開講学期 | 2010年度 前期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 | 機械航空創造系学科 |
対象学年 | 1 |
必修・選択 | 必修 |
授業方法 | 講義と演習 |
授業科目名 | 線形代数 (機航) |
単位数 | 2 |
担当教員 | 森田英章 |
教員室番号 | Q410 |
連絡先(Tel) | (緊急連絡はE-mailを利用のこと。) |
連絡先(E-mail) |
morita@mmm.muroran‐it.ac.jp ※緊急連絡に限る。件名に必ず学籍番号・氏名を記すこと。 |
オフィスアワー | 水曜16:30〜18:00 |
授業のねらい |
工学を学ぶ際の基本言語の一つである線形代数、特にその計算に関する側面を修得することを主な目的とする。それ以外に三つある。 下に教科書を指定したが、授業の進め方はそれとほぼ独立した形でおこなう。従って、毎回の演習では各自のノートが頼りとなる。自分でとった情報を自分で活用することに慣れてほしい。二つ目は、ノートを素早くとる習慣を身につけることである。大学の講義での板書はおおむね早い。そのなかで、使えるノートを的確に作製するための自らのワザを形成してもらいたい。最後は、文献を自力で読み進める事に慣れる事である。各自、教科書の授業内容に該当する部分は常に読んでおいてもらいたい。授業を通じてだいぶ教科書がよみやすくなっているはずである。講義では取り上げる事ができなかった事柄や、演習問題のヒント(解答)が載っていることもある。この授業が終わる頃には、教科書の1、2、3、8章を読み終えていてもらいたい。 |
到達度目標 |
(1) 与えられた条件から結論を得る過程を論理的に説明できる。 (2) 和・積などの演算規則や正則行列・行列式の定義を把握する。 (3) 行列の基本変形を確実に行うことができる。 (4) また、その応用として連立1次方程式の求解や正則性の判定・逆行列の計算および行列式の計算をすることができる。 (5) 余因子展開を用いて行列式を計算することができる。 (6) 空間のベクトルに関する計算(特に外積)ができる。 |
授業計画 |
1、行列用語の基礎知識、および和とスカラー倍 2、行列の積 3、連立一次方程式・行列・行列式 4、行列式の計算〜余因子展開 I 5、行列式の計算〜余因子展開 II 6、逆行列 I 〜 余因子法 7、逆行列 II 〜 掃き出し法 8、連立一次方程式 I 〜 唯一解 9、連立一次方程式 II 〜 行列の階数と解の自由度 10、空間ベクトル 〜 内積・外積・面積・体積 以上の各話題を、一回または二回の授業で論じていく。各回には演習がつく。 実際の内容に入る前に、一回ガイダンスを行う。 そこで、講義・演習、試験およびその採点、 単位取得に関する注意点、以上3点についての概要を述べる。 また途中、中間試験、およびその返却・解説が共に一回入る。 (総授業時間数(実時間)24時間) |
教科書 |
1.線形代数 桂田・竹ヶ原・千吉良・長谷川・山崎 共著 (学術図書出版社) |
参考書 |
佐武一郎「線型代数学」(裳華房) # 斎藤正彦「線型代数入門」(東京大学出版会) # 松坂和夫「線形代数入門 」(岩波書店) ほかにも色々あるので、自分に合いそうなものを探すのがよいだろう。 |
教科書・参考書に関する備考 |
この授業は、教科書にそのまま沿った形では行われない。「ねらい」の項でも言及したが、教科書は必ず各自読んでおく事。各回の授業の前後に該当箇所を読んでおくように。各回の終わりに次回の話題を明示する。 試験には、教科書に載っていることであれば、授業で扱われていなくても出題することがある。 |
成績評価方法 |
成績評価には中間試験・定期試験・演習を用いる。 中間試験30%、定期試験50%、演習点20%で評価し、60点以上を合格とする。再試験等は一切行わない。合格のための必要条件は、中間と定期の両方の試験を受験すること。および、演習を10回ほど行うが、そのうち3分の2以上提出すること。以上の2点である。また、不合格者は再履修すること。 |
履修上の注意 |
この授業では講義のあとに演習がつく。話を聞いて理解することと、自分で実際にそれを実行することの間には壁がある。この壁を乗り越えることが、演習の主な目的である。それ以外に、講義では拾いきれない細かい話題や、後に出てくる話題の動機付けも演習の中で扱われる。 以下、演習についての注意点を挙げておく: ・演習問題は大別して I, II, III の三種類の問題群が用意されている。それを各自解答を作成して提出する。I, II, III それぞれいくつかの小問で構成されている。 ・I の問題群は、講義中に取り扱われた例題に準じた問題である。ノートを見ながらやれば、確実に解答できる。 ・ II の問題群は、I の問題群に計算的側面で若干の負荷をかけたもの、および話の流れの都合、あるいは時間的制約で授業中には扱えなかった諸事実を問題の形で提示したものが並ぶ。 ・ III の問題群は、理論的側面に重点をおいた問題や、将来の展開に対する動機付けを与える問題などが並ぶ。 ・ I の問題群を完全に解決していない答案、および日付欄に出題日が記載されていない答案は、提出物として認めない。 ・提出期限は原則としてその次の授業までである。より完成度を高めたい場合に限り、提出期限の延長を認める。その際は、私に一言断る事。 ・各提出物には、内容により S, A, B, C の評価が与えられる. S は3点、A は2点、B は1点、C は0点に換算され、その合計が演習点となる。ただし、20点をもって演習点の上限と定める。 ・I の問題群を完全に解決している提出物は, B 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。 ・II の問題群を完全に解決している提出物は, A 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。 ・III の問題群を完全に解決している提出物は, S 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。 ・提出期限を過ぎた提出物は、評価が下がる場合がある。 |
教員メッセージ | 分からないことがあれば質問すること。また、周囲の友人にも質問してみよ。学生同士の議論の方がむしろ効果的である場合が多い。断じて避けるべきは、わからない箇所で孤独にフリーズすることである。常に手を動かすことが肝要である。 |
学習・教育目標との対応 | |
関連科目 |
解析A、解析B、解析C |
備考 |