、冷凍機関サイクルその2 10)カルノーサイクル. 11)クロージウス積分とエントロピ. 12)理想気体の状態方程式,状態変化その1. 13)理想気体の状態方程式,状態変化その2. 14)理想気体の状態方程式,状態変化その3. 15)総合まとめ 12)〜14)は,熱量,仕事量及びエンタルやエントロピ変化の計算 を主体に進める. |
教科書 |
#北山直方著「図解 熱力学の学び方」オーム社 |
参考書 |
「工業熱力学の基礎」(基礎機械工学−3)斉藤 孟著、サイエンス社 「アトキンス物理化学(上)第8版」千原秀昭、中村亘男訳、東京化学同人 |
教科書・参考書に関する備考 | |
成績評価方法 | 成績評価については主担当から連絡する. |
履修上の注意 |
1)授業回数の80%以上の出席が必要(未満の場合は、非履修とみなす)。 2)模範解答中の質問、オフィスアワーでの質問を積極的にしよう。 3)授業の変更などは、授業中に通知する。 |
教員メッセージ | 基本法則に立って繰り返し学習することが必要であり,熱力学には一夜漬けの勉強は向かない.技術者は、実際の数値を使って計算、設計します。計算に慣れるため、粘り強く、出来るだけ多くの問題に普段から挑戦してください。この科目出席に当たっては講義の復習が必要です。 計算機を用意してください。 |
学習・教育目標との対応 |
(機械システム工学コースの学習・教育目標との対応) (A)-4 「機械システム工学に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力」 (航空宇宙システム工学コースの学習・教育目標との対応) 熱力学の知識と能力は、航空宇宙機を構成する広範かつ高度な要素技術の修得だけでなく、熱力学が持つ抽象的な物理概念・原理の理解は、航空宇宙工学のような極限を追求した工学システムの設計能力を陶冶することにつながります。 (材料工学コースの学習・教育目標との対応) (C),(G) 「専門能力(数学、自然科学、情報技術に関する基礎知識を習得し、それらを材料工学の専門分野に応用できる能力」 (JABEEの学習・教育目標との関連) 【機械システム工学コース】 (d)-(2) 機械工学の主要分野(材料と構造,運動と振動,エネルギーと流れ,情報と計測・制御,設計と生産・管理,機械とシステム)のうち各プログラムが重要と考える分野に関する知識と,それらを問題解決に応用できる能力. 【材料工学コース】 (c) 数学、自然科学および情報技術に関する知識 (g) 自主的、継続的に学習できる能力 |
関連科目 |
関連科目 [必要とする主要科目] 熱力学I,解析A,解析B,物理学A, 物理学B [今後、関連のある主要科目] 機械システム工学コース :熱力学U、熱機関 航空宇宙システム工学コース:推進工学基礎理論、ロケット工学、ジェットエンジン、伝熱・燃焼工学 材料工学コース :物理化学A、物理化学B、材料精製学 |
備考 |