開講学期 2010年度 後期
授業区分 週間授業
対象学科 全学科(環境と社会コース)
対象学年 2年
必修・選択 選択
授業方法 講義
授業科目名 社会環境基礎論
単位数 2
担当教員 丸山 博
教員室番号 Q509
連絡先(Tel) 0143-46-5817
連絡先(E-mail) maruyama@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー 火曜日 16:00~17:30
上記以外でも研究室にいるときは極力、学生諸君の質問や相談に応えたいと思っています。授業の後に声をかけてくれても結構です。 
授業のねらい  社会環境基礎論は、環境問題を解決するうえで認識すべき環境にかかわる歴史と構造を理解し、考えられるようになることを目指すものです。具体的には、国家権力をともなった行政と自然環境と直接向かい合ってそのなかに生きている市民とが、これまでどのように相互作用しながら「問題」を「解決」あるいは「創出」してきたのかを、個別の事例に即して考えていきます。
 日本においては公教育そのものが近代以降に官僚機構をつうじて上から押しつけられた経緯から、環境をめぐる様ざまな問題についても国家・行政が企業利益を保護する視点においてのみ特定の事象が「定義され」、「問題化され」、あるいは「されずに」きました。そのような事実を正しく理解し、「市民」が自らの生活世界をどのように守り、どのように生きていくことを選び取ろうとしているのか、その営みの束(運動またはダイナミズム)の一つひとつを追うことを講義のねらいとします。
到達度目標 基本的な環境問題について理解し、市民として問題を考える姿勢を身につけます。
授業計画 総時間数=24時間
1. イントロダクションー平和と環境
1-1 戦争と経済
1-2 兵器と環境
1-3 戦争と人権
1-4 基地と環境
2. 環境問題の基本的枠組み
2-1 人権と環境
2-1-1 世界人権宣言と日本国憲法
2-1-2 環境正義運動と核問題
2-2 環境と倫理
2-2-1 環境倫理学の主張
2-2-2 公害と予防原則
2-3 自然と人間
2-3-1 持続的発展とは?
2-3-2 外部不経済の内部化
3. 環境問題の今日的課題
「食と環境」、「温暖化とエネルギー」、「景観破壊」の中から一つのテーマを選び、3人一組のグループでプレゼンテーションを行う。
教科書 特定の教科書は使用しません。
参考書 飯島伸子『環境問題の社会史』(有斐閣, 2000)#加藤尚武『環境と倫理(新版)』』(有斐閣, 2005)#『講座環境社会学・第1巻〜第5巻』(有斐閣, 2001)#宇沢弘文『自動車の社会的費用』(岩波書店 ,1974)#ワールドウォッチ研究所『地球白書2009-10』#ワールドウォッチ研究所『地球白書2008-09』#ワールドウォッチ研究所『地球白書2007-08』 
教科書・参考書に関する備考 教材は授業で指示します。
成績評価方法 授業への積極性30点、レポート70点とし、合計100点満点中60点以上を合格とします。(80点以上:優、70~79点:良、60~69点:可)なお、特別の理由がなく、3回以上欠席したものは評価の対象者にはなりません。 
履修上の注意 積極的に授業に参加しないと、単位の修得は難しいと考えてください。
教員メッセージ 理解できないことがあれば、遠慮なく授業時間内または授業前後に質問をし、自分自身で納得がいくまで、それぞれのテーマに徹底的に取り組んでみてください。また、学生諸君がこれから自分で環境について考えていく際の思考のよりどころのひとつを本講義によって得られたなら、うれしく思います。
学習・教育目標との対応 JABEEの「地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養」に対応します。
関連科目 現代の社会A
現代の社会B
基層文化論
社会環境論
基本的人権論
備考