開講学期 2009年度 後期
授業区分 週間授業
対象学科 全学科
対象学年 2
必修・選択 選択
授業方法 講義
授業科目名 数理科学概論
単位数 2
担当教員 森田英章
教員室番号 Q410
連絡先(Tel) e-mail 利用
連絡先(E-mail) morita @ mmm. muroran - it. ac. jp
オフィスアワー 水曜16:30−18:00
授業のねらい 複素関数の基本的な性質をよく理解し、その微分・積分に習熟する。
微分可能な複素関数(正則関数)の特徴を十分把握する。
実関数の範囲では見えなかった関数の性質を複素関数を考えることによって明らかにする。
到達度目標 複素関数の基本的な性質を理解する。
複素関数の微分・積分に習熟する。
微分可能な複素関数(正則関数)の特徴を理解する。
留数解析により複素積分の計算と実積分の計算ができる。
授業計画
1 複素数と複素平面 I
2 複素数と複素平面 I
3複素函数とその連続性
4 正則函数と Cauchy-Riemann 方程式
5 色々な正則函数 I
6 色々な正則函数 II
7 複素積分
8 コーシの積分定理と積分公式
9 導関数とTaylor 展開
10 Laurent 展開と留数定理
11 実定積分の計算
12 総合演習

毎回の授業には演習が付随する。最初に一回ガイダンスを行う。また途中、中間試験とその返却・解説を各一回行う。
教科書 特に指定しない。
参考書 表実著「複素関数」(理工系の数学入門コース5、岩波書店)
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志賀浩二著「複素数30講」(朝倉書店)
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長崎憲一他著「明解 複素解析」(培風館)
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山本稔、坂田定久著「複素解析へのアプローチ」(裳華房 ) 
教科書・参考書に関する備考 函数論の本は概ねどれも同じ内容である。自分に合いそうなものを是非一冊購入し、該当箇所を自分でも読みながら授業に臨まれたい。
成績評価方法 中間試験30%、定期試験50%、演習20%の割合で評価する。
100点満点換算で60点以上を合格とする。
再試験等はこれを一切行わない。
不合格となった者は、再履修すること。
履修上の注意 この授業では講義のあとに演習がつく。話を聞いて理解することと、自分で実際にそれを実行することの間には壁がある。この壁を乗り越えることが、演習の主な目的である。それ以外に、講義では拾いきれない細かい話題や、後に出てくる話題の動機付けも演習の中で扱われる。

以下、演習についての注意点を挙げておく:

・演習問題は大別して I, II, III の三種類の問題群が用意されている。それを各自解答を作成して提出する。I, II, III それぞれいくつかの小問で構成されている。

・I の問題群は、講義中に取り扱われた例題に準じた問題である。ノートを見ながらやれば、確実に解答できる。

・ II の問題群は、I の問題群に計算的側面で若干の負荷をかけたもの、および話の流れの都合、あるいは時間的制約で授業中には扱えなかった諸事実を問題の形で提示したものが並ぶ。

・ III の問題群は、理論的側面に重点をおいた問題や、将来の展開に対する動機付けを与える問題などが並ぶ。

・ I の問題群を完全に解決していない答案、および日付欄に出題日が記載されていない答案は、提出物として認めない。

・提出期限は原則としてその次の授業までである。より完成度を高めたい場合に限り、提出期限の延長を認める。その際は、私に一言断る事。

・各提出物には、内容により S, A, B, C の評価が与えられる. S は3点、A は2点、B は1点、C は0点に換算され、その合計が演習点となる。ただし、20点をもって演習点の上限と定める。

・I の問題群を完全に解決している提出物は, B 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。

・II の問題群を完全に解決している提出物は, A 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。

・III の問題群を完全に解決している提出物は, S 評価を得る資格を有する。ただし、その内容によっては評価が下がる場合がある。

・提出期限を過ぎた提出物は、評価が下がる場合がある。

・解答に際しては講義中に配布される解答用紙を使用のこと。それ以外の用紙を使用した場合ものは未提出として処理される。

・解答用紙には学籍番号、氏名および出題日の日付を記載すること。これら三つのうちどれか一つでも未記載のものは未提出として処理される。特に、出題日の日付を失念しているものが例年多いので注意すること。
教員メッセージ 各回演習を行う。また、参考書にあげないがたくさんの演習書が出版されている(図書館にも蔵書あり)ので問題をたくさん解くことで理解を深めるようにして欲しい。
学習・教育目標との対応 JABEE基準1(1)
(c)数学、自然科学および情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力
関連科目 基礎数学,解析A,解析B,解析C
備考