開講学期	2010年度 後期
授業区分	週間授業
対象学科	全学科
対象学年	3
必修・選択	選択
授業方法	講義
授業科目名	水圏生物科学
単位数	2
担当教員	岡本 洋
教員室番号	Y305
連絡先(Tel)	46-5740
連絡先(E-mail)	yoh(ｱｯﾄﾏｰｸ)mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー	（金）15：00-17：00
授業のねらい	我々に身近な水は、分子レベルの目で見ると極めて 面白いふるまいをするめずらしい化合物である。生命環境としての水分子の役割について、分子レベルから太陽系の地球とその兄弟星の環境の違いまでを視野に入れて学ぶ。さらに地球温暖化などの環境問題の原点を水圏における物質とエネルギーの循環に探り、自然科学だけでは整理しきれない側面があることを認識するため、以下の目標を掲げる。
到達度目標	1.水の性質を総合的に理解する。(30%) 2.マクロな現象の規模をミクロなそれと相対化して把握する。(20%) 3.生命環境の背景を計量的に把握することの意義を理解する。(20%) 4.生命の誕生・進化と地球環境の深いつながりを理解する。(30%)
授業計画	講義は主に教科書を使用。毎回講義中に小テストを行う予定であり，電卓や定規の必要も予想される。 第　１週　水に関する科学の歴史（人は水をどの様に観てきたか） 第　２週　水を浄化する方法の進化 第　３週　生命環境としての水と地球　(教科書2のｐ15〜46） 第　４週　水の化学的・物理的性質　（教科書1のp１〜31） 第　５週　水に溶けるとはどういうことか　・・水溶液の特徴・・　（教科書1のp33〜69） 第　６週　溶けている物質によって水の性質が変わる　（教科書1のp33〜69） 第　７週　生命と水　（教科書1のp70〜98） 第　８週　細胞膜と脂質二重層　　（教科書1のp71〜98） 第　９週　DNAやタンパク質の構造と水の役割　（教科書1のp71〜98） 第１０週　地球生物の誕生とその生存場の物質像（教科書2のｐ47〜84） 第１１週　古代地球大気の起源と進化　（教科書2のp85〜126） 第１２週　海水の起源とその進化（教科書2のp127〜168） 第１３週　地球温暖化という課題　（教科書2のp169〜220） 第１４週　酸性雨、環境ホルモンと水（教科書2のp221〜237） 第１５週　水資源の危機（教科書2のp239〜241） 第１６週　定期試験 　 　　　総授業時間＝24時間
教科書	1.上平恒　著「生命からみた水」（共立出版）定価（1700円+税） 2. 北野康　著「水の科学　第三版」（NHKブックス）定価（1070円+税）
参考書	教科書と同程度の内容で化学の全容を把握する参考書として， 伊勢村寿三著「水の話」（培風館）（図書館蔵書）　 教科書より高度な内容を詳細に解説した参考書として， 田宮　他訳「ヴォート基礎生化学 第3版」（化学同人）（図書館蔵書） 荒田洋治　著「水の書」（共立出版）（図書館蔵書）少し専門的だが魅力的内容 主に教科書の理解の助ける参考書として， 久馬一剛　著「土とは何だろうか？」（京都大学学術出版会）（図書館蔵書） 大島泰郎　著「遥かなり地球外生命」（同文書院）（図書館蔵書） 上平恒　著「生態系の水」（講談社サイエンティフィク）（図書館蔵書） 加藤喜久雄　他著「２１世紀の環境を考える」（日刊工業新聞社）（図書館蔵書）
教科書・参考書に関する備考	参考書の伊勢村寿三著「水の話」（培風館）（図書館蔵書）をぜひ読んでください。
成績評価方法	１００点満点中６０点以上を合格とする。成績は定期試験85％，小テスト（ほぼ毎回実施）15％の割合で評価する。
履修上の注意	シラバスを参考に教科書の当日の講義内容をあらかじめ読んでおいてください。定期試験受験資格として、実施小テストの80％以上の受験を条件とする。再試験は行わない。不合格者は再履修すること。
教員メッセージ	ミクロからマクロまで広い範囲の水に関するテーマを扱います。「何が問題か」「何を調べるべきか」を考えましょう。
学習・教育目標との対応	JABEE基準(a)「地球的視点から多面的に物事を考える能力とその意義」の達成に寄与する。
関連科目	基礎化学、生化学A、生化学Ｂ、遺伝子工学
備考