開講学期 2010年度 後期
授業区分 週間授業
対象学科 建設社会基盤系学科(建築学コース)
応用理化学系学科
情報電気電子工学系学科(情報システム学コース、コンピュータ知能学コース)
対象学年 2
必修・選択 選択
授業方法 講義
授業科目名 キャリア・デザイン
単位数 2
担当教員 高井俊次
教員室番号 A138
連絡先(Tel) 5132
連絡先(E-mail) t-takai@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー 毎週金曜日3-4時限。
他の時間も随時可ですが、事前にアポイントを取ってください。
授業のねらい  「志としての仕事」を理解すること。

 まず、この授業は、就職活動のための直接的な手法を取り上げるものではないことを明示しておきたい。従って、履歴書の書き方、面接時のマナーなどを具体的に通り上げることはない。それらは、本学では、3年次後半に開設する「就職ガイダンス」で対応している。
 本授業では、むしろ、それらの前段となる、現代社会では何故どういう人材が求められているのか、あるいは、自分の生き方はどうやって探せばいいのか、といった問題を考えるヒントを、社会的な背景から提示することをねらいとしている。
 そもそも、社会の構造変化とは何なのか?脱工業社会、グローバル社会、ポストモダン社会、市場主義社会、少子高齢化社会、、、、様々に呼称される新時代の到来の中で、企業や地域社会はどう変化し、人の一生のあり方や期待される人材像はどう変化しているのか?企業動向、企業形態の変化に焦点を当て、時には「映画」を題材に取り上げ、企業の人事担当者の講演をはさみながら、現代の社会の中で「働く」ということの意味について考えていく。
到達度目標 1.現代における経済面、社会面の様々な変化の動向についての諸説を承知する。
2.その中で求められる「職業人のあり方」に関する諸説、及び、それぞれの視点を学ぶとともに、自己分析の手法を知り、各自の職業意識の醸成をはかる。
3.中でも、「職業選択」を大学卒業時の一時的な課題と捉えるのではなく、自らの生涯全般を見渡した中での課題と捉える視点を承知する。
授業計画 全体をイントロダクションと3つのフェーズに分けて進行する。
各フェーズは、概ね、「到達度目標」の各項目に対応している。
各フェーズの知識を基礎に、総合的なキャリア・デザインへむけたゲスト講演(1回)を実施予定。

(第1回)イントロダクション 室工大生の就職活動
実際に室工大生がそのような就職活動を行っているかを紹介し、昨今の理系学生の就職活動の変化についてその要因を考える。

(第1フェーズ/第2〜6回)現代における産業構造の転換と「働き方」の変化
現代における産業構造の転換とその影響を「働き方」の変化に焦点を当てながら考える。主なテーマは、産業構造の転換、競争とは何か?、規制緩和と反=規制緩和、集中と分権、少子高齢化の中で将来を見る、自立(自律)型人間への要請等について考える。

(第2フェーズ/第7〜11回)多様化する働き方と自己分析の手法
第1フェーズを受けて、現代における働き方の多様化を見ていくとともに、新たな働き方の下で求められる能力について考える。主なテーマは、社会人基礎力(対人能力、対自己能力、対課題能力、思考力、仕事への姿勢)、年齢に応じた能力育成と就職時期に考えるべきこと、自己分析手法、加えて、実務者のゲスト講演、アイデンティティについて映画鑑賞なども含めて考える。

(第3フェーズ/第12〜15回)専門性と教養、キャリア・デザインという視点
第1,2フェーズを受けて、生涯全般を見渡した中で職業を捉える視点について学ぶ。主なテーマは、誤った専門性概念、プロフェッショナルのキャリア形成と責任、エリクソンのアイデンティティの発達論などを扱う。

(第16回/まとめ) レポート作成のためのアドバイス、全体レビュー及び質疑

時に応じて、授業中に、本講義テーマに関連する新聞・雑誌記事を取り上げ、要約紹介とコメントを行う。
なお、総授業時間(実時間)は、90分授業×16回=24時間である。
教科書 特に指定しない。
参考書 特に指定しない。 
教科書・参考書に関する備考 必要に応じ、授業内容のレジュメを配付する。
折りにふれ参考文献、資料を紹介する。
成績評価方法 60点以上(100点満点)を合格とする。期末レポート(60点)を中心に、平常点(40点、小レポートとして4回実施、各10点)を加味する。小レポートは、各フェーズでの知識確認、および、ゲスト講演の理解確認をねらいとしたもの。期末レポートでは、各フェーズでの知識を基礎に、受講者各人による総合的なキャリア・デザインの考え方を問う。
履修上の注意 再試験、再レポートは行わない。不合格者は、再履修となる。
単位取得には、3分の2以上の出席が必要である。
教員メッセージ 繰り返しになりますが、就職試験のノウハウ(面接試験の受け方やエントリーシートの書き方など)の習得を目的とした授業ではないことには、くれぐれも留意してください。
学習・教育目標との対応 本学教育目標の中でも、第5項に関連して、「人間社会の変化、発展に常に関心を持ち、併せて自己の能力を永続的に高めていくことができる技術者」養成の一環となる。
関連科目
備考