開講学期	2010年度 前期
授業区分	週間授業
対象学科	建設システム工学科
対象学年	3
必修・選択	選択
授業方法	講義
授業科目名	水文・水資源学
単位数	2
担当教員	中津川　誠
教員室番号	D310
連絡先(Tel)	0143-46-5276
連絡先(E-mail)	mnakatsu＠mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー	月曜 12:00-12:30 火曜 12:00-12:30
授業のねらい	我々の社会は水循環の中で営まれている．洪水時の安全確保，生活や産業に必要な水資源の確保，さらには環境保全のためにその仕組みを知ることが必要となる．本講では，降雨や融雪が河川に流れ込む流出過程のメカニズムを理解する．また，河川の治水，利水（水資源の確保），環境機能を適切に確保・保全するための具体的な方法論を理解する．
到達度目標	１．降水，融雪，流出といった水循環のプロセスについてその仕組みを理解する． ２．洪水を引き起こす大雨の統計処理を習得し，実際の河川計画に必要な確率降雨量，再帰年の計算ができる． ３．降雨・流出過程をあらわすモデルを理解し，流出量の計算ができる． ４．洪水流の特性とそれをあらわすモデルを理解し，河道での洪水流量の計算ができる． ５．水資源，水環境を適切に確保・保全するための計画・管理の具体的方法を理解する．
授業計画	総授業時間数（実時間）；2単位（60分/90分）X16回=24時間 第１週　序論　水文学とは？水循環と治水，利水，環境保全 第2週　水文プロセス（1）　水文気象 第3週　水文プロセス（2）　降水 第4週　水文プロセス（3）　融雪・蒸発散 第5週　水文プロセス（4）　流出 第6週　水文統計（1）　水文統計の基礎 第7週　水文統計（2）　対数正規分布 第8週　水文統計（3）　確率水文量の算定 第９週　流出計算（1）　有効雨量，合理式 第１０週　流出計算（2）　単位図法，貯留関数法，タンクモデル 第１１週　洪水追跡（4）　洪水流の特性，Kinematic Wave法 第１２週　洪水追跡（5）　不定流 第１３週　水資源計画・管理（1）　水資源の実態 第１４週　水資源計画・管理（2）　ダムの計画・管理 第１５週　流域全体の水管理とまとめ 第１６週　定期試験
教科書	�C川登ほか共著 「土木教程選書　河川工学」 鹿島出版会
参考書	玉井信行編 「大学土木　河川工学」 オーム社 室田明編著 「河川工学」 技報堂出版 高橋裕著「新版　河川工学」 東京大学出版会 北海道開発局開発土木研究所 「現場のための水文統計」 北海道開発局土木試験所 「現場のための水理学」 北海道開発局開発土木研究所 「現場のための水文学」 上記は土木研究所・寒地土木研究所論文・刊行物検索システム{http://thesis.ceri.go.jp/}，もしくは寒地土木研究所・水環境保全チームサイト{http://kankyou.ceri.go.jp/}よりダウンロード可．
教科書・参考書に関する備考
成績評価方法	履修には80%以上の出席率（=出席回数/講義回数）を必要とす 成績は60点以上を合格とする．ただし，評価は以下のようにする． 演習レポート：30%，定期試験：70% 必要に応じ60点未満の者には再試験を課し，再試験が60点未満の者は再履修とする．
履修上の注意	流れの力学，水理学I，水理学IIを履修していることが望ましい．
教員メッセージ	水循環の仕組みを理解し，防災，利用，環境保全の観点からそれを予測，評価，制御するための方法論を習得しよう．
学習・教育目標との対応	土木コースの学習教育目標との関係 ○(C)将来能力 ○(D)土木専門基礎 ◎(F)環境制御・防災 ○(G)自然調和(ED教育)
関連科目	「流れの力学」，「水理学I」，「水理学II」の知識が本科目の基礎となる．本科目の知識が「流域環境工学」に連動発展していく．
備考