開講学期
Course Start
2010年度 前期
授業区分
Regular or Intensive
週間授業
対象学科
Department
応用理化学系専攻
対象学年
Year
1
必修・選択
Mondatory or Elective
選択
授業方法
Lecture or Seminar
講義
授業科目名
Course Title
結晶物性学
単位数
Number of Credits
2
担当教員
Lecturer
川島利器
教員室番号
Office
K707
連絡先(Tel)
Telephone
0143-46-5616
連絡先(E-mail)
E-mail
kawasima@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー
Office Hour
金曜日 午後3時から午後5時 (変更もありうる。その場合には変更の曜日時間を教員室掲示版に示す。)
授業のねらい
Learning Objectives
結晶の形態・分類並びにその物理的な性質を知ることは材料物性の理解に
おいて重要である。本講義においては,結晶学,結晶構造計測であるX線
回折単結晶構造解析実験並びに結晶の対称性と物性について概説する。結
晶構造(秩序構造)と無秩序構造の対比並びに無秩序構造モデルについて
述べる。結晶物性現象の詳細な例として強誘電体結晶の物理的性質を巨視
的並びに微視的な視点から解説する。
到達度目標
Outcomes Measured By:
1,結晶の性質 (結晶学の基礎)を理解する。
2,単結晶X線回折実験並びに解析手法を修得する
3,結晶の凝集構造について理解する
4、無秩序構造に関する物理的な手法ならびに概念を理解する。
5、結晶の熱力学 (結晶の巨視的性質)を修得する
6、結晶格子振動と誘電体の動的性質における物理的な手法ならびに概念
を理解する。
7,強誘電体結晶現象を理解する。
授業計画
Course Schedule
総授業時間数(実時間);22.5時間
1週目 シラバスの説明、結晶物性学の概要
2週目 結晶の性質 (結晶学の基礎) 結晶, 対称性
3週目 結晶の性質 (結晶学の基礎) 対称要素 結晶の対称性 Bravais格子
4週目 結晶の性質 (結晶学の基礎) 並進対称を含む対称性 空間群
5週目 単結晶X線回折における実験と解析 回折実験による結晶構造決定
6週目 単結晶X線回折における実験と解析 X線とは,その発生機構結晶に
おけるX線回折
7週目 単結晶X線回折における実験と解析 X線回折実験方法 単結晶X線結
晶構造解析
8週目 固体における凝集力と結晶構造 量子力学基礎復習 凝集力 結晶構造と結合
9週目 無秩序構造 無秩序構造の熱力学的並びに微視的な視点 準結晶
10週目 無秩序構造 無秩序構造モデル フラクタル構造
11週目 結晶の熱力学 (結晶の巨視的性質) 熱力学基礎復習 固体の熱力学  電気熱量
効果
12週目 結晶の熱力学 (結晶の巨視的性質) 結晶の対称性と物質常数
13週目 格子振動と誘電分散 電磁気学基礎復習 格子力学基礎復習 誘電体の動的性質 誘電緩和現象 結晶格子振動 固体の誘電率の周波数応答 
14週目 強誘電体結晶現象 強誘電体 強誘電体相転移
15週目 強誘電体結晶現象 代表的な強誘電体の結晶物性 誘電体材料の応用
教科書
Required Text
参考書
Required Materials
宇野良清、他共訳 「キッテル固体物理学入門(上)(下)」第7版 丸善
 定価(3,400円+税)
(図書館に所蔵あり)#
Physical Properties of Crystals, by J.F.Nye( Oxford at the Clarendon
Press, 1975).#
Dynamical theory of crystal lattices,by Max Born and Kun Huang
( Oxford at the clarendon press, 1968).#
Basic Crystallography, by J.-J.Rousseau (John Wiley&Sons Ltd,1998).#
固体-構造と物性,岩波講座現代の物理学7(金森順次郎,米沢冨美子,川
村清,寺倉清著,岩波書店,1994)#
誘電体 (徳永正晴、培風館、1991)#
物質構造と誘電体入門(高重正明,裳華房,2003) 
教科書・参考書に関する備考 講義ノートに基づき講義を行う。
成績評価方法
Grading Guidelines
課題を与えて、そのレポートによって評価する。
履修上の注意
Please Note
1) 講義を休まないで出席してください
2) 授業中の質問は大歓迎。オフイスアワーなどでの質問も
適宜受け付ける
3) 授業の変更や緊急時の連絡は授業中または掲示板で通知をする。
5) 再試験は行わない。
6) 不合格者は再履修すること。
教員メッセージ
Message from Lecturer
結晶物性学の勉強を通じて,結晶の特性についての基本的な理解と,結晶
物理学にある1つの現代的な課題を理解してください。
学習・教育目標との対応
Learning and Educational
Policy
関連科目
Associated Courses
物理数学特論
基礎物性特論
下記のことを理解していることが望ましい(講義において復習を行う)。
波動論,量子力学,電磁気学,統計熱力学, 固体物理学
備考
Remarks