開講学期 2010年度 前期
授業区分 週間授業
対象学科 応用理化学系学科
対象学年 1年
必修・選択 必修
授業方法 講義と演習
授業科目名 基礎物理A (応理前半)
単位数 2
担当教員 高野英明
教員室番号 Q205
連絡先(Tel) 0143-46-5617
連絡先(E-mail) takano@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー 火曜日16:00~18:00
授業のねらい 物理学は理工学分野の基礎となる学問である。その物理学の取り扱い方を最もよく表しているのが,物体の運動を扱う「力学」といえる。基礎物理Aでは,物体を「質点」に代表して,その運動を微積分を用いて解析する。
到達度目標 1. 運動の記述に必要なベクトルや微分積分の基本的な公式を理解し,種々の物理量を表すことができる。
2. 物体(質点)の位置,速度,加速度を微積分を用いて互いに導くことができる。
3. 質点に働く力と運動の基本法則を理解し、代表的な問題を解くことができる。
4. 物体に働いている力を図示できる。
5. 仕事とエネルギーの概念を把握し、代表的な問題を解くことができる。
6. 代表的な運動について運動の恒量(保存量)を見つけることができる。
7. 解いた結果から何が言えるかを考える習慣を身につける。
授業計画 総授業時間数(実時間):24時間
1. ガイダンス(授業計画,成績評価方法)
2. 物理量と単位,物理量と数学的量の関係(国際単位系,ベクトル,スカラー)
3. 質点の位置と変位,速さ,速度(平面座標と空間座標,座標と位置ベクトル,平均変化率とベクトルの微分)
4. 加速度,基本的な1次元運動1(2次導関数,等速度運動,等加速度運動)
5. 基本的な1次元運動2,2次元運動(単振動,等速円運動,単振動との関係)
6. 力と慣性(質量,ニュートンの運動の3法則,重力とニュートンの万有引力の法則)
7. これまでのまとめと復習
8. 中間試験
9. 運動方程式の解法例1(放物運動,単振動,複素平面)
10. 運動方程式の解法例2(単振り子と単振動,斜面を滑る質点の運動)
11. 仕事と運動エネルギー(運動方程式の位置についての積分,仕事-力と変位の内積-)
12. 力学的エネルギー保存の法則(保存力とポテンシャル)
13. 2体問題,重心とその運動(重心運動と相対運動,換算質量,運動量と力積)
14. 運動量保存の法則と角運動量(回転運動での保存量の導入)
15. まとめ(総括と自己達成度評価,授業評価アンケート)
16. 定期試験
教科書 「物理学(三訂版)」 小出昭一郎 裳華房 定価2100円+税
参考書 # 「基礎物理演習2010」 高野,中川,村山,戎,関根,湊 共著
# 「基礎物理ハンドブック2010」 高野,中川,村山,戎,関根,湊 共著
# 「数学といっしょに学ぶ 力学」 原 康夫 著 学術図書出版社 定価1500円+税 
教科書・参考書に関する備考 「基礎物理演習2010」と「基礎物理ハンドブック2010」は平成22年度入学者全員に無償で配布します。
成績評価方法 1. 定期試験60%,中間試験とレポートを組み合わせて40%で評価し,100点満点で60点以上を合格とする。
2. 不合格者には課題を与え,これをレポートとして提出した者について再試験を1回実施する。成績は再試験70%,定期試験終了時の成績30%で評価し,100点満点で60点以上を合格とする。
3. 特別の事由がある者については定期試験の再試験をもって追試験とする。成績は定期試験時と同様であるが,追試験不合格者に対する再試験は実施しない。
履修上の注意 欠席回数により最終成績を減点する場合があります。
教員メッセージ 高校で物理を履修した学生にとっては,基礎物理Aの学習内容は高校物理の復習と感じるかもしれませんが,数学的な取扱は全く異なります。気が付いたら「全くわからない」ということがないようにしましょう。
高校で物理を履修していない学生には,すべてが新しい内容と思いますが,この中で扱う数学は多くが高校で学んだ内容であり,数学的な内容と物理的な意味をしっかりと関連付けて理解するようにして下さい。
学習・教育目標との対応 1. 応用化学コース及びバイオシステムコースの学習目標A. 「語学、数学、自然科学、及び情報技術等の基礎知識を身につける」に対応している。
2. 応用物理コースの学習目標(D)理工学基礎「技術者としての素養および応用物理を理解するための基礎として,数学,自然科学,情報科学を修得する」に対応している。
3. JABEE基準1の(c)数学,自然科学および情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力に対応している。」に対応している。
関連科目 基礎物理B(1年次後期)
備考