開講学期 | 2009年度 後期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 | 全学科 |
対象学年 | 1 |
必修・選択 | 選択 |
授業方法 | 講義 |
授業科目名 | 線形空間入門 |
単位数 | 2 |
担当教員 | 竹ヶ原裕元 |
教員室番号 | Q408 |
連絡先(Tel) | 5807 |
連絡先(E-mail) | yugen@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー | 火曜日 16:00-17:45 |
授業のねらい |
数ベクトル全体の集まりは数ベクトル空間と呼ばれる。数ベクトル空間は一般的なベクトル空間の概念に抽象化され、数学のあらゆる分野で使われている。 ベクトル空間の間の線形写像は行列で表すことができるという重要な事実がある。特に、ある数学的対象のなすベクトル空間Vの性質を調べるには、V上の“よい”線形変換の性質を調べることが有効である。その際、対応する正方行列の固有値や固有ベクトルが重要な役割を果たす。また、内積をもつベクトル空間を内積空間というが、そこで得られる特別な行列は際だった性質を有するので広範に用いられている。 この講義では、ベクトル空間、線形写像、固有値・固有ベクトル、行列の対角化、内積空間等についての基礎を習得し、さらに解析学および他分野への簡単な応用を通じてその有用性・汎用性を理解してもらうことをねらいとする。 |
到達度目標 |
(1) ベクトル空間の議論、特に基底の概念をよく理解し、与えられた条件から部分空間の基底を求めることができる。 (2) ベクトル空間に基底が与えられているとき、線形写像を行列で表すことができ、また像や核を求めることができる。 (3) 線形変換の固有値・固有ベクトルを求めることができる。 (4) 行列の対角化ができる。 (5) 内積空間において、正規直交基底を構成することができる。 (6) 解析学および他分野に現れる簡単な応用問題を解くことができる。 |
授業計画 |
教科書の第4章〜第6章(1年次前期科目「線形代数」の続き)およびその応用を解説する。 ●ベクトル空間 1.ガイダンス/基本変形関連の復習 2.ベクトル空間 (pp. 96--103) 3.基底と次元、基底の変換 (pp. 103--108) 4.部分空間の定義と例 (pp. 108--118) 5.部分空間の直和 (pp. 118--122) ●線形写像 6.線形写像と表現行列 (pp. 123--128) 7.線形変換 (pp. 128--132) 8.中間試験 9.固有値と固有ベクトル (pp. 132--138) 10.行列の対角化 (pp. 138--144) ●内積空間 12.内積空間 (pp. 145--148) 13.内積空間とグラム‐シュミットの直交化法 (pp. 148--150) 14.ユニタリー行列(pp. 150--154) 15.エルミート行列 (pp. 154--157) 16.定期試験 |
教科書 |
線形代数 桂田・竹ヶ原・千吉良・長谷川・山崎 共著 (学術図書出版社/本体1800円) ※1年次科目「線形代数」で使用したものと同じ。 |
参考書 |
1.入門線形代数 三宅敏恒 著 (培風館/本体1450円) 2.線形写像と固有値 石川・上見・泉屋・三波・陳・西森 共著 (共立図書出版社/本体1600円) ※1、2とも図書館にあり。 |
教科書・参考書に関する備考 | |
成績評価方法 | 中間試験 40%、定期試験 60%の割合で成績を100点満点で評価する。合格は60点以上とする。 |
履修上の注意 | 不合格者は,再履修となる. |
教員メッセージ | 授業の予習・復習をするように心掛けて下さい。課題は必ず提出して下さい。 |
学習・教育目標との対応 | 工学を学ぶための最も基礎的な科目の一つである。 |
関連科目 | 線形代数 |
備考 | わからないところは、質問して下さい。 |