開講学期 2009年度 後期
授業区分 週間授業
対象学科 応用理化学系学科
対象学年 1年
必修・選択 必修
授業方法 講義と演習
授業科目名 基礎物理B (応理後半)
単位数 2
担当教員 桃野直樹
教員室番号 Q206
連絡先(Tel) 0143-46-5656
連絡先(E-mail) mom@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー 金曜日16:00~19:00
授業のねらい 1. 現実の物体は広がりを持っており,複雑な運動を行う。基礎物理Bではまず最初に広がりを持つ質点系と剛体の運動を概観し,質点の運動との相違点を理解する。
2. 電磁気現象の主役は電荷の流れ,すなわち電流である。基礎物理Bの後半では,電磁気現象の基礎となる考えを学び,我々の身のまわりで見られる電磁気現象について理解する。
到達度目標 1. 質点系や剛体の運動の特徴を理解し,質点の運動との違いを説明できる。
2. 簡単な系の慣性モーメントの計算ができる。
3. クーロンの法則や電場に関するガウスの法則を理解し,これにより簡単な系の電場や電位を計算できる。
4. 導体および誘電体の性質を理解し,代表的な問題に適用して解決することができる。
5. 電流とオームの法則を理解し,代表的な問題に適用して解決することができる。
6. ベクトルの考えを電流と磁場の関係に適用してこれら理解し,代表的な問題に適用して解決できる。
7. 電磁力、ローレンツ力を理解し、代表的な問題に適用して考察することができる。
8. 解いた結果から何が言えるかを考える習慣を身につける。
授業計画 1. ガイダンス(授業計画,成績評価方法)
2. 2体問題,重心とその運動(重心運動と相対運動,換算質量):p44~p50
3. 質点糸の運動量と角運動量(質点系の重心,回転運動):p50~p64
4. 剛体とそのつり合い(力のモーメント[ベクトルの外積の導入]):p65~p67
5. 固定軸のまわりの剛体の運動(回転の運動方程式と慣性モーメント):p67~p70
6. 慣性モーメントの計算(2原子,薄い円板)と回転を伴う物体の運動の解析例(実体振り子):p71~p77
7. 導体と絶縁体(静電誘導と誘電分極):p237~p240, p246~p250
8. 電荷とクーロンの法則(場の概念の導入):p225~p228
9. 電場(電気力線とガウスの法則[面積分の導入]):p228~p233
10. 電位(電場と等電位面):p233~p237
11. 電気回路素子と回路の基本法則(抵抗,コンデンサー,オームの法則,ジュール熱):p255~p263
12. ビオ-サバールの法則(直線電流が作る磁場の計算):p274~p276
13.アンペールの法則(電流の作る磁場[線積分の導入]):p276~p281
14. 電流が磁場から受ける力(ローレンツ力):p271~p274
15. まとめと授業評価アンケート
(参考のため,各項目の最後に教科書中の対応するページ番号を記してある)
教科書 小出昭一郎 「物理学(三訂版)」 裳華房 定価2100円+税
参考書 高野,中川,村山,戎,関根,湊 共著 「基礎物理演習」#
高野,中川,村山,戎,関根,湊 共著 「基礎物理ハンドブック」 
教科書・参考書に関する備考 「基礎物理演習」と「基礎物理ハンドブック」は平成21年度入学者全員に無償で配布します。巻末にはアンケート用紙があるので,回答をお願いします。
成績評価方法 定期試験60%,レポート20%,小テスト20%で評価し,100点満点で60点以上を合格とする。
不合格者には課題を与え,これをレポートとして提出した者について再試験を1回実施する。成績は再試験70%,定期試験終了時の成績30%で評価し,100点満点で60点以上を合格とする。
特別の事由がある者については再試験をもって追試験とする。成績は定期試験時と同様であるが,追試験不合格者に対する再試験は実施しない。
履修上の注意 欠席回数により最終成績を減点する場合があります。
再試験で不合格の場合は再履修すること。
教員メッセージ 本科目で学ぶ質点系や剛体の運動,基礎電磁気学の知識は,原子・分子レベルのミクロなスケールから宇宙のような大きなスケールまで広く応用されており,基礎物理Aで学んだ事柄と同様,専門分野に依らず重要です。教科書や講義で現れる数式に惑わされず,数式が何を意味しているのかを考え,その意味するところを理解できるように粘り強く努力して下さい。
学習・教育目標との対応 応用物理コース:
コース学習教育目標(D)理工学基礎、JABEE基準1(c),(d)-(1a)に対応している.

応用化学コース:
JABEE基準1(1)の(c):数学,自然科学および情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力,に対応している.

バイオシステムコース:
JABEE基準1(1)の(c):数学,自然科学および情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力,に対応している.
関連科目 基礎物理A(1年次前期)
備考