開講学期 | 2010年度 前期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 | 応用理化学系学科応用物理コース |
対象学年 | 2 |
必修・選択 | 必修 |
授業方法 | 講義と演習 |
授業科目名 | 振動・波動論 |
単位数 | 2 |
担当教員 | 高野英明 |
教員室番号 | Q205 |
連絡先(Tel) | 0143-46-5617 |
連絡先(E-mail) | takano@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー | 火曜日16:00~18:00 |
授業のねらい | 一定の状態で同一の状態を繰り返す現象を振動といい,この振動状態が時間とともに物質中や空間中に伝わる現象を波動という。私たちの身の回りや自然界に見られる個々の振動や波動は異なる法則に従っているが,数学的には同じ形式で表されているものが多い。振動や波動の数学的表現とその意味を理解することを目的とする。 |
到達度目標 |
1. 異なる系で見られる単振動が共通の数学的表現で表されることを理解する。 2. 単振動のもつ基本的な性質を数学を使って表し,理解することができる。 3. 単振動や減衰振動の運動方程式を解き,物理的に意味のある解を導くことができる。 4. 強制振動と共鳴の基本的な性質が理解できる。 5. 波動方程式を用いて波の性質,特に重ね合わせの原理とその解の性質が理解できる。 6. 波の固定端および自由端での反射を図を用いて説明できる。 7. 正弦波の基本的な性質を説明できる。 8. 相対性理論の概要を知る。 9. 解いた結果から何が言えるかを考える習慣を身につける。 |
授業計画 |
総授業時間数(実時間):24時間 第1週 振動・波動論履修のためのガイダンス,数学的な準備 ○シラバス配布(授業の進め方と成績評価方法等の説明) ○基礎物理演習をもとにした数学の確認 第2〜4週 数学に関する準備といろいろな単振動 ○複素数と複素平面 ○バネの振動(水平に置かれた場合,鉛直におかれた場合) ○振り子の運動(単振り子,実体振り子) ○LC回路の電気振動 ○極小を持つポテンシャル中の微小振動 ○等速円運動する質点の正射影の運動 第5〜6週 単振動 −特徴と性質− ○運動方程式の解法 ○周期とエネルギー ○単振動の合成とうなり 第7週 フーリエ級数展開 −単振動の合成の拡張− (任意の周期振動を単振動の合成として表す) 第8週 中間試験 第9〜10週 減衰振動,強制振動と共鳴 ○運動方程式の解法 ○実際の運動の例 第11週 連結振動 (多自由度系の振動を考える) 第12〜14週 波と波動方程式 ○波の基本的な性質 ○波動方程式の導出 ○正弦波と干渉 ○波の反射 第15週 相対論の基礎,自己達成度評価,授業評価アンケート 第16週 定期試験 |
教科書 | 小出昭一郎「物理学(三訂版)」裳華房 定価2100円+税 |
参考書 |
# 「基礎物理演習」 高野,中川,村山,戎,関根,湊 共著 # 「基礎物理ハンドブック」 高野,中川,村山,戎,関根,湊 共著 # 小形正男 「振動・波動」 裳華房 定価2000円+税 |
教科書・参考書に関する備考 | |
成績評価方法 |
定期試験60%,中間試験とレポートを合わせて40%で評価し,100点満点で60点以上を合格とする。 不合格者には課題を与え,これをレポートとして提出した者について再試験を1回実施する。成績は再試験70%,定期試験終了時の成績30%で評価し,100点満点で60点以上を合格とする。 特別の事由がある者については定期試験の再試験をもって追試験とする。成績は定期試験時と同様であるが,追試験不合格者に対する再試験は実施しない。 |
履修上の注意 |
授業の欠席は減点の対象とする。 最終成績が不合格の者は次年度以降再履修すること。 |
教員メッセージ | 疑問を持ちながら授業を受けるようにしましょう。 |
学習・教育目標との対応 |
応用物理コースの学習・教育目標の(D)理工学基礎「技術者としての素養および応用物理を理解するための基礎として,数学,自然科学,情報科学を修得する。」に対応している。 JABEE基準1の(c)数学、自然科学および情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力,(d)専門分野(1)基礎能力a)に対応している。 |
関連科目 | 物理学A,力学演習,量子論,量子力学,固体物理学 |
備考 | なし |