開講学期 2010年度 前期
授業区分 週間授業
対象学科 情報電子工学系学科
情報システム学コース
コンピュータ知能学コース
対象学年 昼間2年生
必修・選択 必修
授業方法 講義
授業科目名 線形システム論
単位数 2
担当教員 永野宏治
教員室番号 R204
連絡先(Tel) 46-5420
連絡先(E-mail) nagano@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー 月曜日1700-1800
授業のねらい 線形システムを理解するための行列の概念,操作方法を学びます。さらに,信号を表現・理解・解析するために,フーリエ変換を学びます。行列とフーリエ変換は直交性を共通の切り口にして学びます。
到達度目標 1.線形システムにおける直交性の位置づけを理解している。
2.ベクトル空間を表現する基本概念を理解している。
3.行列の対角化を実行できる。
4.正弦波の理論を理解し,正弦波を複素数表示できる。
5.フーリエ変換を理解し,信号を時間領域と周波数領域の双方で表現できる。
6.伝達関数とインパルス応答の理論を理解し,線形時不変システムの応答を取り扱える。
授業計画 授業総時間 90分×15週=1350分

1週目 線形システムを紹介します。線形システムの定義を覚えてください。(三谷序章,1章)
2週目 行列の演算について,基本的な操作を確認します。(桂田2章)
3週目 内積と直交性をn次元ベクトルまで拡張します。(桂田6章)
4週目 ベクトル空間を理解するための線形独立,基底等の基本概念を学びます。(桂田4章)
5週目 固有値展開と行列の対角化を学びます。(桂田5章)
6週目 複素数の計算を再確認し,極座標表現を学びます。(三谷2章)
7週目 オイラーの等式と正弦波の理論を学び、正弦波を複素表示する。(三谷2章)
8週目 技術文の書き方。中間テスト
9週目 フーリエ級数展開を学び、周期信号を周波数領域で表現する。(三谷3章,5章)
10週目 フーリエ変換を学び、単発信号を周波数領域で表現する。(三谷3章)
11週目 フーリエ変換をまとめる。信号を時間領域と周波数領域で解析する。(三谷3章,4章,6章)
12週目 畳み込み積分を学び、線形システムを表現する。(三谷7章)
13週目 伝達関数の意味を学び、伝達関数を計算する。(三谷7章)
14週目 伝達関数の性質を学び、伝達関数を解析手法を理解する。(三谷7章)
15週目 まとめのテスト。
教科書 桂田・竹ヶ原・千吉良・長谷川・山崎著「線形代数」(学術図書出版)1年生で開講した「線形代数」の教科書です。

三谷政昭,「今日から使えるフーリエ変換」講談社,2000円
参考書 平岡和幸,堀玄「プログラミングのための線形代数」オーム社,
#
G. ストラング「線形代数とその応用」産業図書
#
竹内 淳「高校数学でわかるフーリエ変換」講談社ブルーバックス
#
佐藤幸男「信号処理入門」オーム社
#
浜田望 「よくわかる信号処理」オーム社
#
越川常治「信号解析入門」近代科学社
#
榊米一郎他「電気回路」オーム社
#
喜安善市,斎藤伸自「電気回路」朝倉書店
#
長沼伸一郎,「物理数学の直観的方法」通商産業研究社
#
佐藤利三郎,池田哲夫「電気回路学演習上」丸善
#
成田誠之助,小林ひと史「電気回路理論 基本問題演習を中心とした」昭晃堂
#
新妻弘明、中鉢憲賢「電気・電子計測」朝倉書店
#
日野幹雄「スペクトル解析」朝倉書店
#
南茂夫「科学計測のための波形データ処理」CQ出版
# 
教科書・参考書に関する備考 教科書をよく読んで授業にのぞむこと
成績評価方法 中間テスト(30点)とまとめテスト(70点)の点数の合計が,60点以上を合格にします。
履修上の注意 講義の最後に小テストを12回実施します。
宿題を4回出します。
小テスト10回以上提出,宿題全ての提出が単位取得の条件です。
永野研究室のウェブ{http://wsp.csse.muroran-it.ac.jp}に講義の情報を載せています。
教員メッセージ 情報工学を学ぶ上で線形システムとフーリエ変換の取り扱いを理解していることは必須の条件であるので,しっかり勉強してほしい。
学習・教育目標との対応 この授業科目は情報電子工学系学科情報システム学コース・コンピュータ知能学コースの学習目標の以下の項目に対応している。
情報技術者「情報基礎」数学と自然科学の基礎知識を身に付ける。
関連科目 線形代数,視覚情報処理
備考