| 開講学期 | 2009年度 後期 |
| 授業区分 | 週間授業 |
| 対象学科 | 応用化学科 |
| 対象学年 | 3 |
| 必修・選択 | 選択 |
| 授業方法 | 講義 |
| 授業科目名 | 化学装置材料学 |
| 単位数 | 2 |
| 担当教員 | 茅野林造，教育システム委員（安居光國） |
| 教員室番号 | |
| 連絡先(Tel) | 0143-22-0392 |
| 連絡先(E-mail) | rinzo_kayano(at)jsw.co.jp |
| オフィスアワー | |
| 授業のねらい | 国内，海外を問わず多くの化学装置は運転時間の長期化し，安全性の確保が問題になっている．化学装置の安全性および経済性を確保するためには使用材料の選定はきわめて重要であり，各装置毎に適正な材料選定が望まれる．本授業では代表的な化学装置材料として鉄鋼材料を取り上げ，金属組織，強度，破壊，腐食に関する基礎知識を学ぶとともに，実際の化学装置における材料使用例を対象にして損傷モード(腐食，疲労，クリープ，各種脆化など)および材料選定の考え方について習得する． |
| 到達度目標 |
１．鉄鋼材料に関する基礎知識を習得し，ミクロ組織，強度，破壊に関する基本的用語 を使用することができ，鉄鋼材料の強度に影響する因子を説明することができる． (知識力25%) ２．鉄鋼材料の材料特性・腐食に関与する因子について理解することができ，ステンレ ス鋼の種類・特徴・脆化現象を説明できる．(知識力20%) ３．鉄鋼材料の腐食防止技術の基本とステンレス鋼の化学装置への適用における課題を 理解することができる．(理解力25%) ４．石油精製装置などに用いられる耐熱材料に発生する高温損傷の種類と現象を理解す ることができる．(理解力30%) |
| 授業計画 |
第１週目 鉄鋼材料の組織 第２週目 鉄鋼材料の強度 第３週目 鉄鋼材料の破壊 第４週目 鉄鋼材料の材料特性の制御 第５週目 〃、鉄鋼材料の規格 第６週目 腐食の電気化学 第７週目 ステンレス鋼について 第８週目 いろいろな腐食の形態 第９週目 〃 第１０週目 腐食の防止方法について 第１１週目 〃、ステンレス鋼の脆化 第１２週目 石油精製について 第１３週目 石油精製に用いられる化学装置 第１４週目 石油精製用圧力容器の高温損傷 第１５週目 〃 定期試験 |
| 教科書 | |
| 参考書 |
#「鉄鋼便覧 第4版」日本鉄鋼協会編丸善(図書館所蔵) (1～5週目、14～15週目に対応) #「ステンレス鋼便覧 第3版」ステンレス協会編 日刊工業新聞社(図書館所蔵) (6～11週目に対応) #「石油精製の基礎知識」ステンレス協会編 リーベル出版 定価2310円 (12～13週目に対応） |
| 教科書・参考書に関する備考 |
授業時に適宜配布する． OHPあるいは板書によって講義する． |
| 成績評価方法 |
100点満点で，小テスト30点，定期試験70点の割合で評価し， 合計60点以上を合格とする。 |
| 履修上の注意 |
1)知識力，理解力の向上を目指すために，適宜小テストを行うことがあるので十分復習 をしておくこと． 2)授業中の質問は大歓迎． 3)授業の変更や緊急時の連絡は授業中または掲示板で通知をする。 4)再試験は行わない． 5)不合格者は再履修すること． |
| 教員メッセージ | 社会人になると特定の専門分野だけでなく幅広い視点に立って物事を判断することが求められます．化学の専門家となる皆さんに，材料，特に鉄鋼材料に関する基礎知識も兼備してもらうことが，本講義の狙いです．授業の構成は，化学に関連した材料に関する知識の習得を主としますが，必要に応じて学協会などの最新情報，企業における実製品の製造技術なども織り交ぜて講義します． |
| 学習・教育目標との対応 |
JABEE基準１（１）の(d)：該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力 応用化学科の教育目標B(専門的知識－化学工学)の達成に寄与する． |
| 関連科目 | |
| 備考 | 茅野林造（KAYANO, Rinzo）（㈱日本製鋼所 室蘭研究所 塔槽・クラッド製品開発グループ） |